日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

台風発生の根本原因は自然のゆらぎと説明されても

2023年11月26日 10時52分23秒 | 日々雑感
 西日本を中心に、雨不足による渇水が深刻化しているようだ。西日本各地のダムは、ダムの水が少なくなり、すでに取水制限が行われている所もあるそうだ。愛媛県大洲市にある鹿野川ダムでは、この秋は雨が少なかったため、ダムの底がむき出しとなっている。現在の貯水率は0%でこの状態が11月1日から続いていると言う。今年は台風が極端に少なく、秋雨前線による雨も西日本ではほとんど降っていない。そもそも今年は夏から一足飛びに冬になった感もあり、秋らしい秋は極短期だった。

 日本周辺での台風発生数は、1951年から2021年までの71年間で、年平均26.1個で、9月は、5.0個、10月は3.4個とのことだ。しかし、今年は9月は2個、10月も2個と少ない。しかも今年は日本に上陸したのは8月の1回のみだ。

 台風の発生は、海面水温が高い熱帯の海上では上昇気流が発生し易く、この気流によって次々と発生した積乱雲が多数まとまって渦を形成するようになり、渦の中心付近の気圧が下がり、熱帯低気圧となり、風速が17m/sを超えて台風となる。地球温暖化で今年の海面水温は例年より高くなっていると思われるので台風が発生し易い自然環境であった思われる。しかし、海面以上に上空の大気の温度が高くなっていると上昇気流は起き難く台風の発生が少なくなっていたのかも知れない。ネットで探したがこのあたりの現象を解説する記事は見当たらない。

 また台風が発生しても日本の近くにやってこなければ、降水は見込めない。太平洋高気圧が強まると台風を中国大陸方向へ押し流し、強まりが弱まる秋口になると日本列島の太平洋側沿って北上する教科書で習った。確かに今年は太平洋高気圧が強く、発生した台風がほとんど中国大陸の方へ行っていた記憶が残る。

 これまで、異常気象の原因は、偏西風の蛇行やエルニーニョといった大気や海洋との相互作用とされ、最近はこれらに加え地球の平均気温が上昇することで発生頻度が高まったとされ、分かったような気になっている。しかし、偏西風の蛇行やエルニーニョがなぜ起こり、地球温暖化でなぜ極端化するかについては納得される説明は見当たらない。

 偏西風は地球の北極・南極で寒く赤道付近に近づくほど暖かいために起こる温度差と地球の自転という2つの原因で発生するが、その蛇行の原因は自然のゆらぎによるとされる。自然のゆらぎとは地球温暖化には関係なく、昔から起こっている自然現象で、時間的に変動し、4~8週周期を描くことは1940年代に発見されたそうだ。現象的な発見があってもなぜそうなるかの根本原因は分かっていないのではないだろうか。

 自然のゆらぎで説明される現象は各所に見られ、自然界に存在するものに静止しているものは無く時間の経過とともに微妙に変化していると説明されると、もはや哲学的な問題にもなってくる。更に自然のゆらぎと地球温暖化の関係となると、現象的には温暖化はゆらぎを大きくすると分かっても、その根本原因は当面分からないだろう。2023.11.26(犬賀 大好ー963)


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