さようなら、トム

13日夜9時頃、トムが旅立ちました。
16歳と5ヶ月…天寿を全うしたといっていいでしょう。

2月末に口の中に癌ができていることが発覚、高齢であることを考慮して手術は断念…ずっと家族で見守ってきたのですが。
癌のせいで、日に日に顔の右半分が腫れていくのは見ていて辛かった…。
最後の一週間くらいは、腫れ上がった頬が目を殆ど押しつぶすようになっていました。
どこかに転移したのか餌は食べていても痩せ続け、何よりきつかったのは患部が口の中ということで、口臭が凄かったこと。
4月くらいまでは夜は両親の部屋で寝かせていたのですが、あまりの悪臭に人間の方が不眠に陥りそうになり、寒さが和らいだ5月からは外で寝かせるしかありませんでした。

ラブラドールが混じったなかなかハンサムな犬だったのですが、何の因果か最後は悲惨な姿となって、それでも懸命に生きてくれたんですよね。

13日の朝、突然起き上がれなくなり餌も一切受け付けず寝たきりとなり、時折弱々しく鳴いたりしていましたが、その夜静かに息を引き取りました…。
最期は久々に家に入れてやり、家族みんなで看取ることができました…。
ひなが旅立ってから、かっきり2年と１ヶ月でした。

生後三ヶ月で我が家に迷い込んできたトム。
ほんとに温厚で人間が大好きで、一切番犬としては使えず、お手を覚えるのに7歳までかかって、そのくせ最初から警察犬みたいに完璧な「付け」ができたりして、先輩犬だったひなが大好きで大好きで、臆病でヘタレで、でもひたすら優しく優しく、愛さずにはいられない犬でした…。
何もできない犬だったけど、いなくなったらやたら寂しい…ほんと、トムってそんな奴でした。

唯一の救いは、大好きなひなにきっとまた会えたんだよね？と思えること。

ほんとにね、最高のコンビだったのですよ、あの二匹は。
ひなとトムのいた日々は、間違いなく我が家の犬歴史の黄金期でありました。
ありがとう、ひな。トム。

最後に、在りし日の二匹の姿を。こんな風にまたどこかで仲良くやってくれているといいな…。