森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

久々のビショップ博物館

2020年07月18日 | 歴史


この週末は、ビショップ博物館に行ってきました。ビショップ博物館は今、コロナ禍のため1日の入館者を500人に制限していますが、やはり団体客の来ない博物館はシーンと静かでした…。年間パスを更新したので、これからはバリバリ行ってきます!

今回、特にハワイアンホールで私の目を惹きつけたのは、下の立派な羽毛のケープでした。なんとこれ、1779年、ハワイ島の酋長からイギリスのクック船長に贈られたもの。それが巡り巡ってニュージーランドの博物館に寄贈され、ビショップ博物館に長らく貸し出されていました。



それがこのたび、正式にビショップ博物館に贈られることになったとのこと。ニュージーランドの皆さん、有難う!

ちなみにこの羽毛のケープをクック船長に贈った酋長というのは、カラニオプウという大酋長。ハワイ島最高位にして、カメハメハ大王の叔父にあたる人です。元々ケープはカラニオプウのもので、クックの部下の報告によれば、カラニオプウは自分が着ていたこのケープを脱ぎ、クック船長の肩にかけたそうです。そして同じく羽毛のヘルメットも頭に!



つまり…カラニオプウやクック船長が実際に身につけた歴史的なケープが、すぐ目の前に展示されているというわけなのですね。今回、私は改めて思いました。「ビショップ博物館って本当にすごいところ!」と。

皆さんも次回のハワイで、ぜひ訪れてみてくださいね。

…余談ですが、クック船長が最後にハワイアンと揉め、殺害される結末になったのは、クックらがこのカラニオプウを船に無理やり連行したためでした。船のボートがハワイアンに盗まれたので、返還を求めて…いわばカラニオプウを人質にとった形ですね。

こんな位の高い酋長、それも最初はクックを神の再来と勘違いして丁重にもてなし、価値ある羽毛のケープまで贈ってくれた大酋長を誘拐するとは…。クックも大きな間違いを犯したものです。それじゃあ殺されても当たり前で…な~んて言っちゃいけないですよね(危ない私)。

とにかく久々のビショップ博物館、ものすご~く楽しかったです! 
コメント (2)
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