【俺は好きなんだよ】第1475回は、『ANIARA アニアーラ』(2018)
原題は、『Aniara』。
『アニアラ』。
製作国:スウェーデン、デンマーク
上映時間:106分
映倫:R15+
配給:アットエンタテインメント
スタッフ。
監督:ペラ・コーゲルマン、ヒューゴ・リリャ
製作:アニカ・ローゲル
製作総指揮:ミタ・ルイーズ・フォルデイガー・ソーレンセン、ニナ・ビスゴード、グレン・ランド、エディ・モレッティ、ダニー・ガバイ、ナタリー・ファーリー、ビンセント・ランディ
原作:ハリー・マーティンソン
脚本:ペラ・コーゲルマン、ヒューゴ・リリャ
撮影:ソフィー・ウィンクビスト
編集:ペラ・コーゲルマン
音楽:アレクサンダー・バリ
出演。
エメリー・ヨンソン (MR)
ビアンカ・クルゼイロ (イサゲル)
アルビン・カナニアン (船長)
イェニー・シルフベルヘルム
アンネリ・マティーニ
エマ・ブルーム
物語。
放射性物質で汚染された地球から火星へ移住するため、8000人の乗客を乗せて旅立った巨大宇宙船アニアーラ号。
出航して間もなく、アニアーラ号は宇宙ゴミに衝突する。発電装置が発火したため燃料が自動排出し、船は針路が外れたまま操縦不能に陥ってしまう。
船長はこの状態は2年以上続くが、どこかの天体の重力を利用して戻る可能性はあると乗客に説明する。
人気のない、人間の感情を治癒・制御するAI「MIMA(ミーマ)」の部屋で、この状況でも管理者ミーマローベ(MR)は、丹念に仕事を続けていた。
スウェーデンのノーベル文学賞受賞作家ハリー・マーティンソンの代表作である1956年の詩『アニアラ』を基に実写映画化したSFドラマ。
船は絶望へと旅を続ける。
宇宙瀬の中での政治的判断と行動に、人間社会の本質を見る。
絶望の中の希望、希望の中の絶望という虚無。
暮らしの歓びと逃避。
静謐でありながら、心苦しい。
宇宙漂流ものといえば、『宇宙漂流バイファム』があったね。
まぁ、あれは、『十五少年漂流記』だけど。
最近だと『彼方のアストラ』なんてのもありましたね。
他にも『ロスト・イン・スペース』、『ウォーリー』、『パンドラム』、『イベント・ホライゾン』、『パッセンジャーズ』なんかを思い出す。
ハリウッドや娯楽映画とはまったく色が異なる北欧SFの静かなる恐ろしさを味わえます。
日本の原題の状況とかと同じものを見て、ぞっともします。
同原作を基にしたTVドラマ『ANIARA』(1960)として白黒で映像化されています。
新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2019/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2019」(19年7月13日~8月9日)上映作品。