かぎろひの 春深まりて 散りそめし 梅を惜しみて しばしたたずむ
*今週はいくつか詠めましたが、相変わらず下手ですね。どうしてもうまく詠めません。馬鹿の妨害は深く進行しているようだ。感性の中枢を痛く押さえつけられていて、イメージが高く飛びません。言葉の幅も狭い。こんな状況でやるのはかなりきついのですが、今週もやってみましょう。
「かぎろひの」は「春」にかかる枕詞ですね。知っているでしょうがいちいち押さえるのがここでのやり方です。
春が深まってきて、梅が散り始めてきたのが惜しくて、しばし立ってながめていたことですよ。
毎朝の散歩道の途中に、小さな梅の木があるのですが、その横を通るたび、梅の花の美しさにしばし見とれて立ち止まってしまいます。その美しさから、何か詠めないかと苦心して詠んだのが表題の作です。
昨日は春を思わせる温かさでした。梅の花びらの散っている散歩道にしばし立ち尽くして、ほれぼれと梅を眺めていた。なんと美しいのだろう。この花を咲かせるために、梅は毎年どんな努力をしているのだろう。本当に美しいものの陰には、絶え間ない魂の努力があるのです。
ありがとうと、思わず言ってしまう。今年も咲いてくれてありがとう。神様が守ってくださる、季節の約束に従って、梅は毎年必ず咲いてくれる。それがどんなに不思議な奇跡なものか、わたしたちはほとんどわかっていない。
美しい梅の花を見て、動く魂の感動を、もっと美しく詠んでみたいのですが、今はもどかしい。なかなかきれいに詠めません。だがなんとか努力していきましょう。冬の冷たい風に耐えて、真っ先に咲いてくれる梅の花のように。
梅の香を 風にたどりて なつかしき 君がいほりを たづねこしかな