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mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

リニア中央新幹線の工事残土で亜炭廃坑埋め戻し

2015年12月10日 | 鉄道
 本日、ラジオのニュースで伝えておりましたが、岐阜県可児郡御嵩町は、町内に多く存在する亜炭坑の坑道跡の対策に、リニア中央新幹線のトンネル掘削により発生する残土で、埋め戻し出来ないかと、JR東海に打診を送った、ということだそうです。

web上で情報在有りました。
中日新聞web版記事:「「残土で廃坑埋め戻し」 岐阜・御嵩町、JRに申し入れ

 御嵩町は、町内の各所に戦時中に掘られた亜炭の坑道があり、町内の市街地約6割にも及び、その多くがそのまま放置され、時々落盤事故を起こしています。
 落盤事故とは、要するに廃坑となった空洞が、そのまま上部の土の重さで抜け落ちるわけで、大変危険です。
 これまで、国費で廃坑の埋め戻しをやっていましたが、これも限度があり、そこで町としてはリニア新幹線のトンネル工事で発生する大量の工事残土を使えないか、というものです。

 リニア新幹線は線路のほとんどの区間で地下を通ります。
 いろんな工事方法でトンネルを掘りますが、どんな方法にせよ、トンネル分の体積の土が発生します。
 この工事残土の処置が問題になりそうですが、その土で御嵩町の廃坑の坑道埋め戻しに使いたい、というもの。

 リニア新幹線は東京都品川駅から愛知県名古屋駅の間、約300kmの殆どが地下です。
 単純に、直径5mの穴が300km分の二本の土は、どれだけ発生するか、分かりますね。


 亜炭は、日本のあちこちで戦時中の燃料対策で掘られました。
 名古屋市内にも亜炭鉱山の跡があります。
 守山区の上志段味には、今は土地改良で無くなってしまいましたが、亜炭の鉱山跡と、社宅に使っていた建物が残っていました。
 石炭になりきれなかったもので、燃焼の効率は大変悪いモノでした。しかし、「無いよりはマシ」ということで、所構わずせっせと掘られました。
 終戦後はそのまま放置され、しっかりとした坑道の保持工もなされなかったので、落盤事故がちょいちょい起きています。

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2 コメント

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Unknown (ponta)
2015-12-11 09:25:24
私は此の事は知りませんでした。岐阜県の記事だからでしょうか。   良い考えだと思います。JRも土砂の処分で困っている事でしょう。 しかし落盤した後なら上から埋めれば良いが、どうやって埋めるのだろう。坑道も重機は入らないし、軟弱だろうし、民家も有る事だろうし。 そこまで我々が心配する事でも無いですね。
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シルト状 (kisomitake)
2015-12-12 00:47:11
コメント、ありがとうございます。

なんでも、残土をシルト状にして、坑道を充填するようなことを伝えていました。
それでも、坑道上部の空洞ができそうですが、どうするのでしょう。
実施が決まれば、いずれ工法が発表されると思います。
御嵩町の亜炭校跡の陥没は深刻な問題で、町内の建物密集地の下も坑道が掘られているそうで、詳細で正確な図面も無い状況。人々は、恐れおののいているぐらいです。
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