菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

人間は誰だ? 『ゲティ家の身代金』

2018年06月22日 00時00分30秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1323回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『ゲティ家の身代金』

 

 

 

 

1973年に世界中で大きな関心を集めた実在の誘拐事件の驚きの舞台裏を映画化した実録サスペンス・ドラマ。

 

孫が誘拐されたにもかかわらず、身代金の支払いを拒否した大富豪ジャン・ポール・ゲティのお金への際限なき執着と、そんな男と誘拐犯の間で息子を救うために必死の戦いを繰り広げる母親の執念をスリリングに描き出す。

 

監督は、リドリー・スコット。

 

当初ジャン・ポール・ゲティ役だったケヴィン・スペイシーが作品完成後にスキャンダルで降板となり、急遽クリストファー・プラマーが代役に起用され、限られたわずかな期間での再撮影を敢行、最終的にはアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にノミネートされる前代未聞の快挙でも大きな話題となった。

 

 

 

物語。

1973年、世界一の大富豪として知られた石油王ジャン・ポール・ゲティの孫ポールが誘拐される。
しかし、ゲティは犯人が要求する身代金1700万ドルの支払いを拒否する。ポールの母親ゲイルはゲティの息子と離婚してゲティ家から離れた一般家庭の女性で、そんな大金が払えるわけもなかった。息子は麻薬中毒で頼りにならず、ポールだけが希望だった。
一方、誘拐犯もゲティ家の予想外の態度に苛立ちを募らせていく。

 

原作は、ジョン・ピアソン。
脚本は、デヴィッド・スカルパ。

 

 

 

 

出演。

ミシェル・ウィリアムズが、アビゲイル・ハリス/アビゲイル・ゲティ。

クリストファー・プラマーが、ジャン・ポール・ゲティ。

マーク・ウォールバーグが、フレッチャー・チェイス。

チャーリー・プラマーが、ジャン・ポール・ゲティ三世(青年)。
チャーリー・ショットウェルが、ジャン・ポール・ゲティ三世(7歳)。

ロマン・デュリスが、チンクアンタ。

キット・クロンストンが、マーク・ゲティ(4歳)。
マヤ・ケリーが、アイリーン・ゲティ(6歳)。

ティモシー・ハットンが、オズワルド・ヒンジ。
アンドリュー・バッチャンが、ジャン・ポール・ゲティ二世。

アンドレア・ピーディモンテ・ボディニが、カルボ。

ギュゲリルモ・ファビーラが、ピッコリーノ。

 

 

 

 

スタッフ。

製作は、クリス・クラーク、クエンティン・カーティス、ダン・フリードキン、マーク・ハッファム、リドリー・スコット、ブラッドリー・トーマス、ケヴィン・J・ウォルシュ。

撮影は、ダリウス・ウォルスキー。

プロダクションデザインは、アーサー・マックス。

編集は、クレア・シンプソン。

音楽は、ダニエル・ペンバートン。

 

 

 

 


73年イタリア、世界一の石油王ゲティ家の孫が誘拐されるが祖父は金を出さないと突っぱねるサスペンス。
実際にあった事件を脚色。
リドリー・スコットのオリジナリティである学者眼が発揮されている。もはや人間は誰かを探す楽しみ。
ミシェル・ウィリアムズの強弱、マーク・ウォルバーグの曖昧、クリストファー・プラマーの老獪、ロマン・デュリスの困惑を楽しむ。
あえてのナレーション語りで物語の本質をずらし、野生と人間性と社会の仕組みを暴く。
強烈なシチュエーションの連打のはずがそこに麻痺したかのような退屈ささえ叩き出し、本当の敵をあぶり出す。
世は全て金なりに立ち向かう意地とやけっぱちの心作。
  

 
 
 

 

 

おまけ。

原題は、『ALL THE MONEY IN THE WORLD』。

直訳だと『世界のすべての金』。意訳だと『世は全て金なり』。

 

 



上映時間は、133分。
製作国は、アメリカ。
映倫は、R15+。

 

 

キャッチコピーは、「彼女が戦う相手は誘拐犯、そして世界一の大富豪。」。

 

 

 

 


 


スキャンダルからのキャストを変えての再撮影が瑕疵になってない。

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

好みの台詞。

「妻のすべては離婚した後にわかる」

「あんたはどれだけあれば満足なんだ?」「もっとだ」

 

 

 

 

 

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