NFP Archives

山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

6V6GTの場合

2013年05月23日 | インポート
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6V6GTにすると、こうなりました。

6L6に比べると、小粒な6V6GT。ゲッター(真空管内の真空度を保つための材料)を基部に吹き付けてあるため、トップがクリアになっています。よってヒーターの明かり、カソードの赤熱がもろに見えます。

この改修アンプ。初段が12BH7、出力段が6V6または6L6。シンプルな2段構成のプッシュプルアンプ。見た目のゴツサとは裏腹に増幅度は大きくありません。でも空間再現性・音像定位は抜群となりました。ボーカルは目の前で歌い、楽器の距離感もよくわかります。こんな感情を込めていたのかというニュアンスもよく伝わってきます。

アンプを作る前は、オーディオはスピーカーだ。とスピーカー至上主義でした。でもアンプを自作するようになってからアンプでの違いがよくわかります。音の厚みやこのような空間再現性。低域の締まり具合。ひとつはっきり言えるのが、10万円以上もかけた市販のアンプよりも3万円程度で作り上げたシンプルな自作のアンプのほうが音を出した瞬間よく聴こえました。組み合わせるスピーカーがあって、これぐらいの音量が必要で、それに最低限なアンプをと考えるとシンプルで安上がりで済んだからか? 市販のアンプは、どんなスピーカーでも鳴らせて、どんな空間でも十分な音量をという難しさがあるんでしょうね。今回低能率のスピーカーでも鳴らすmaki-ampを作っていますが、やはりパワーと音質のバランスは設計上難しいところです。両立しようとするとコストが上がります。

ん?つまりはやはり前提に、高能率のいいスピーカーがあってということか??

独り言でした。





自分の改修アンプは、、

2013年05月21日 | インポート
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自分の改修中のアンプは、こうなりました。6V6GTがあと2本足らなかったのですが、父から未使用新品の6L6(TEN:現在の富士通製)を引き継いで、これを。あらかじめ、6V6と6L6の両方を想定して回路を設計していました。

6L6は大型のビーム管。ビーム管としても初期のものかな。昭和初期の1936年に開発されたようです。軍用の他、民生用のオーディオアンプ、ジュークボックスと様々な用途で用いられてきたとのこと。設計次第では50W程度出すことも可能。

ただし、自分が作るアンプは小出力。この6L6プッシュプルアンプも概算6.5Wというところ。組み合わせるスピーカーが高能率のバックロードホーンなので、パワーは気にしなくてもいいです。その分アンプは音質を重視して設計をすることができます。大音量で聴いてきてもせいぜい0.5W程度しか使っていないでしょう。

4本並ぶと真空管が大きくてシャーシが小さく見えてアンバランスな感じもしますね。見栄えもして、音にも定評のある真空管です。





maki-amp 完成

2013年05月19日 | インポート
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maki-amp 完成

依頼されていた"maki-amp"が完成しました。

真空管は初段に6SN7GT(ロシア・SOVTEK製)、出力段に6AQ5(アメリカ・GE製)。いずれも新品を使用しています。回路は片チャンネルあたり2本ずつの真空管で駆動するプッシュプルアンプ。6SN7GTは1つのガラス管に2ユニット入っているので1本で2本分の仕事をします。こうしてみると、真空管が多数林立すると見た目もなかなか。

パワーと音質のバランスがもっとも設計で悩んだところ。6AQ5をビーム管として駆動させていますが、UL接続(ウルトラリニア接続)とし、音質に影響する内部抵抗を減らしています。また、NFB(負帰還)をややかけて歪みの低減と周波数特性、ダンピングファクターの改善を狙っています。

完成前、左チャンネルが鳴らず悩みに悩んで、お風呂入ってご飯食べて頭を冷やしました。するとものの5分で解決。

音は狙い通り。厚みのある音と、とても広い透明な空間。ばっちりです。自画自賛できます。オーケストラでも十分な分解能があります。なによりもパワーがあり余裕を感じます。ちょうど車の軽自動車と3,000ccクラスの違いのような。

6AQ5は私の好きな真空管のひとつ。見た目は小さくて頼りない感じですが、特性は定評のある6V6と同じもの。形が違うだけ。ある本に6AQ5は「もっと評価されていい球」という記載がありますが、ほんとその通りです。








雨の日の工作

2013年05月14日 | インポート
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雨の日の工作

このアンプは、2008年に作った12AX7-6BQ5プッシュプルアンプの改修(リフレッシュ)と"maki-amp"のテストを兼ねて。6AS7(6080)シングルアンプを作ってからは回路の実験に使っていたので、元に戻す意味もありました。

初段管は12BH7または12AU7。出力管は6146系送信管を検討し、実験していました。でも現有の電源トランスでは、B電圧(真空管の動作にはヒータ電源,高圧のB電源,バイアスのC電源といろんな電圧・電流の電源を用いる。)が不足。電流も不足。ということがわかりました。でもすでに6146系の送信管を使用するように今までの6BQ5用の小さい穴を大きく加工してしたため、サイズの小さいMT(ミニチュア)管の6BQ5には戻れなくなってしまっていました。

このため、設計変更して6146系送信管と同じソケットを持つGT管タイプの6V6GTとしました。でも手持ちの6V6GTは2本しかありません。でもプッシュプルアンプは全部で4本必要となります。。。とりあえず片チャンネルだけで完成させて、後に6V6GT2本を揃えるという事で。

