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山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

maki-amp 完成

2013年05月19日 | インポート
Dsc_0229
maki-amp 完成

依頼されていた"maki-amp"が完成しました。

真空管は初段に6SN7GT(ロシア・SOVTEK製)、出力段に6AQ5(アメリカ・GE製)。いずれも新品を使用しています。回路は片チャンネルあたり2本ずつの真空管で駆動するプッシュプルアンプ。6SN7GTは1つのガラス管に2ユニット入っているので1本で2本分の仕事をします。こうしてみると、真空管が多数林立すると見た目もなかなか。

パワーと音質のバランスがもっとも設計で悩んだところ。6AQ5をビーム管として駆動させていますが、UL接続(ウルトラリニア接続)とし、音質に影響する内部抵抗を減らしています。また、NFB(負帰還)をややかけて歪みの低減と周波数特性、ダンピングファクターの改善を狙っています。

完成前、左チャンネルが鳴らず悩みに悩んで、お風呂入ってご飯食べて頭を冷やしました。するとものの5分で解決。

音は狙い通り。厚みのある音と、とても広い透明な空間。ばっちりです。自画自賛できます。オーケストラでも十分な分解能があります。なによりもパワーがあり余裕を感じます。ちょうど車の軽自動車と3,000ccクラスの違いのような。

6AQ5は私の好きな真空管のひとつ。見た目は小さくて頼りない感じですが、特性は定評のある6V6と同じもの。形が違うだけ。ある本に6AQ5は「もっと評価されていい球」という記載がありますが、ほんとその通りです。