クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ラヴェルのバレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲 マルティノン/パリ管

2007年11月15日 06時23分10秒 | 管弦楽曲
ボツボツ仕事が忙しくなってきまして、仕事嫌いのワタクシには辛いところであります。定時に帰り、のんびりクラシック音楽を・・・・と行きたいところですが、世の中そうそうままなりませんな(^^ゞ。
生きていくため、家族を養っていくため、こればっかりは致し方ありません・・・・ガハハ。

さて、今日はフランス音楽を聴いとります。

ラヴェルのバレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲。
ジャン・マルティノン指揮パリ管弦楽団の演奏。
1974年、パリのサルワグラムでの録音。
EMIの激安廉価盤、マルティノンのドビュッシー・ラヴェル管弦楽作品集ボックスの1枚。

ああ、これぞマルティノンの音。
出てくる音がフランス的としか云いようがない。洗練されて、繊細で、ニュアンス一杯の響き。キラキラした響きの金管と、鼻にかかるような音でオシャレな木管、さすがフランスの管楽器。弦楽セクションも輝かしく、時に水に濡れたような潤いのある響きも出てくる。
ラヴェルの精妙精緻で、鮮烈にして繊細なオーケストレーションを、ものの見事に再現してゆく。

第1部冒頭の弦の音がまず素晴らしい。
薄もやがかかったような音で、聴いていると、自分の部屋全体がフワッと浮遊してゆくような感覚になる。やがてしっとりと濡れた、練り絹のような肌触りの音に変化してゆく。ああ、マルティノンの音だ。

パリ管も好演。
指揮者が要求したであろう精密な演奏を十分に達成していると思う。響きが最高。これぞラヴェルの音と云いたい。結局「本場物」という言葉になってしまうのだが、この音はフランスのオケ、就中、パリ管でなければ出なかったろうなぁと想像する。

白眉は第3部。あの有名な夜明けのところ。
爽やかな朝、鳥の啼く声、朝露のヒンヤリ感、やや湿った空気・・・その感触に部屋中が満たされる

録音は上々。
EMIにしては良い録音と思います。リマスタリングが成功していると思います。
特に弱音のデリカシー。マルティノンの意図をよく伝えた録音と思いました。



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