で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1704回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ブラッドショット』
一度は死にながらも、最新のナノテクノロジーによって超人的なパワーと回復能力とともに生き返った男が、殺された最愛の妻の復讐に立ち上がるさまを描くアメコミ・サスペンス・アクション。
主演は、『ワイルド・スピード』シリーズのヴィン・ディーゼル。
共演は、『ベイビー・ドライバー』エイサ・ゴンサレス、ガイ・ピアース。
監督は、VFXアーティストで本作が監督デビューのデヴィッド・S・F・ウィルソン。
物語。
アメリカ海兵隊員のレイ・ギャリソンは、最愛の妻ジーナとともに何者かに拉致され、そのまま2人とも殺されてしまう。
その後、ある組織によって、“ナナイト”と呼ばれるナノテクノロジーを駆使した人体改造を施されての蘇生に初めて成功する。
記憶を失っていたが、その肉体には超人的なパワーと回復能力が備わっていた。
施設で元海軍兵士のKTといった仲間と新しい人生に歩み始めようとしたとき、忌まわしい記憶を取り戻す。
それは、愛する妻を殺された記憶。
復讐を果たすべく施設を飛び出してしまう。
原作:ケヴィン・ヴァンフック、ボブ・レイトン、ドン・パーリン
脚本:ジェフ・ワドロウ、エリック・ハイセラー
出演。
ヴィン・ディーゼル (レイ・ギャリソン/ブラッドショット)
エイサ・ゴンサレス (KT)
ガイ・ピアース (エミール・ハーティング)
トビー・ケベル (マーティン・アックス)
タルラ・ライリー (ジーナ・ギャリソン)
ラモーン・モリス (ウィルフレッド・ウィガンズ)
サム・ヒューアン (ジミー・ダルトン)
スタッフ。
製作:ニール・H・モリッツ、トビー・ジャッフェ、ディネーシュ・シャムダサーニ、ヴィン・ディーゼル
製作総指揮:ダン・ミンツ、ルイス・G・フリードマン、ユー・ドン、ジェフリー・チャン
撮影:ジャック・ジューフレ
プロダクションデザイン:トム・ブラウン
衣装デザイン:キンバリー・A・ティルマン
編集:ジム・メイ
音楽:スティーヴ・ジャブロンスキー
『ブラッドショット』を鑑賞。
ナノテクノロジーで怪力と超回復力と共に甦った男が殺された妻の復讐に出るアメコミ・サスペンス・アクション。
先発のいろんなところをつぎはぎし、漫画的アップと画で見せ切る力技と情緒薄めで突っ走る。
CGの見せ方は技ありで楽しいが、そのせいで他のシーンもCG感を勝手に嗅ぎとってしまう諸刃の剣。
知能vs筋肉なアメリカンアクションの愉快。
ヴィン・ディーゼルて知的な役もやってたのに、今じゃすっかり筋肉至上主義に。おいらは、大ファンのガイ・ピアースのおろおろぶりを堪能。
変なサービス精神が、あるどんでん返しで意味を持つはずが、そこを売りにされて、話の腰がなくなってしまっている。
だが、原作の物語への言及は鋭い。
ビジュアルセンスはなかなか。
グレードアップされたDr.オクトパス戦が素晴らしいんだけど、もう少しスパイスが欲しかった。
音楽もノリがいいので、B級のゆるさで付き合える。
ナノテクノロジーで映画はつぎはぎできない傷作。
おまけ。
原題は、『Bloodshot』。
『血の一撃』。
2020年作品。
製作国:アメリカ
上映時間:109分
映倫:G