goo blog サービス終了のお知らせ 

みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『バカヤロー!私怒ってます』観ました。

2016-03-12 16:00:00 | 邦画
1988年:松竹。 監督:渡邊えり子ほか。 WOWOWからの録画。
割と面白いという評判なので、観てみました。う~ん、まあまあだったかな?
四つの短編からなる所謂オムニバス形式です。
どの話にしても、ストーリーのなかで主役が怒りを溜めこんだあげく、
最後になってそれを思い切り爆発させるというパターンは同じですね。

第一話「食べてどこがいけないの?」
 
お見合いパーティーで見つけたイケてる彼。     あれこれと注文の多い彼にだんだんウンザリ。

素敵な彼が欲しいとお見合いパーティに参加する静香。
さいわい中々イケてる和樹と知り合いうことができた。
しかし和樹はとにかく口うるさく色々な要望を命令口調で押しつけてくる。
ダイエットから始まりマナーや作法、限度を知らない要求に
静香は何とか応えようと努力するのだが、とうとう我慢の限界を超えてしまう....。

第二話「遠くてフラれるなんて」
 
娘を亡き妻代わりに追い使う父親。         デートの途中で中座されシラける彼氏。

OLの佐恵には退社後の楽しみというものが無い。同僚からの遊びの誘いも、
恋人との遅い時間までの楽しい語らいも全て諦めざるを得ない。
家が遠すぎるからだ。終電を逃すと帰る手段が無くなってしまうのだ。
それでなくとも父親は「門限を守れ」と口うるさい。
身の回りのことが何もできない彼は、佐恵を早く亡くした妻がわりに便利に
つかっている面もある。
こんなストーリーの昔の邦画がありましたね~お陰で娘は婚期を逸してしまう。
女の幸せを父親の便利のために食いつぶしてしまうという遣る瀬ない話が。

しかし彼女の内面で革命の起こるときがついに来る!

第三話「運転する身になれ!」
 
タクシーの運転手は何かと気苦労の多い職業だ。   今日の客も何かしら嫌な予感が....。

タクシー運転手の益子。毎日不特定多数の客(人間)と接する関係上、
不愉快な思いをさせられることが多い。
今日はそんな意味ではピークの一日だった。
他社のチケットで払おうとするヤツ。釣銭のない時に限って万札しか持たないヤツ。
アパートに引き入れてチョンの間かせぎをしようとするホステス。
回送中に停められ断ると「乗車拒否だ」と喚いて殴ってくるヤツ。
とうとう営業スマイルの裏に溜めこんだ怒りが爆発して....。

第四話「英語がなんだ」
 
電車の中で一心に英会話の練習。          英語もできないヤツだからこそシカゴに行かせると放言。

業務命令で突然シカゴ支社のマネージャーを任された向坂茂。
友人関係や慣れた職場環境その他が一切ご破算になってしまうし、
だいいちイイ歳して今さら英語の勉強だなんて冗談じゃない、というのが本音。
しかしサラリーマンは辛いよ、である。
総ての心のストレスを押さえこんで通勤の途中も英会話の練習に励む向坂。
上司の高橋は英語ができるのだが、自分が行きたくないために
代わりに向坂に振ったヤツだ。
「向坂君の栄転激励会」費用と称して会社から金を引っ張ってはしばしば豪遊。
そのくせ英語の出来ない部下を馬鹿にしきっている。
高橋の態度を見て、取り巻きの外人たちも同様に向坂を軽んじた態度に出る。
我慢を重ねた向坂にもさすがにだんだんと怒りの感情が高まってきて....。

悪くは無い映画だと思います。でも正直言うとちょっと生ぬるい展開・結末とも感じました。
まあ一般観客に向けて作っていますし、もともとリアルというかへヴィーなところは
目指していない映画だろうし。
それでもタクシーの運転手さんとか、家族のために慣れない英会話の勉強に励む向坂氏とか、
身につまされるような共感をちょっぴり感じるのは確かですね。
程度の差はあれ、身過ぎ世過ぎの辛さはおたがい様ですから。(^^;

