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山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

廃品利用真空管アンプ

2009年12月20日 | インポート
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もともと真空管アンプを作ろうとすれば、ほとんどの真空管が現在生産されていないもので40年以上前のデッドストック品か何かに使用されていた真空管を再利用することになります。

この製作中のアンプは、もともとは中学生の時に父と作成したAMラジオ。(1988年8月31日完成)約20年ぶりに電源を入れてみましたがちゃんと受信しました。ただし、真空管を動かす周りの機器は劣化しており、強烈なハム音(ブーンというノイズ)の後ろからラジオの声が聞こえてくる状態でした。ラジオは現在別の設計で製作中ですので、このシャーシと使えるパーツを利用してオーディオアンプを作ることとします。ちょうど実家にあるトランジスタアンプがかなりくたびれてる状態(これも20年ぐらい使用中。)なのでそれの代替になります。ラジオとして生きてきたパーツたちを今度はアンプとしての新たな命を吹きこみます。

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アンプの構成はシンプルなシングルアンプ。手前の2本の真空管が出力管の6V6GT。ギターアンプでは今も現役。楽器として用いられています。この真空管は1950年代のものと思われます。奥の真空管は初段に用いる6SL7GT。ひとつの真空管に2つのユニットが入っていますので1本でステレオになります。こういう使い方をするとクロストークという現象が起こり、左右の信号が混ざり合ってしまうという現象が起こりますが、小さく限られたシャーシで作るのでこれでよしとします。実際にもほとんど気になりません。

左のソケットにはもう1本真空管が取り付けられますが、まだ入手していません。ここには、整流管(交流を直流に変える。)の6X5GTがきます。全ての真空管がほぼ同じ形状・大きさに統一されます。この形状の真空管をGT管といいます。

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再利用するトランスが小さいので6V6GTの性能をフルに発揮させることはできませんが小音量ながら質感のいい音楽が聴けるはず。実家のスピーカーは感度の高いダイヤトーンP-610MBの65リットルバスレフ。真空管時代のスピーカーなので相性はピッタリだと思います。

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これは将来自分が使う予定の6520(6AS7Gの高信頼管)。ST管形状の大型の真空管。もともとオーディオ用ではありませんが、特性を見るとオーディオにも十分に使えるはず。かなり鈍感な真空管なので、これをドライブするための初段の回路の設計はちょっと苦労しそうですが楽しみです。ヒーターもこのように縦にオレンジ色の光が見えるようになっておりとても美しいですね。

FUJIFILM FinePix S3 Pro + Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S












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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
廃棄用のものが 生かされる  (たかこ)
2009-12-22 00:30:52
廃棄用のものが 生かされる 
大切ですよね! 

そして、そのこだわりが また 美学… 
昔のモノを振り替えりますね
 
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たかこさん (なる)
2009-12-22 23:05:52
たかこさん
もったいない病ですよ~
新しいから優れているということにはならないものだっていっぱいあるもんだと
思っています。『温故知新』ですね。技術や芸術、学べるものがいっぱい
ありますね。



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