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みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

「フランシス・ハ」観ました。

2015-12-01 16:00:00 | 洋画
2012年:米。 監督:ノア・バームバック。 WOWOWからの録画。
HIVI誌上(堀切日出晴氏)にて推されていたようなので観てみました。
通常娯楽要素の強いアメリカ映画には似ず、ちょっと文芸の匂いのする作品でした。

 
大親友のソフィー㊧と。               臨時収入で気が大きくなるフランシス。

これはプロダンサーを目指す一人の若い女性の”悪戦苦闘”の物語。
ダンス学校を卒業して、今は某ダンスカンパニーの実習生として毎日を送っているフランシス。
目下のところダンスは収入にはならず、アルバイトで生活している。
ルームメイトのソフィーとは大親友。他にも若者らしく色々と友人知人は多い。
近くカンパニーでは大きなツァーが行われるが、何とかそのスタッフとして選ばれたいと思っている。

 
当てにしていたツァーには参加できずガッカリ。    ソフィーには婚約者ができたようだ。

しかし現実は厳しい。フランシスはツァーには参加できず無収入の身となってしまう。
大親友ソフィーとの仲も、彼女にフィアンセができて以来、微妙な空気が漂いはじめる。
アパート代もなく知人の部屋に転がり込むが、そこはやはり他人。そうそう好意には甘えられない。
考えた結果、一時的に郷里に戻ることにする。

 
金も住む所もなく一時郷里に帰る。          パリにやってきたが夕方まで眠りこける。

なけなしのお金で気まぐれにやってきたパリ。大半はベッドで眠りこけていただけだった(^^;
なんというお金のムダ使い。いまさら後悔しても仕方がないが。

 
劇団の事務員に空きがあると言われ....。       母校のスタジオでの練習を断られる。

カンパニーからは事務員の空きがあるからやってみないかと誘われるが、
さすがに今さら事務員に甘んじるのは屈辱感が大きすぎる。
断ってしまうのだが、さりとて生活はしていかなければならない。
見つけた働き口は、母校のダンススクールの学生寮の管理人。
どっちにしても大差はないようだが、これは気持ちの問題だろう。

まさにこれはフランシスの悪戦苦闘の記。
最後は、彼女の思わぬ方向でのハーフ・ハッピーエンド。
まあこのくらいでストーリーが収束するならば、現実には上々の部類なんじゃないかなと。
人生なかなか思い通りにはならないが、そんなに捨てたものでもない。
そんなメッセージがこめられた映画のようです。

「アバウト・タイム」観ました。

2015-11-27 16:00:00 | 洋画
2013年:英・米。 監督:リチャード・カーティス。 WOWOWからの録画。
いわゆるタイムトラベルものですが、これをSF作品と呼ぶのはやや安直かも。
しかし本作のような狙いの映画なら、この程度の設定で十分とも言えますね。
明るく楽しい健康的なストーリーに終盤はウォームな感動がプラス。
多くの人にとっては”観て良かった”と思える映画なのでは。

 
父から子への一族の大事な申し送り。         魅力的な妹の友だちシャーロット。

ティムが21歳になったとき、父親から重大な秘密を打ち明けられる。一族の男子は21歳を
迎えると代々受け継がれてきたタイムトラベルの能力が開花する。その能力は良く考えて
有効に使わねばならない。さもないと周囲にも自分にも害をもたらすことになるから。
金銭や自分の欲に能力を使った場合は大抵が不幸な結末になると言われたティムは
素敵な女の子をゲットするためにタイムトラベルの能力を使おうと決心する。
これには父親も大賛成。
ちょうど妹キットカットの友だちシャーロットが夏休みを過ごすために家にやってきた。
彼女はなかなかの美人であり、ティムもその気になって色々と努力はしたものの
シャーロットとの間には何も起こらないまま夏は終わる。
結局タイムトラベルの能力は万能じゃないと知るティム。
夏が終るとティムはロンドンへに出て弁護士として働き始める。

 
父の知人宅に下宿。                 同僚に誘われて暗闇レストランに入る。

父親の知人宅に下宿することになるが、家主ハリーの口の聞きようがかなりキツイ。
もっとも腹の中には何もない。特に気にすることはなさそうだが....。
仕事に慣れた頃、同僚に誘われて面白そうなレストランへ。

  
暗闇で相手の顔が全く見えない。           明るい場所に出てお互いを観察。

その店は暗闇の中で客に食事をさせる趣向。案内された席には女性二人の先客が。
ただし互いの顔も判らぬ暗闇なので美人かどうかは分らない。
いったん外に出ようということになり、ご対面~。