『幕が上がる』観ました。

2016-02-25 16:00:00 | 邦画
2015年:ROBOT制作。 監督:本広克行。 WOWOWからの録画。
ももクロZ(ガールズユニット)5名をメインキャストとして描かれる青春ストーリー。
え~、ももクロZに関しては全く知識がないのですが、明るく元気な演技だと思いました(^^;
とりたてて美人というわけじゃないですけど、笑顔がいっぱい。

 
用済みの舞台道具を焼却。             新任の先生。演劇部にちょっかいを出してくる。

ある地方高校の弱小演劇部。今年も悲惨な成績のまま終ってしまった。
顧問の教師・溝口は演劇に対して知識もなく熱意もない。
その状況が変わったのは、新任の美術教師・吉岡がやってきてからだった。

 
ネットで調べると、何と学生演劇の女王ですと。   成り行きで演技指導などをするようになる吉岡センセイ。

演劇に興味があるらしく、何かと部にちょっかいを出してくる吉岡教諭に
演劇部のメンバーも関心をもつようになる。
ネットで検索したところ、何とかつては”学生演劇の女王”の異名をとる存在だったことを知る。
”ヤッター” 
是非とも演劇部の指導をお願いしますと頼み込むが、やんわりと受け流されてしまう。

 
『部長は演出に向いてるようね』とアドバイス。   父兄を招待して演劇会を催す。

しかしそれ以来、何かと演劇部に関心を払ってくれるようになる吉岡先生。
時に演技指導、時に部の方向性に関するアドバイス。
稽古も大事だけれど、やっぱり直接お客さんに観てもらうことが一番の勉強になる。
なので父兄を招待しての演劇会を開く。

 
合宿で来た東京の夜空に見入る。          最後に全員飛びきりのスマイル!

こうして日々演劇部の実力が高まってくる。
本人たち自身にもそれが判るだけに、演劇することが楽しくて仕方がない毎日だ。
しかし吉岡先生はそんな部員たちに厳しい言葉をかける。
趣味や楽しみでやるのなら今のままで良い。
けれどもっと上を目指すつもりなら生半可な気持ちでは先がない。
総てを犠牲にしてでもやり通す気持ちがあるのかと問うてくる吉岡先生....。

アイドル映画としてはデキが良いという評判なので観てみました。
序盤はちょっぴり学芸会的ですが、中盤以降はまずまずの感じになっています。
それにしても少年野球に甲子園があるように、演劇にもそれなりに
全国的な仕組みがあるんですね~。
考えてみれば、どんな分野だろうとそれは変わらないことのようですね。
ともあれアイドル音痴な自分にもそれなりに観れる映画だと感じました。

『舟を編む』観ました。

2016-02-16 16:00:00 | 邦画
2013年:『舟を編む』製作委員会。 監督:石井裕也。 WOWOWからの録画。
これは新しい時代に向けた本格辞書を作ろうと格闘する人たちの物語です。
あまり一般に知られることのない分野のお話ですが、幸い辞書の制作プロセスに
ついては、以前放送されたNHK-Eの番組を通して大まかなことは知っていました。
いわば予習を済ませてからこの映画を観たようなものなので理解しやすくて助かりましたね~。
それにしても”辞書を作る”とは本当に大変な作業だと想像されます。

 
有能な辞書編集スタッフが辞めることに。      後任の候補者、馬締光也。

新時代に向けた本格的な辞書「大渡海」の企画が立ちあがったものの、辞書編集の大ベテラン
荒木が定年を迎えて職場を去ることになった。何とか後任の人間を急ぎ見つけなければならない。
だが仕事の性格上、誰でもいいというわけではない。
こればかりは適性のない者に任せるわけには行かないのだ。
社内をあちこち物色した結果、何とか行けそうなヤツが見つかる。営業部所属の馬締光也である。

