mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

自動ブレーキとは

2014年05月15日 | 鉄道

 少し前のニュースで、東京の地下鉄千代田線と直通しているJR常磐線各駅停車の列車で、自動ブレーキ作動しない状態で運転していた、というものがありました。

 ??そんな今時、自動ブレーキの車両が首都圏の通勤電車にあるわけはない!と思い、読んでみると、要するにATCの作動により反応するブレーキ装置が、運転線区のスイッチ切り替えミスで、本来の情報が出ず、よって自動的に作動するブレーキがきかなかったというものでした。

 ネットで検索したら、このニュースまだ残っていました。
自動ブレーキ効かぬまま運行 東京メトロ運転士が誤操作

 つまりこれ4月24日、地下鉄の車両で、これまで直通先のJR常磐線用に対応していなかったものを、小田急線にも直通できるよう対応の装置を設置。

 朝、地下鉄千代田線の駅を発車した際に地下鉄の運転士が、間違って、小田急線のスイッチを入れてしまい、綾瀬駅で運転を引き継いだJRの運転士も気付かず発車し、松戸駅の分岐制限速度を超えて走行してしまったらしい。

 JRの運転士は、その後、新松戸駅でスイッチの異常に気付き、直して、以降は正常な運行に戻ったとのこと。

 私が、??と思ったのは、「自動ブレーキ」の箇所。昨今は、自動車でも自動ブレーキなる装備があるらしく、運転者の意思とは関係なく、作動するブレーキで自動ブレーキと、この記者さんは書かれたのだろう。

 でも鉄道には自動ブレーキと呼ばれるブレーキがあるんです。図を作るのが面倒なので、文字だけで失礼。

 今は機関車列車しか使っていませんが、列車の先頭から最後尾まで一つのブレーキ管が通り、ここに圧縮空気を詰めます。各車両には三動弁とか動作弁と呼ばれる複雑な機構の弁があり、一つのブレーキ管(列車管)から送られる圧縮空気を、補助空気溜メに送りつつ、ブレーキを緩めた状態(緩解)になります。

 走行中は、この列車管に圧縮空気を十分込めておきます。ブレーキをかける時は、運転士のブレーキ操作で、この列車管の圧力を少し下げます。すると三動弁の一方に繋がっている補助空気溜メからの圧力でブレーキ弁のシリンダを動かし、ブレーキがかかるというもの。

 で、これが何が自動ブレーキかというのは、何両も何十両も繋いでも運転士一人でブレーキ操作ができますし、万一列車分離という連結器が外れてしまった場合も、当然空気管(列車管)も切れ、圧力が一気に下がりブレーキがかかるというもの。

 昔の列車は何両かに一人、ブレーキマンと呼ばれるブレーキ操作専門の人がいました。先頭の機関車の汽笛合図で一斉にブレーキをかけたり、緩めたりしていたものです。それが一人でブレーキがかけられることで、列車編成は大きく自由度が高まりました。

 JRの客車の記号でオハフとかナハフとか、「フ」が付いた車両がありますが、これは車掌室の意味ではなく、このブレーキ操作が出来る車両という意味でした。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この話初めて知りました。東京は2社3社と乗入れし... (ponta)
2014-05-16 14:31:27
この話初めて知りました。東京は2社3社と乗入れしてますが、各社システムが違うのですね。その点名古屋は名鉄と地下鉄だけでJRは今乗入れしてませんからそんな事は起きないですね。確か名鉄は名鉄式ATS方式でJRと違って居ましたね。 
自動ブレーキと云うのは運転士が操作しなくても停止するシステムのことでは無いでしょうか?それならあおなみ線がそれでしょう。
返信する
コメント、ありがとうございます。 (kisomitake)
2014-05-17 02:28:55
コメント、ありがとうございます。

この話は、そう大きく伝えられたわけではなく、Yahoo!のニューストピックで見たものです。

東京の地下鉄千代田線は、JR常磐線各駅停車と小田急線に乗り入れていますが、地下鉄車で常磐線直通用と小田急線直通用とは車両を分けています。
そのため、常磐線~地下鉄千代田線~小田急線の三線直通が出来ないので、その対応車を用意し始めているところ。
常磐線直通車に小田急直通機器を搭載する工事が一部で行なわれており、それが今回のスイッチ操作ミスにつながったとのこと。

自動ブレーキとは、名鉄では3900以前の車両のブレーキシステムです。
緩め-保ち-重なり-制動-非常制動-ハンドル抜取の位置があります。

あおなみ線の勝手にブレーキがかかるのは、定位置停止装置(TASC)です。
これ大した電子頭脳で、停車場ごとに定められた停止パターンにそって、列車のブレーキをかけるもので、起動から駅間走行は運転士の操縦操作、停止操作は電子頭脳がやってくれるスグレモノです。
返信する

コメントを投稿