チェインブレーカー及び関連領域の郵便史

ユーゴスラヴィア建国当時~1922年頃までの旧オーストリア・ハンガリー帝国地域のチェインブレーカーを中心とした郵便史

210415黒色ハンドスタンプでTと加刷して臨時不足切手として使用

2010年10月17日 15時10分07秒 | 封書
210415黒色ハンドスタンプでTと加刷して臨時不足切手として使用

スロヴェニア切手
Mi.122 15 para, 3枚、黒色ハンドスタンプでTと加刷して臨時不足切手として使用
合計45 para
45 paraはオーストリア・ハンガリー帝国時代の価値に換算すると1 K 80 vinarになり、左上に鉛筆で書かれている不足料金と思われる金額記載1K80と一致します。

臨時不足切手の消印
MURSKA SOBOTA 15- APR – 921 10
C欄はアラベスク、D欄は櫛型、E欄は櫛型にB
スロヴェニアMURSKA SOBOTA郵便局1921年4月15日、消印識別記号B
このMURSKA SOBOTA郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。

MURSKA SOBOTA地区の特徴
MURSKA SOBOTAはスロヴェニアのプレクムリエ地方、ムーラ川の近くに位置しています。
この地域は、オーストリア帝国領ではなく、ハンガリー王国領でしたが、住民はほんどがスロヴェニア人であるため、クロアチアではなくスロヴェニアに編入されました。
しかし、あの当時ハンガリー王国領内にいた全てのスロヴェニア人がユーゴスラヴィアのスロヴェニアに編入されたのではなく、プレクムリエ地方の北方のハンガリー領にはスロヴェニア人が取り残されたままになり、それはいまだに続いています。


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