538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

愛と誠

2012-06-18 23:24:13 | 邦画
いや好き嫌いの分かれる映画だと思いますが
私にはどストライクの映画でしたです
が、平日の最終回お客さんが4、50人くらいしか入っていないのね
こりゃ妻夫木クンでも武井咲でもお客さんは呼べないのか
面白いというか、ホント愉しい映画なンですけどねぇ
人を選ぶ映画でもあるのです

オープニングに妻夫木クンの登場で
歌われるのはなんと西城秀樹の楽曲
これはオリジナル松竹映画へのオマージュですよね

巷間この歌って踊るシーンをミュージカルって言ってるようですが
三池監督はミュージカルと捉えていないのですが
クレージーキャッツの映画だって植木等が劇中
突然歌い出すし、クレージーの面々が
ラスベガスのメインストリートで唄い踊っても
狸御殿も、嵐勘寿郎の岩見重太郎も歌い踊ってる映画だけどね
誰もミュージカルなんて言わなかった

つまり既存の昭和歌謡曲(演歌じゃない)をそれぞれ
メインキャストにふり宛てて
歌詞もそのままにそれぞれのシーンで科白代わりに歌唱させてるだけ

三池監督は昭和の映画をそのまま平成の時代に
VFXや小道具にたよらずに昭和ノスタルジーを蘇らせただけでしょう
ま、72年に時代設定してるので、
ある国名のついたお風呂屋さんの名称がまんま
出てきてしまいますが、

岩清水を演じてる斉藤工さんがもう出色
彼が誠にメガネメガネと言われ、
メガネは顔の一部です
ってここで思いっきり吹いたのは館内では私だけ!
ローカルネタでスよね
もう東京メガネなんて存在してませんよね

70年代の日本映画で新宿の街頭ロケしてる映画見ると
大ガードで街頭放送してる声が聞けるけど
誰も知らないっての
メガネは顔の一部です
だから東京メガネ
なんてのは・・・

私自身女優さんDDではあるのですが
なぜか武井咲さんは受け付けないですが
この人の早乙女愛だけはありでした
献身的勘違い必死キャラはよくぞ彼女をキャスティングしたと
だけど大野いとさんはミスキャストかなぁ
裏番長と表の顔の演技とのメリハリが見えない

前田健さんが意外と儲け役
あと蔵王役の井原さんも
安藤サクラさんがそれなりのキャラなのですが
やっぱ斉藤工さんがもう皆さんを食いまくり
学ラン姿にも違和感ないし
ってか「不良少年 」なるケンカ映画でも違和感なかったけど
愛のお母さん役って一青窈さんだったのね
市村さんは器用な方なのか演じ方がもう昭和の人でした

早乙女愛の父親の疑獄事件とか割愛してるのに
2時間14分の尺はチョイ長いけど飽きはしない
踏切は京急にして欲しかった
劇中で誠がやけに古く薄い『少年マガジン』読んでましたが

プロローグとエピローグの劇画は
ながやす巧さんの絵で作って欲しかった
と思ったのは、私だけではないだろう

そうでした劇場でCD売られていましたねぇ
「夢は夜ひらく」は咽開けて歌っちゃいけないでしょ

2012年製作、角川映画製作東映配給
梶原一騎原作、ながやす巧画
宅間孝行脚本、三池崇史監督作品
妻夫木聡、武井咲、斉藤工、大野いと、市村正親、
安藤サクラ、井原剛志、余貴美子、加藤清史郎出演