勤め先の先輩とわたしの帰り道が途中まで一緒です。
途中といっても、ほとんど一緒。
彼女はわたしの駅の2つ前で降りて、
準急に乗り換えます。
「〇〇さんが、話したいことがあるとき、
帰りにご飯を一緒にしましょう、って言われたのよ。
あなたにも紹介するから、いつか一緒に行こうね」
勤めだして2日目に言われました。
それからは帰りが一緒になり、
30分ほど彼女の話を聞くことになりました。
「定年でパートになったんだけど、
そのとたん頭の神経が切れちゃって、入院しちゃったのよ。
それなのに上の人がわざわざ電話してきて、
いつになったら来てくれるんだって言うのよ」
「社員のときはリーダーだったから大変だった。
〇〇〇〇ビル、ほんと大変だったんだから。
でもね、みんなが頑張ってくれて、とにかく働いたわ」
「定年になっても来てくれ来てくれって言われちゃってさ、
情にほだされて続けちゃっているのよ」
初めのうちは相槌を打ちながら聞いていました。
でも、次の日も、その次の日も同じ繰り返し。
ほかの話はないの?
わたしが話すことには反応が薄く、
結局いつも同じ繰り返しが続きました。
わたしよりも5、6歳上の彼女は、
どうして繰り返し同じことを話すのでしょう。
老化現象のひとつなのだとは思いますが、
毎日話の内容を忘れてしまうのでしょうか。
身内や親しい人なら、
「もう、その話聞きました」
と言うところですが、まだ半人前のわたしが、
15年近くのベテランの先輩にそうは言えません。
自分を認めてもらいたい、
自分の気持ちに沿ってもらいたい、
それが老化現象だとは思いませんが、
過去の栄光にすがることしか、
生きる実感がつかめないのは少し悲しい気がします。
関西風串揚げ屋のソース2度づけ禁止!みたいに、
同じ話2度は禁止!
と言えたら楽になれるのに・・・。
わたしも記憶があいまいになって、
誰に何を話したかわからなくなることが多々あります。
もう少しすると昨日話したことも、
わからなくなっていくのでしょうか。
そうするとお付き合いが疎遠になるのでした(-_-)・・・
段々と歳を重ね、物も人付き合いも整理しています。
私はプライベートでは約束が苦手です。1週間後のランチとか買い物とか旅行とか・・・
1週間後には気が変わっているかも知れません。最近は一人で行動することが多いです。一人で美術館に行ったりして満喫しています。プチ旅行にも行ってみたいな~
わたしも同じです。物も人間関係もだいぶ整理しました。
一人は気ままでいいですよね。一人ランチや一人映画はよくやっています。
お金があるときはおひとりさま専用のパックツアーで、いろんな所へ出かけました。