mitakeつれづれなる抄

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大相撲八百長裁判・蒼国来復帰へ・協会控訴断念

2013年04月03日 | 能楽

 先週初め気になった三つの裁判の二つ目。3年前に発覚した大相撲八百長と思われる無気力相撲。調査委員会を設けてあれやこれやと報道がありましたが、2年前の今頃に急転直下で、関与した「とみられる」力士・年寄の引退勧告で、八百長問題には一応のけりを付けました。

 しかしあくまで「関与したとみられる」だけで、幾人かは確たる証拠が無く、そこで引退勧告に従わなかった者に対して、日本相撲協会からの「解雇」が告げられ、今回裁判になった蒼国来もその一人。

 あの2年前の解決はなんだかしっくりきません。少し前まで調査難航などと伝えられながら、何故急に調査終了できたのか。どこかで適当に線引きを行ったのか。

 そこであくまで八百長若しくは無気力相撲などやっていないと主張している蒼国来他数人は、裁判にかけてまで、地位の確認を求めており、蒼国来の求めた裁判の判決が3月25日に出ております。

 結局、裁判で明らかになったのは、見ごとに関与した証拠がなかったこと。また証言も得られず、裁判は蒼国来側有利のまま進められていたそうです。当然新たな証拠も無く、判決後から協会としては控訴は無理との声もでていたそうで、それが本日の理事会で控訴を行わないと決定し、蒼国来の土俵復帰と、この間の給料支払いとなりました。

 蒼国来の身は、既に五月場所(夏場所)の番付は決まっているので、今から変更することは出来ません。そのため幕内付け出し(最下位)の地位で始まるそうですが、どうも報道によって様々で、五月場所からなのか、七月場所から出場できるのか、どうもハッキリしていません。

 

 しかしあんな程度の(八百長)資料で引退勧告とは酷いものですね。その辺りは弊ブログでも「相撲社会の粋がない」と批判しました。決して八百長がいいと言っているのではなく、八百長をやろうと思えばやれるけど、そこを「あえてやらない」のが粋な社会ではないか。

 相撲の社会から粋を取れば、単なる格闘技です。スポーツ苦手な私はさっさと興味が失せてしまいます。相撲は、スポーツであると同時に、文化でもあるんです。粋が生きる文化。そこに私は興味をひかれるものがあったんです。

 蒼国来の復帰で、大きな心配は、勝負勘がどうだろうか。解雇後も暫くは部屋でトレーニングをしていたそうですが、最近はスポーツジムで体力づくりをしていた程度だそうです。体力は温存できていても、肝心の勝負勘はどうなのだろう。

 相撲に興味がある方はお分かりでしょうけど、相撲は単に力があるだけでは勝てません。立会いの呼吸。そしてこの呼吸の間(ま)。立った後の動き。こういったものは実際に土俵で相撲を取らないと、勘所ができないんです。

 約2年間。蒼国来は土俵を去っていました。そこが心配ですが、折角のチャンス、この先も相撲を取り続けて欲しいです。


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