安保関連法案の成立による集団的自衛権の行使容認は、米国への気兼ねと大きく関係している。日本を中国等のごり押しから守ってもらうためには、米軍に頼るしかなく、そのために自衛隊は米軍に少しでも協力をしなくてはならないと。
過去を振り返ると、日本が安全保障の分野で、米国を離れて独自に判断できたとは到底思えない。この分野では今もって米軍の占領下にある。例えば、核兵器の日本への持込について、時の首相は「非核3原則」に基づき、日本へは持ち込めないと断言していたが、黙認する密約があったことは公然の秘密だ。
原子力潜水艦が横須賀に配備されたとき、わざわざ核兵器をガァムの基地に置いて来るとは誰も信じないであろうが、政府の公式発表はあくまで核兵器を積んでいないである。
また、イラク戦争において、イラク攻撃の根拠とされた大量破壊兵器が存在しないことが明らかになった後でも、英国のように事後検証を行っていない。英国のブレア前首相が“あれは誤りであった”と表明した(10月26日報道)のに、日本は米国に気兼ねしてだんまりを決め込んでいる。
今年8月24日、相模原市の米軍補給廠から火の手が上がった。市消防は消火のため駆けつけたが、約6時間何もせず待機していたのだ。米軍の指示で、「保管物が判明するまで待て」に従わざるを得なかった。これは日米安保に基づく日米地位協定による気兼ねである。
また、日本は約2000億円を思いやり予算として米軍基地のために毎年使っている。思いやり予算(在日米軍駐留経費の日本側負担)は、1978年米軍の財政赤字を背景に始まった。米軍基地で働く従業員の労務費、住宅などの提供施設整備費であり、正に気兼ね費である。ピーク時は3千億円弱であったが、その後減少傾向にあり、今年度は2千億円弱となったが、国の財政難でもあり更に減らしたい意向である。安全保障関連法案の成立で、米軍に対する自衛隊の任務が拡大するのを契機に思いやり予算を縮小させたい思惑である。しかし、米国は安保法案の通過で対米支援を拡充すると受け止め、増額を要求しているとのことだ。
以上のように、日本の外交は、特に安全保障に関しては米国抜きには考えられない。人生においても、自分で決めて、自分で行動し、結果に責任を持つことは、“言うが易く行い難し”である。有能な上司の言うままについていった方がはるかに楽である。これも上司が有能であればの話である。
最近、耐震ゴムや杭打ち問題で、一流企業の有能な上司も怪しくなってきた。米国の経済も中国抜きでは考えられなくなり、一方政治では南シナ海で軍事衝突寸前である。日本の有能な上司である米国もいつまでも有能であり続けることが出来るであろうか。
世界は変革の時にある。そろそろ米国から独立し、独自の日本外交も必要だ。国会議員は次の選挙を考えてのみ行動し、10年、20年先のことは考えない。官僚は余程のことがないと職を失わないが、独自な考えは窓際族行きだ。官僚の世界は先輩重視、前例踏襲で、独自な判断はご法度である。
難民問題、テロ対策、対外経済政策、対中国・韓国外交問題等、問題は山済みである。(犬賀 大好-184)
過去を振り返ると、日本が安全保障の分野で、米国を離れて独自に判断できたとは到底思えない。この分野では今もって米軍の占領下にある。例えば、核兵器の日本への持込について、時の首相は「非核3原則」に基づき、日本へは持ち込めないと断言していたが、黙認する密約があったことは公然の秘密だ。
原子力潜水艦が横須賀に配備されたとき、わざわざ核兵器をガァムの基地に置いて来るとは誰も信じないであろうが、政府の公式発表はあくまで核兵器を積んでいないである。
また、イラク戦争において、イラク攻撃の根拠とされた大量破壊兵器が存在しないことが明らかになった後でも、英国のように事後検証を行っていない。英国のブレア前首相が“あれは誤りであった”と表明した(10月26日報道)のに、日本は米国に気兼ねしてだんまりを決め込んでいる。
今年8月24日、相模原市の米軍補給廠から火の手が上がった。市消防は消火のため駆けつけたが、約6時間何もせず待機していたのだ。米軍の指示で、「保管物が判明するまで待て」に従わざるを得なかった。これは日米安保に基づく日米地位協定による気兼ねである。
また、日本は約2000億円を思いやり予算として米軍基地のために毎年使っている。思いやり予算(在日米軍駐留経費の日本側負担)は、1978年米軍の財政赤字を背景に始まった。米軍基地で働く従業員の労務費、住宅などの提供施設整備費であり、正に気兼ね費である。ピーク時は3千億円弱であったが、その後減少傾向にあり、今年度は2千億円弱となったが、国の財政難でもあり更に減らしたい意向である。安全保障関連法案の成立で、米軍に対する自衛隊の任務が拡大するのを契機に思いやり予算を縮小させたい思惑である。しかし、米国は安保法案の通過で対米支援を拡充すると受け止め、増額を要求しているとのことだ。
以上のように、日本の外交は、特に安全保障に関しては米国抜きには考えられない。人生においても、自分で決めて、自分で行動し、結果に責任を持つことは、“言うが易く行い難し”である。有能な上司の言うままについていった方がはるかに楽である。これも上司が有能であればの話である。
最近、耐震ゴムや杭打ち問題で、一流企業の有能な上司も怪しくなってきた。米国の経済も中国抜きでは考えられなくなり、一方政治では南シナ海で軍事衝突寸前である。日本の有能な上司である米国もいつまでも有能であり続けることが出来るであろうか。
世界は変革の時にある。そろそろ米国から独立し、独自の日本外交も必要だ。国会議員は次の選挙を考えてのみ行動し、10年、20年先のことは考えない。官僚は余程のことがないと職を失わないが、独自な考えは窓際族行きだ。官僚の世界は先輩重視、前例踏襲で、独自な判断はご法度である。
難民問題、テロ対策、対外経済政策、対中国・韓国外交問題等、問題は山済みである。(犬賀 大好-184)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます