日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

開発途上国における人口爆発とその将来

2022年07月02日 10時13分57秒 | 日々雑感
 先進国における出生率の低下と低開発国における人口爆発が話題となっている。先進国における出生率の低迷は最近のことで、かっては爆発的な人口増もあったのだ。

 産業革命以降、人口がヨーロッパでは 200年で5倍、アメリカは10倍に増えており、日本でも明治維新以降の100年で4倍にも増えているそうだ。その原因として、江戸時代農地に縛り付けられていた農民が解放され、工業化の時代を迎え生産性が増え、生活水準が向上したこと、更に医療・衛生・栄養等の改善等により赤ちゃんの死亡率が減少し、平均寿命が伸びたこと等が考えられる。つまり、経済発展は生産効率の向上を伴い、それが人口増加を引き起こしていると考えられる。

 そこで、先進国における出生率を高めるために、生産技術の改善により経済成長を高めることが考えられるが、目下生産技術は行き詰まっている感がする。

 現代の人口爆発はアフリカの低開発国やインドやインドネシア等の発展途上国に見られる。アフリカ大陸、全54カ国の人口約12.5億万人は、国連の推計で2050年には倍増して約25億人となる予想だそうだ。

 人口爆発の要因は、明治時代の日本と同様に、技術の進歩によって作物の生産効率が上がったことや、医療の発達により、死亡率が低下したこと、等であろう。

 低開発国で出生率が高く、人口が増え続けるのは、一見野生動物の生態に似たところがある。野生動物は生きるための環境、すなわち食料が十分にあり、天敵の居ない条件等が揃えば無限に増える。例えば、福島やウクライナの原発事故を起こした発電所の周辺の避難地域や朝鮮半島の非武装中立地帯には、野生動物が闊歩しているとのことだ。野生動物の増え過ぎによる動物同士の争いや農林被害が世界的にも拡がっているとのことだ。

 さて、現在世界一の人口を抱える中国も人口爆発の時代があった。1949年、中国建国直後の指導者毛沢東主席は、人口を増やせば経済が発展すると考え、国民に子供をたくさん産むことを奨励したため人口は急速に増加し、一時自然災害による食糧危機による停滞があったが、1970年代初めにかけて人口が再び爆発的に増加した。
 
 そこで食糧不足の再来を防ぎ、それに伴う社会全体の貧困を防ぐため、1組の夫婦がもうけることができる子供の数を制限する“一人っ子政策”が1979年に導入され2014年まで実施された。

 現在世界の工場を呼ばれる経済発展も爆発的に増えたこの時代の若者が支えたのであろう。しかし、一人っ子政策のお陰で、現在は日本と同様な少子高齢化の弊害を被っているとのことだ。

 現在急増する人口を抱えるアフリカ諸国の国々もかっての中国のように当面目覚ましい経済発展をするのであろう。中国は共産党一党独裁による一人っ子政策で人口抑制を図った。野生動物と同様に何の制限もなく放っておいたら、食糧危機に陥ることは間違いないだろう。食料不足等の社会不安を民主主義で解決できるであろうか。人口爆発するアフリカ諸国の将来が心配になる。2022.07.02(犬賀 大好ー827)


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