 
ようやく新しいスタッフ体制がスタート。      とにかく地道で膨大な作業の積み重ね。

ようやく職場の新体制がスタートする。
とはいっても華やかなことは何もない。膨大かつ地味~な作業に向かい合う日々。
相当に辛抱強くなければ務まらない仕事なのである。
いつの間にか数年が経過していた。

 
由々しき情報~「大渡海」中止のうわさ。      局長に「大渡海」の継続を直訴。

そんなある日、とんでもない噂が馬締たちの耳に入ってきた。
「大渡海」の刊行は中止される....。
直ちに局長を掴まえて真意を問うが、噂は事実だった。
辞書など金を喰うばかりで、会社のお荷物にしかなっていない。出版社も商売なんだよ。
それでも必死に食い下がる馬締たちに局長は色々と条件を付けてくる。
 ・編集部員をひとり減らすこと。
 ・本格辞書だけでなく、さまざまな分野の実用辞書も同時に進行させること。
現状ただでさえ忙しいのに、猛烈な激務となってしまうが、受けるしか道はなさそうだ。
「大渡海」を頓挫させたくなければ、局長の言い分を呑むしかないようだ。

  
いつしか13年が過ぎ馬締も妻帯者に。        ファッション雑誌から異動してきた岸辺。

いったん退職した荒木が非常勤の嘱託職員として復帰。先輩格だった西岡は別部署へ異動。
気がつけば馬締が辞書編集に携わって以来すでに13年の歳月が過ぎていた。
彼もいまは結婚して朝晩は妻と食卓を囲む日々だ。
そんなある日、ファッション雑誌担当から異動してきた岸辺。
彼女の目から見ると、特にファッション関連の語句の解釈がオジン臭くて全然イケてない。
そこで「大渡海」には女性らしい語釈が大幅に注入されることとなる....。

視聴前は一寸地味な映画かな?と思いましたが、実際は結構引き込まれてしまいました(^^;
格別に大きな事件の起こるとかいうようなストーリーじゃないですけど、十分に面白く観ることができました。
余談ですけど、宮崎あおいさんって美人とかいうんじゃないですけど
表情のキレイな女優さんですね。これが演技力ということならヤッパリ凄いです。

『娚(おとこ)の一生』観ました。

2016-01-11 16:00:00 | 邦画
2015年:ショウゲート。 監督:。 WOWOWからの録画。
西 炯子(にし・けいこ)さんのヒット漫画を原作として、映画化したものです。
当然ですが原作とはいろいろと違っている設定もあるようです。
まあ自分は原作を読んでないので、細かいことは良く解らないんですけどね(^^;

 
染色作家だった祖母。               その祖母も、とうとう亡くなって....。

都会で失恋を経験して、田舎の祖母の家で一生を終えるべく決心した若い女性つぐみ。
祖母と同じように染色作家の道を歩もうとしている。
だが葬式の直後に、海江田という見知らぬ男が当然のような態度で家に上がりこんでくる。
何やら事情があるらしい。
生前の祖母と彼は恋愛関係にあって、いつでも出入りOKの許可をもらったのだから
自分にはこの家に出入りする権利があるのだ、というのが海江田の言い分なのだが。

 
図々しさの見本のような男、海江田。        友人が訪ねてきて結婚の報告。

食事の支度から洗濯までつぐみの世話になりながら、薪割りなどの男仕事さえ
能書き垂れて逃がれようとする態度には、さすがに観ているこっちもムカッときた(^^;
応分の労働さえイヤなら、お前は金を払って旅館にでも勝手に泊れよと言いたくなった。
だが観ているうちに解ってくるのだが、これは海江田にとって求愛のパターン。
そんな時に友人の岬がつぐみを訪ねてくる。用向きは結婚の報告だった。

 
友人「悪いヤツじゃなさそうだよ」。         夏祭りで。

つぐみの近況を聞かされる岬。だが海江田は岬には至極マトモに対応する。
「悪いヤツじゃなさそうじゃん」そう言い残して岬は帰っていく。
正直なところ、つぐみもしだいに海江田に対して心を開きつつあるのだったが。
そんな二人に関係がすこし変わってきたのは夏祭りの晩からだった。

