7月31日、政府はついに神奈川・千葉・埼玉・大阪にも緊急事態宣言を出した。期間は8月31日までで、既に宣言が出されている東京・沖縄もあわせて延長とした。また、北海道・石川・兵庫・京都・福岡に「まん延防止等重点措置」を適用した。
現在東京オリンピックの真っ最中であり、金メダルラッシュが続き、少なくともマスコミは大騒ぎしている。コロナ感染拡大でテレビの自宅観戦を呼びかけても、若者は自宅でじっとしてはおられないだろう。
7月8日に東京に緊急事態宣言が出されていたが、感染拡大は収まるどころか、コロナウイルス新規感染者数は東京都で3000人を越し、全国では1万人を越した。メダル獲得数が過去最高と新記録を打ち立てたが、新規感染者数でも新記録を打ち立てた。
良くも悪くも東京五輪の開催は後世に残る記録となるであろう。
菅首相は、感染者の数が増えていることに対し、その内訳はワクチン接種をしていない若者が大半であるとし、ワクチン接種の効果を強調している。確かに国内の新規感染者の多くは、65歳未満のワクチン未接種者となっているようだ。
首相は”ワクチン接種を進めながら各地域でしっかり対応して、病床の逼迫をまねかないように対応していきたい”と述べ、東京五輪については、人流を抑えるため、”自宅で観戦いただければと思っている”と述べて国民に協力を呼びかけているが、五輪の熱気のためか若者は耳を貸さない。
東京五輪は8月8日に閉会式を迎えるが、メダルラッシュが続く限り、感染者数も増加し続けるだろう。閉会式では、菅首相を始め大会関係者は”熱戦を通して世界を一つにまとめることが出来た”、と大成功を唱えるであろう。しかし、何を持って世界が一つになったかの説明は無いだろうが、少なくとも日本のメダル獲得数は過去最高となり、国内向けにはこれをもって大成功と言うかも知れない。日本国民の成功、不成功の判断は秋の総選挙の結果に表れるかも知れない。
さて、ワクチン接種は急激に進み、全国民の7から8割の人々が接種完了となれば、集団免疫状態となり、感染拡大は収まるのであろう。7月28日現在、ワクチンを1回以上接種した人は国民の38.2%、2回以上の人は27.2%とのことだ。東京五輪の閉幕8月8日(日)まで、後1週間ちょっとでは到底間に合わないし、五輪も今更中止と出来ないであろう。
さて東京2020パラリンピックは、8月24日~9月5日までだ。政府は8月中に国民の4割接種完の見通しを示した。やはり、集団免疫はパラリンピックの期間中でも間に合わない。しかし、今であればパラリンピックの中止を宣言できるかもしれない。2021.07.31(犬賀 大好ー823)
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