クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

R・シュトラウスの管弦楽曲集 ブロムシュテット/ドレスデン・シュターツカペレ

2007年03月14日 04時34分27秒 | 管弦楽曲
次男坊が大学でパソコンが必要ということで、ノートパソコンを久しぶりに買おうと思っております。で、Web上で探してみたら、今や時代はVistaなんですね。Officeは2007になってるし・・・・。OSもアプリもどんどん新しくして、一緒くたにして買わせて・・・う~ん・・・・またもMicrosoftを儲けさせることになるのかと思うと、ムカムカしてきますな・・・・。ありゃ、OSはHomeBasicばかりだが、それじゃ、「エアロ」が使えないやんか。
手持ちのXPに2003をセットアップできるノートパソコンでも探そうかなと思いますが、時代遅れでしょうかね?入学祝いに新しいのを買わないのも変やしなぁ・・・・・。


さて、今日はR・シュトラウスの管弦楽曲集。
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレの演奏。
1989年2月、ドレスデンのルカ教会での録音。DENON原盤。
クレスト1000シリーズからの1枚。

一聴、その音のまろやかさに驚く。ほんのりと甘くまたほろ苦く、上質のチョコレートのようなまったり感。ああ、これぞ、ドレスデン・シュターツカペレの音。
いつ聴いても見事なアンサンブル、楽器の音の融け合い、味わい深い響き。

R・シュトラウスの管弦楽曲を聴くときの刺激音が全くと云っていいほど、ない。楽器のバランスや音量がちょうど良いのだろうが、ルカ教会の音響、楽器のブレンドも素晴らしいのだろうと思う。何とも云えない良い音で、耳をつんざくような金属音が皆無なのがスゴイ。
派手ではないし、聞こえよがしのところもない。それこそ、飾り気のない質朴な音なのだが、聴けば聴くほど、自然な感じで、肌に馴染んでくる音。
そして、初めに書いたように、甘かったりほろ苦かったり、実に味わい多彩の音。

「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」では、ホルンの見事な音が聴ける。力強く朗々と、しかも深々とした包容力のある音が素晴らしい。男性的な逞しさもある。ペーター・ダムのホルンだろう。
これに絡んでくるオーボエやフルートの可愛らしさも良い。ティンパニの堅実で多彩な音もイイ。弦楽セクションの柔らかくほの暗い響きも、この曲に落ち着いたドイツの伝統の重みを加えている。
ブロムシュテットの設計・演出もあざとくないもので、見通しの良い見事なもの。その棒に敏感に反応するドレスデン・シュターツカペレの素晴らしさは、今さら云うまでもない。

「メタモルフォーゼン」の哀しみは痛切。爆撃を受けたドレスデンへの作曲者想いを、奏者も共有しているような演奏。R・シュトラウスの書いた23声部の対位法も見事だし、美しくも儚い祈りのオマージュになっている。弦楽セクションの落ち着いた音、見事なホールトーン。
同様のことが「死と変容」でも云える。全く、美しさの極み。その美しさに、ちっともイヤミがなく、こうとしか表現しようがないといった迫力、切羽詰まった緊張感も感じられるのがイイ。誠実で、真摯な演奏というのは、いつ聴いても心地よいものだと思う。

録音は今も最高レベル。
ブロムシュテットがドレスデン・シュターツカペレと録音したDENON盤は、すべてが優秀録音と云って良いと思う。
我が家では相性抜群に良し。
最高の席で、SKDの音を鑑賞できる贅沢・・・・。
いつも書いておりますが、この名演奏が1050円(税込み)で買えてしまう幸福。有り難い時代です。




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