 
帰りは手近にあった自転車で。           夜店でとった金魚やら。

夏祭りからの帰路、二人は寄り道をして話をする。少しだけお互いの気持ちが近づく....。
実際にはこの映画、二人の”恋のゆくえ”以外にも盛りつけがあって、
ちょっとイッパイかな、て感じもあるんですが。

自分にとって榮倉奈々さんと言えば、3Dアニメ『コラライン』の声優さんです(^^;
本作を見ると、実写の演技でも中々魅力的な方ですね。ちょっとファンになったかも(^^;
W主役のもう一方、豊川悦司氏(海江田役)は相変わらず凄く巧い役者さんと思いました。

『チェッカーズ・イン・TANTAN たぬき』観ました。

2015-12-18 16:00:00 | 邦画
1985年:フジテレビ。 監督:川島 透。 WOWOW録画にて視聴。
1985年って....まさに光陰矢のごとしです(^^;
池袋の映画館通りを歩いていた時にこの映画の看板やポスターを見た記憶がありますが、
あれから30年が経過していることになります。
当時の自分はチェッカーズに関して全くの門外漢でした。
いや、今でもそれは変わっていないわけですが。
この映画が大ヒットしたということくらいは知っています。

 
何故か山奥にある音楽スポット。          ホール内には50年代の音楽が満ちていた。

ある山奥にある音楽スポット。店の名は "50年代" 。
文字通りオールディーズなポップスが店内に満ちていた。
これだけおシャレな店は東京にだって中々無い。
演奏しているのはイキのいい7人の若者。
だが急に演奏は中止され、店内にいた皆が一斉に店から逃げ出す。
なぜか正体不明の一隊が複数の猛犬を連れて店を襲撃してきたのだった。

 
貨物列車に乗って東京をめざす。          チェッカーズと名のって人気を博す。

演奏をしていた若者7人も同じように店から逃げたのだが、
たまたま貨物列車に乗り込み、そのまま成り行きで東京を目指すことになる。
運よく彼らは良いマネージャーと出会い、チェッカーズと名乗って人気者となる。              
ただ、彼らにはひた隠しにしている大きな秘密があった。
それは彼ら全員が実はタヌキだという事実....。

                                                  
 
あの時の襲撃で捕まっていた長老タヌキ。      とうとう世間に秘密がバレてしまった。

あのとき逃げ遅れた長老格のタヌキは囚われの身となっていた。
50'Sを襲撃した連中は、どうやら外国の秘密組織らしいが....。
奴らにはタヌキの超能力に目をつけて、世界平和に役立てようという目的があるようだ。
まあ悪人だか善人だかよく解らん連中である(^^;

人気が出るほどチェッカーズに対する世間の関心が高まり、あれこれと詮索がましく探る者が出る。
ついに彼らがタヌキだとすっぱ抜く記事が週刊誌に載ってしまう。
これ以上世間の騒ぎを大きくするのは彼らも本意ではない。
いさぎよく山に戻ろうと全員で決意する。

 
テレビを通して最後の演奏。            口々にグループの継続を訴えるファンたち。

ただ、ファンたちには最後のお別れをしておくべきだろう。
そういう気持ちで、テレビ映像を通してファイナルコンサートを決行。
念願のピンクの高級外車も手に入れて、メンバー全員でドライブ。
いよいよ人間社会に別れを告げようかというその時に、大勢のファンが詰めかけて、
チェッカーズの継続を口々に懇願。
その情熱にほだされ、いったんは解散しようとしたメンバーの気持ちも変わってくる....。

まあドラマの部分は取り立ててどうということもないです(^^;
ただ音楽がいま聴いてみてもなかなかの水準なんで、これは意外というか....でした。
”音楽性が高い”という評価があったのは知っていましたが、当時は単に
「女の子たちが騒いでいるグループサウンドの一つ」くらいの認識でした。
改めてこうして聴くと、なかなかコレハ聴かせるじゃないの~とか思いました。