ひねもすのしのし。

オタクおばさんの太平楽な日々

皆で泣けば、こわくない!

2009-08-15 02:47:23 | 映画
映画館で、この手の「泣き」映画を観るのはとても勇気が要る質なんですが…。
なにしろ、私の涙のハードルは多分、あの徳光和夫のそれよりも尚20センチくらいは、優に低かろうというシロモノなので。
でもでも、行っちゃいました~。
「HACHI~約束の犬~」。
よかったです!
夏休みのレディースデー。ほぼ満席。
えーもーー、力いっぱい、泣いてきましたとも!
映画観る前に飲んだアイスコーヒー1杯分くらいは、完全に出し切ったかなっちゅーくらいに。

犬の演技が、素晴らし過ぎです!
いや、演技と言っていいのか、というくらい自然で。
なんて顏するんだよ、もう!た、たまらんっっ。
前半の、ひたすらほほ笑ましい教授とハチの描写から、すでに泣いてましたから。
そして、あの運命の日がやって来る。
そこからは、もうハンカチ顔に当てっぱなしです。

「泣かそう、泣かそう」というあざとさは、日本版の「ハチ公物語」よりも
、ずっと少なくてとてもナチュラル。
なのに、グッと来る。
駅前の定位置で、ぐっと胸を張って座り、ただじっと駅の扉を凝視して待つ…その姿はまさに渋谷駅のあの銅像そのままで。
あーやばい…思い出したらまた涙が…。
言葉なんか、要らない。
その不器用なほど真摯で、誇り高い瞳に、ひたすら胸が震えてしまうんだよな~。

子犬以上に無邪気なリチャード・ギア、どうよ?とか、安いCGでの季節の表現に違和感とか、中年夫婦の必要以上のベタベタっぷり、要るのか?とか、まあ気になる所も無くは無いんです。
無くは無いけど、それを補って余りある、ハチの表情と佇まい…これに尽きます。

映画のハチは10年、実際のは9年、結局駅に通い続けたわけで。
多分後半は、なんのためにそうしているのか、ハチ自身ももう本来の目的は失っていたかも知れない…ただ、そうすること自体が目的というか。

でも、きっと幸せだったんだよね…そう思わせてくれるラストシーン。
せつないけど「よかったね、ハチ。よくやったね、ハチ。」と。
ほんと、気持ちよく号泣させられる佳作です。

コメント (2)
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