日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

島国日本に相応しい電気自動車の姿は何か

2022年01月22日 09時16分40秒 | 日々雑感
 今年1月の始めに米国ネバダ州ラスベガスで開催されたCES 2022は、元々はデジタル家電の展示会として開催されてきたイベントだが、近年は自動車の電動化という流れを受けて自動車関連の出展が多かったようだ。 

 そこにおいてソニーグループの吉田社長が、新会社ソニーモビリティを立ち上げ、自社で電気自動車(EV)に参入すると表明した。EVは基本的に蓄電池とモータがあれば動くが、その先にある自動運転にはコンピューターとセンサーが必須である。ソニーはセンサーの中でも視覚に相当する画像処理装置が得意であり、それを活用してEVに本格的に乗り出そうとしているのだ。

 車の自動運転にはコンピューターも必須でありそこに人工知能も動員される。米国の半導体大手のエヌビディアは半導体の処理装置の設計を得意とする企業であり、特に自動車の自動運転の分野では圧倒的な地位を占めており、企業の資産価値の世界トップ10の一角を占めているそうだ。

 また、スマートフォンで有名な米アップル社は電気自動車(EV)の開発を加速しており、人間の介在を一切必要としない完全自律運転モデルを開発プロジェクトの中心に据えており、早ければ2025年にもアップルカーがデビューする予定だそうだ。

 2025年は3年先であり電気自動車をあまり見かけない日本では、唐突な感じがする。しかし中国の広州では、配車アプリで呼ぶ車は、エコノミーを選択する限り、ほぼ100%がEVと言っていいようで、車後進国と思われていた中国ではガソリン車を飛び越してEV社会へ移行しているようだ。日本の車社会がガラパゴス化しつつあるのだろう。

 世界の大手の自動車メーカも競ってEVを開発しているが、概して高級車指向だ。日産のEV車、リーフも最低価格でも300万円以上だ。EV車は連続走行可能距離の長さが一つのうたい文句になっているが、電気自動車はガソリン車に比べて構造が極めて簡単なため、低価格が特徴となる筈であった。

 走行距離より充電のし易さ、無人運転より安全性重視した小型の車の方が、島国日本に相応しいと思うが、大手自動車メーカは世界の市場を目指しているのか低価格自動車に見向きもしない。現在の日本の貿易の稼ぎ頭は自動車だ。日本の市場だけでは狭すぎる。世界を相手にしなくてはならない事情は理解できるが。

 さて、中国では50万円以下で購入できるEV車が今年販売を始め、インドではEVの多目的スポーツ車が実質100万円台前半で購入できるそうだ。近く日本にも上陸するだろう。

 近い将来、日本国内を走る車は外国車に、日本の大手自動車メーカは輸出専門となって行くのだろうか。2022.01.22(犬賀 大好ー783)