初段も出力段も定電流バイアスとした差動プッシュプルの回路としました。真空管1本毎に定電流回路を入れて調整なしで各管の電流値が揃うようにしています。プッシュプルアンプは特性の揃った2本の真空管が望ましいですが、この回路ではそれほどシビアになることはないかな。実際に片方はNEC、片方はマツダ(東芝)製の6V6GT。見た感じも違います。

音はさすがにプッシュプル。低域に力があり、音の量感は前回作った6080シングルよりもずっと上。とてもパワフルです。小音量でもスケール感があります。狙い通りになりました。今、片チャンネルだけで聴いていますが、6V6GTが2本揃うと完成です。片チャンネルでも低域の十分な量感を感じられますので、完成するとなかなかいいかも。ただし、初段管は内部抵抗は小さいですが、増幅率は小さい真空管です。出力管も本来はパワーのあるビーム管ですが、三極管として動作させています。よってスピーカーは選びますので、音質重視のアンプといったところでしょう。出力は概算6Wというところ。A級動作しているので、プッシュプルとしては物足りないものの、高能率のスピーカーと組み合わせると大音量でも歪まずびくともしません。その気になればビーム管で大出力も可能です。




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12BH7(日立製)底部のガラスにオレンジ色が反射してきれいです。



工作机

2013年05月09日 | インポート
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今までは食卓兼工作机兼勉強机でしたが、安い折りたたみ机を手に入れたので、それを工作机へ。

今までの兼用では、ご飯の時は途中中断。寝る前、出かける前は片付けるので、また途中中断。・・・とやり始めると終わるまで一気にやらないと片づけが面倒。あと散らかった状態が嫌いということもあり。。。

やり始めると、とっとと終わらせないと気がすまなかったのですが、工作机があるとずいぶん余裕に作業を進められます。しかも使わないときは折りたたんでおけるという。スピーカー等の大型の木工や塗料を用いるのは屋外でやりますが、これなら電子工作やカメラやレンズの修理やオーバーホールもゆっくりできそうです。

ここのところ、アマチュア無線のOMさん(先輩方)からも昔使っていた真空管があるので使ってくれと声をかけて頂いています。ありがたく活用させていただきます。父からも送信管(K-6022)を受け継いだばかりですが、さらに送信管(2B46)やその他真空管が増えました。写真の6BQ5プッシュプルはいろいろデータ取りや回路の勉強に活用してきましたが、出力段を6146系送信管(6146/2B46/K-6022等)としたプッシュプルアンプとして再設計しています。

真空管時代のアマチュア無線家はこれらの真空管を活用して自ら無線機を設計・製作し、工事設計書等を書いて免許状を取得しており、とても今とは技術力が全然違います。今は「カタログエンジニアリング」ですから。壊れたらごっそりユニットごと取り替える「チェンジニア」だったり。こういう技術力の無い自分がその当時の送信管を活用するのはちょっと敷居が高いような気がしますが。



かに座の星団群

2013年05月08日 | インポート
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かに座の星団群

春の星空は天の川も見えず、暗い印象がありますが、肉眼で星空を見たときにひと際星が固まった場所がかに座にあります。写真右の星の集まりはプレセペ星団(M44)、その左にM67星団。M67星団は肉眼では判別しにくいですが、双眼鏡で眺めるとよくわかります。写真にとって見ると、惑星状星雲のようにも見えますが、散開星団。


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FUJIFILM FinePix S5 Pro + Nikon Ai Nikkor 50mm f1.4


奇岩を眺める

2013年05月08日 | インポート
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鬼岳の奇岩を眺める。鬼岳山頂は特徴のある岩稜。このような奇岩が連なっています。険しいサウスがリーを登り、ちょっとだけクライミングがあり、ヤーンキレットに達します。そこからの眺め。じゃんけんリッジと呼ばれており、奥から手前にグー、チョキ、パーかな。グーとパーはどっちか忘れましたが。チョキは角度によってはかなりリアルにチョキしています。ここからはあまり。

Nikon D2H + Ai Zoom-Nikkor 28-50mm f3.5



土星とスピカ

2013年05月06日 | インポート
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土星(左)とスピカ(右)

ここのところよく晴れていますが、星空を眺めるにはもうひとつ夜空の透明度がよくありません。ここのところで最高と思われた5日の夜に夜空を眺めてみました。

木星が西に沈む頃に土星が上がってきますので、一度に2つの大きな惑星を眺めることができます。この日は望遠鏡を持っていっていたので、どちらも楽しめました。木星はガリレオ衛星と木星本体の縞模様。土星は輪が特徴的ですね。

写真はスピカ(右)と並ぶ土星。色の対比がおもしろい。

FUJIFILM FinePix S5 Pro + Nikon Ai Nikkor 50mm f1.4



ギンリョウソウ

2013年05月04日 | インポート
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ギンリョウソウ

根占・辻岳の登山道。すごい群生でした。中にはこのようなほのかなピンクのギンリョウソウも。

葉緑素を持たず、他の植物に寄生して生きています。お互い持ちつ持たれつの関係があるんでしょうか??

Nikon D2H + Ai Zoom-Nikkor 28-50mm f3.5