最近、物忘れが多くなりました。
鍵をかけ忘れる、物を置き忘れる、買い物に出て買い忘れる・・・、
というようなものではなくて、
今考えていたことが急に思い出せなくなる、
ほんの一瞬前のことなのに思い出せない、
食べたことは覚えているけど、食べたものが思い出せない、
ちょっと認知症っぽい忘れ方です。
わたしの母は50歳を過ぎたころから、
物忘れがひどくなりました。
そのほかのこともきちんとできなくなりました。
若いころからきちんとできない人でしたから、
元来の性格からなのか、ぼけているのか、
ちょっと区別がつかない状態でした。
わたしは父との関係が悪く、
そんな母を置いて家を出て、ひとりで暮らしていました。
2年が過ぎたころ、いよいよ母の様子が悪くなり、
わたしは家に戻りました。
自分のことを満足にできなくなっていましたから、
入浴は母と一緒にしました。
お風呂場が狭かったので、母と二人銭湯へ行くと、
わたしがシャンプーしていると、他の人の所へ行って、
その人の物を勝手に使ってしまうので、
目が離せませんでした。
その母の左胸にピンポン玉の大きさの塊が・・・。
そんなに大きい異物にも気付かない母。
乳がんでした。
リンパにも転移していたため、
脇の下からえぐるように患部を取りました。
母は脳血管性認知症でした。
動物性の油の撮り過ぎと運動不足が原因かな・・・。
そして、父の言葉と力の暴力から逃れるために、
考えることをやめたのではないかと、
わたしは勝手に思っています。
女性としてはちょっと早い72歳で亡くなりました。
50歳までの母はきっと、
ゆっくりと認知症が進んでいたのだと思います。
当時やっていた食堂の営業が終わり、ひと段落して、
店の石油ストーブの前でうたた寝をして、
すねが焼けるのに気が付かなかったり、
母と妹とわたしで出かけたスキー教室のツアーで、
リュックに入れた自分の荷物は、
全部丸めてぐしゃぐしゃになっていたり、
そのころは、ただ、だらしない人だと思っていましたが、
きっといろいろなことが、できなくなり始めていのではないか・・・。
今ならその異常さが認知症に結びつきますが、
日々過ごす中で、微妙な変化に気づくことはありませんでした。
では、わたしの物忘れは認知症に繋がるのでしょうか。
どこが年相応の物忘れで、
どこからが認知症による物忘れなのか。
どこをどう見極めたらいいのかわかりません。
わたしには家族がいないので、
親しい人たちに自分の状態を、話しておこうと思います。
ちょっとした変化、ちょっとした違和感、
そんな中に認知症の芽が含まれているかもしれません。
でも、心配ばかりでなくて、
美味しいものを食べて、適度に体を動かし、笑うこと、
楽しく毎日を過ごすことは、
認知症の予防になるのじゃないかしら。
最近、落ち込んでいましたが、
また、
くよくよせずに何でも受け入れて過ごそうと思っています。