 
どうやら相手に気に入られたようだ。         軽い心でネグラに戻る。

相手の女性メアリーとティムの顔合わせ。どうやらお互い満更でもないようだ。
次回の約束を交わしてティムは軽い心で下宿に戻る。
それからのティムは自分のタイムトラベルの能力を存分に使いまくってメアリーに大接近。
なんとか結婚まで漕ぎつけようと涙ぐましい努力の日々....。

この映画、単純に明るいだけでは有りませんね。いくらタイムトラベルの能力が有っても
どうにもならない現実もある、といったクール視点もあり、お話がバカっぽくなりません。
それにしてもこの映画でのティムの父親って最高です。一つの理想ですね。
自分も『パパ~』とかいって抱きつきたくなりそう(^^;

「汚れなき悪戯」観ました。

2015-11-26 16:00:00 | 洋画
1955年:スペイン。 監督:ラディスラオ・バホダ。 セルBDにて視聴。
とても古い作品です。自分は今回はじめて観ました。
一応名画とされている映画なので、筋書きくらいは何となく知っていましたし、
主題歌「マルセリーノの歌」も当時家に有ったソノシートで聴いて知っていました。
ちょっぴり物悲しいメロディに惹かれてときどきは口ずさんだりしていました。
しかし肝心の映画そのものは今まで目にすることはありませんでした。

 
今日はマルセリーノのお祭りの日。          病気で祭りに行けない子どもを見舞う修道士。

今日は聖マルセリーノの祝祭日。しかし中には病気で祭りに行けない気の毒な子どももいる。
修道士さまは子どもを見舞い、聖マルセリーノの謂れを話して聞かせる....。

 
修道院建設を町長に願い出る。            篤志家たちの協力で修道院は無事に完成。

かつてナポレオン率いるフランス軍に攻め込まれたスペイン。兵士も国民も力を合わせて
これを撃退。なんとか国は守れたもののスペイン国内のあちこちが荒廃していた。
そんな時にある町で、三人の修道僧たちが修道院建設を願い出る。町長は快く申請を認める。
復興は心のよりどころである信仰の場を確保することから始まる、そんな思いからのことだった。
初めは修道僧たちだけで工事を始めるが、篤志家の住民たちが協力を申し出てきてくれる。
おかげで順調に修道院の完成にこぎつけることができた。

 
ある日、修道院の入口に捨子が。           養親を探すが、結局は修道院で育てることになる。

修道院もじょじょに軌道にのり、今では寝起きする僧の数も12人までに増えてきた。
ある朝、門のところに捨子が発見される。
院長の指示により僧たちは本来の親さがしをする。つぎに養ってくれる養親をさがす。
いずれもうまく行かず、結局は修道院で引き取り育てることになる。
赤ん坊は僧たちのアイドルとなっていた。
僧たちは本心では赤ん坊を他人には渡したくなかったから皆大喜び。

 
12人の修道士の愛情を受けて5歳に成長。        他の子どもには皆ママがいる。

修道僧たちに大事にされ素直に育ったマルセリーノ少年。
あるとき同じ年頃の子どもたちにはみんな優しいママがいるのに自分にはいないことに
気がつく。なぜ僕にはママがいないの?
ママは誰にでもいる。干からびたような高齢の院長さまにさえママはいる(ただし天国に)。
周りの誰に聞いてみても「お前のママは天国にいるんだよ」との答え。
しだいにマルセリーノ少年は「ママに会いに天国にいきたい」と願うようになる。
そしてあるとき、その願いは神の聞き入れるところとなる....。
その状況を一人の修道僧が目撃していた。神の行った奇蹟として少年マルセリーノは
聖者として列せられ、毎年の祭りが行われるようになった....。

当時、この映画は特に女性観客の涙を誘ったといいます。ナルホドそうなんでしょうね。
マルセリーノ少年を演じたパブリート・カルボは女の子のような可愛い顔だちの男の子です。
こんな可愛い男の子の”一心にママを慕う姿”を見せられれば
当時の女性観客がついつい心を動かされたのも無理はないのかもしれません。
しかし自分の感覚では「神さまのくせに子どもの願いをすぐに聴き届けたりして考えが安易すぎる」。
あるいは少年を死後の世界に連れ去ってしまうことに大して意味は感じていないのかも。
なにせ神さまはエラ~イですから子ども一人が生きようが死のうが「別にィ~」って感じなのかも
しれません。そうであれば”神さま”というものに非常な恐ろしさを感じたりしますね。

「ライフ・イズ・ビューティフル」観ました。

2015-11-23 16:00:00 | 洋画
1997年:伊。  監督:ロベルト・ベニーニ。 セルBDにて視聴。
1999年度アカデミーの外国映画賞を獲得。観る前の自分のイメージとはちょっと違い
ましたが....まあこれはこれでアリでしょうね。この映画のポイントは後半部にあると思います。

