女ひとり、歳をとる。

お金なしの60代、犬2匹と同居中。

いい薬はありませんか?

2020-03-27 23:01:20 | 老化現象・老後準備

 

乗っていたバスが、もうすぐ駅というときでした。

ブーブーブーと大きなクラクションが鳴りました。

それも2回です。バスの前方を見ると、

杖をついた高齢の女性が道路を横切っていました。

その前にもう一人走っています。

こちらは反対側に渡り切っていました。

前の人につられて一緒に渡ってしまったのでしょうか。

バスがスピードを落とさなければ、

完全にその高齢者はバスとぶつかっていました。

 

信号まで30メートルぐらい、

65歳のわたしならなんて事のない距離ですが、

杖をついた高齢者には少し大変な距離なのでしょうね。

でも、そのために命を失ったり、ケガをしたりしたら、

時間の短縮や、足の痛みと不便さもの解消も、

全てが無駄になってしまいます。

 

「このごろ、ホントに高齢者が増えましたよね」

「ホント、オレも最近そう思ってました」

「地元を見渡しても、昼間は高齢者ばっかり」

「この間、免許の更新へ行ったときそう感じました。

それでね、問題なのは係員の人の質問に答えられない人の多いこと。

もう一回言ってくれなんて言ってんですよ。

運転中にとっさの判断はできるのか?それで!」

きょうのバスのクラクション事件で、

先日美容室でのおしゃべりを思い出しました。

 

バスの前を横切って走って行った人は、

70代後半ぐらいだと思います。

わたしもあと10年から15年すると、その年代になります。

そのときのわたしは、

今のような気持ちを持ち続けられているのでしょうか。

それとも、痛い膝を引きずりながら、

自動車との距離感をつかめないまま、

信号のない大きな通りを渡っているのでしょうか。

 

体も、心も、頭も、自分が老化していくことは実感しています。

でも、その実感が少しずつ、

薄れたり、ずれていくんだと思います。

最近わたしは、同じ話を何度もしてしまうことがしばしば。

それは、自分の話していることが、

相手に伝わっているかどうか判断できずに、

繰り返し話してしまうという老化現象だそうです。

そう言われてみれば、

わかってるのかなこの人・・・って思うことありました。

老化現象は実感できるものばかりではないようです。

 

自分は自動車にぶつからないんだ、

この道路は渡り切れるんだ、

という風に緩く鈍くなっていく判断力に、

効く薬はないものでしょうか。