日頃、名古屋圏と関西圏の鉄道を乗っていて、幾つか違いを感じます。もちろん、それぞれ鉄道事業者の生い立ちや社風の違いと言ってしまえばそれまでですが、その幾つかある違いの中から、駅停車時のブレーキ扱いの違い。
先に申しますがこれら観察対象(つまり乗っている線)は、関西は阪急とJR西日本、名古屋は名鉄とJR東海それに名古屋市営地下鉄でして、必ずしも一般化された話ではありませんので、宜しく。
列車が駅に近づくとブレーキをかけて速度を落として、乗っているお客さんに衝動を与えないようにブレーキ扱いをします。停止するまで強めのブレーキ力のままでは、速度が低下すると大きな衝撃になります。そこで停止の手前でブレーキ力を弱め、停止時の衝撃を和らげて所定の位置に停めます。
関西では、乗り心地重視でしょうね、停止寸前にはブレーキを完全に緩めます。つまり停止位置寸前まで弱いブレーキで減速し、車両がここで動かなくなるという僅か直前、ブレーキをオフにします。空気ブレーキの車両ですと「残圧停車」というそうですが、フワッと微かなGを感じて、ピタリと所定の位置に停めるのは、正に職人業です。
対して名古屋。名古屋ではこの「残圧停車」ともいう、停止寸前にブレーキを緩めることなく、弱いブレーキ力のまま停まります。全電気指令式の車両ですとB1段、稀にB2段のままブレーキ力が僅かあるまま車両停止しますので、少しですが衝動があります。
関西でも名古屋でも、いや全国的にも列車は駅停車中には転動防止のため、強いブレーキをかけておきます。残圧停車でもB1段で停車しても、車両が静止したらブレーキを強くかけます。
まぁどっちが良いかと言えば、やはり阪急の様な停止寸前にブレーキを緩める通称「残圧停車」ですね。これに接すると「うっとり」しますわ。でもこれに慣れてしまうと、今度は名鉄などに乗ると、「何でこんな衝撃与えるねん」って思うでしょうね。いや今もうそう思ってます。
私、他に神戸電鉄にも何度か乗りますけど、こちらは勾配のある駅も多い事から、停止寸前にブレーキを緩めることはやっていないようで、名鉄と同じくブレーキをかけたまま停まっています。
⇒2010年7月5日追補
昨日二度神鉄に乗りましたけど、その二度とも停車駅毎に残圧停止しておりました。以前ブレーキハンドルの様子を見ていた際に、たまたま停止寸前にブレーキを払わなかったことが、そんな印象に繋がっていたようです。
画像
一枚目:阪急神戸線 夙川~芦屋川間 2010年4月撮影
二枚目:名鉄尾西線 玉野~山崎間 2009年11月撮影
名鉄より阪急に愛着があるのがよくわかります(笑)
さて、ブレーキですが阪急は確かに止まる際の衝撃が少ないですね。
ただ、大阪市営地下鉄を含め、毎年6月くらいって急に運転が荒くなりませんか?
多分新人運転手が運転してるんやろうなぁとは想像するんですが・・・
近畿の事情はよくわかります。
ブレーキの加減は、まさにおっしゃるとおりですよね・・・。
ちなみに今日は大阪の地下鉄に乗っておりました。
さて、本日私のブログで、久々に粋も甘いもについて触れました。
もしよろしければ、是非。
▼テルテルさん
ハイ、名鉄よりは阪急の方がずっと愛着があります。梅田駅を夜歩いていて、このまま阪急電車に乗って帰れたらな・・・と思うことあります。その夜の時間に京都線特急に乗るのは、ズバリ帰宅経路途中となりますが。
写真、快心作ではないですが、名鉄尾西線の画像は、名鉄の中でも良いものを選んでみました。(←この程度かよ!)
大阪市営地下鉄は乗る機会は大変少なく、どんな運転方法なのかよく分らないでいます。
6月頃は多くの鉄道で、新人運転士の営業列車デビューの頃でしょうね。
勿論ひとり立ちではなく、隣に指導者、ある会社では「お師匠さん」が付いて、時には運転室から大きな声が聞こえたりします。
▼とくながさん
私の様な鉄ヲタでなくとも、阪急電車の駅停車がスムーズなことはよく知られているそうですね。
先日少し阪神電車に乗りましたけど、こちらはブレーキを当てたまま停まる運転をしていました。たまたまなのか、そういう伝統なのか。
あまりあちこちの鉄道は乗らないもので、事情が分る鉄道は関西でもごく一部です。
粋甘の記事、後ほど拝見させて頂きます。
征平さん、なかなかのカクレ鉄道ファンらしいです。