 
友人とともに田舎から都会をめざす。        途中でドーラ嬢と知り合う。

最初は出来の悪いコメディ映画かなと思うほどで、面白くもないセリフがテンコ盛り。
相棒役の俳優さんに「少しは黙っててくれよ」と言わせているところを見ると、いくら
イタリア人でもあんまり口数が多いのは好かれないようです(^^;
主人公グイドは田舎から都会に出てきて伯父さんの経営するホテルで給仕として働く。
伯父さんの好意で、いまは使っていない一軒家に無料で住んでいいことになった。
だがグイドの本当の願いは自分の店(本屋)を持つことだ。

 
左から友人、グイド(主人公)、伯父さん。      念願の本屋を開きたくて役所に申請するが。

都会に出てくる途中に偶然知り合ったドーラ嬢。
その後何度も偶然の出会いが重なって二人は次第に憎からず想うようになってくる。

 
ドーラ嬢と局長氏の婚約発表パーティ。       緑に塗った馬に乗って会場を出るドーラ嬢とグイド。

ある日グイドが働いているホテルで婚約発表のパーティが催されたが、カップルの一方は、
なんと憎からず想っているドーラ嬢だった。母親の強い希望には彼女も逆らえなかったのだ。
もう一方はグイドが役所に本屋開業の申請をした時、つっけんどんな対応をした嫌味な局長サマ。
グイドは緑に塗った白馬に乗ってドーラ嬢をパーティからさらってしまう。
面目丸潰れな局長サマ。以来ナニカと嫌がらせをグイドに仕掛けてくるようになる。

 
例の一軒家が二人の新居。             大勢のユダヤ人が収容所行きの列車に。

ドーラ嬢をかっ攫って着いた先は、グイドの住んでいるあの一軒家だった。
その後子どもが産まれ本屋の開業もなり、順風満帆にも思える毎日。
だが第二次欧州戦争が勃発。ドイツと同盟を結んでいたイタリアでも
ユダヤ人排斥の動きは明確な形をとるようになる。
そうしてユダヤ人であるグイドの一家は苛烈な試練に立たされることになる。
グイドは彼なりの方法で時代の局面を切り抜けようとするのだが....。

「トップガン 3D」観ました。

2015-11-19 16:00:00 | 洋画
1986年:米パラマウント。 監督:トニー・スコット。 セルBDにて視聴。

公開当時かなりヒットした映画です。いま観ると結構シンプルなストーリーですね。
自分の記憶も曖昧になってますが、多分観たはずです(^^;
しかし殆んど忘れてしまっています。今回安く3D盤を入手したので改めて観てみました。

 
いつもの訓練風景。                思いがけなくレーダーで敵機を捕捉。

トップガン。 
それは米空軍パイロット候補生のうち、優れた者1%だけを集めたエリート教育の場所。
”トップガン”の称号はとりわけトップの成績で卒業した者のみに与えられる。
とうぜん超難関であり候補生全員の目指すところでもある。

 
敵側ミグと遭遇。追っ払う。            意気揚々と帰還。

主人公マーヴェリックは”実力はあるが自分勝手で生意気な野郎”という設定です。
アメリカではそういうキャラクターが好かれるのでしょうか?
つねに周りに騒ぎを起こしつつも、とにかく指名されてトップガン枠に入ることになる
マーヴェリックとその相棒グース。
その夜はトップガン枠入りを祝して盛り場へ繰り出す。そこで見つけた素敵な女性。
当然マーヴェリックは大いにモーションをかけるものの見事に撃墜(^^;

 
左から美女、親友グース、マーヴェリック。     講義のあとで呼びとめるチャッピー。

しかし翌日の講義の時間の担当教官はなんと昨夜の女性チャッピーなのだった。
講義の内容はミグの性能を考慮に入れた戦闘方法について。
だがマーヴェリックは実際に対ミグ戦の経験者だ。チャッピーの講義内容は実際とは違うと反論。
確かにチャッピーの話は机上のものだったかもしれない。
それ以降、彼女はマーヴェリックに少しづつ関心を持ち始める。

 
少しづつ言葉を交わすようになる二人。       事故で相棒グースを失うマーヴェリック。

少しづつ進展する二人の仲。
だがある日、訓練飛行中にエンジンが停止~墜落事故が発生。
相棒であり無二の親友だったグースを失うマーヴェリック。
とことん落ち込んでしまった彼は訓練にもマトモに身が入らない有様だ。
周囲は「あれは事故だ、お前に責任はない」と言ってくれるのだが....。

古い映画なので画質はそれなりです。当時としてはキトキトの鮮明さだったかもですが。
3Dの立体感もまあそこそこにはあります。
音声はDTS-HDMA。これをドルビーサラウンドモードで再生すると、部屋じゅうに
ジェット戦闘機の鋭く金属的な飛行音が飛び交って迫力がありますね。
実際問題としてATMOSではないものの、これはこれで立派な立体音響だと思います。