―TSUREZUREGUSA―

つれづれと、日々のおもひをつづること。

ビリー・エリオット@ロンドン ヴィクトリアパレス

2010-09-12 11:15:36 | ミュージカル
自然と、standing ovationしていた。
心の底から、惜しみなく拍手をおくった。
カーテンコール、大好きだ。


「ビリー・エリオット」


日本名「リトル・ダンサー」で公開された映画の舞台作品。



「ビリー・エリオット」の劇場は、ヴィクトリア・パレス。
ロンドン中心部のビィクトリア駅から歩いてすぐ近くにある劇場。


劇場の中のしつらえも重厚。
下部にはオーケストラピットがある。


Billy Elliot Musical
(youtubeより)

ストーリーは原作の「リトルダンサー」と大枠は同じ。
舞台は北イングランドの炭鉱町。
ビリーの父親やストに参加し、
息子に強い男になって欲しいとボクシングを習わせている。
ボクシング教室と同じ場所でやっていたバレエ教室にビリーは参加するようになり、
バレエの才能が開花していく。
男がバレエなんてと偏見にもあいながら一途なビリー、
一癖ある友人、病気がちなお母さん、おばあちゃん、バレエの先生、
登場人物がいい味を出している。
炭鉱のストというダークなテーマも。

生演奏でのミュージカルは、とにかく音が良かった。
エルトン・ジョンの曲も良かったけれど、
舞台に合わせて演奏される生演奏の音の厚みが、
ぶわっと劇場内を満たす。
音に「厚み」は確かにある、と思う。

Billy Elliot - Swan Lake -
(youtubeより)


舞台の見所はなんといっても、ビリー役の子の歌声とダンス。
正統派のクラシックバレエを踊り上げるシーン。
透明感のある歌声。
クライマックスの、バレエ学校での試験での
「なんで踊るの?」という問いに答えて、
歌い、踊り上げるシーンは圧巻だった。

ビリー役の子の透明な歌声にダンス。
味のある家族のコミカルな歌声。
バレエ教室の先生、少女達の可愛らしいダンス。
炭鉱夫達のストの行進に歌。
炭鉱夫達の合唱は、迫力があった。

All for one!
One for all!
Solderity forever!

エルトン・ジョン作曲の挿入歌は、
テンポを変え、一人で、もしくは大勢で、
何度も同じメロディやリフが出て来る。
日本に帰ってからCDを聞いているけれど、
炭鉱夫達の歌が一番好きかもしれない。
炭鉱夫達の歌とバレエ教室の歌が溶け合っていく。

英語は訛りのある英語で難しかったけれど、
ストーリーは知っていたので、歌声とダンスに、
あっという間の時間だった。
生演奏、生演劇と共にの、至福の時間。
カーテンコールでは、思わず立ち上がってしまった。
周りの人達もStanding Ovationで拍手をしている。
心から感動出来て胸一杯になれている自分も、嬉しかった。


日本に帰ってから少し調べていると、
英語の記事で2011年に日本公演が予定にはいっていた。
予定なので、結構その通りにはいかないようだけれど、
日本公演が視野に入っているのは嬉しい。

気になるのは、ツアーで来るのか、日本キャストでやるのか?という点。
今韓国で行われている韓国公演は、韓国語、韓国キャストのよう。
日本で日本キャストで出来るんだろうか?
ビリー役の子の歌とダンスの実力とテクニックの高さ、
出演時間の多さは半端じゃない。
学校というものがある中、ここまで時間を割いて公演に費やすということを
日本の子役で出来るんだろうか?
ビリー以外にも、子役たくさん出てくるし・・・。

もう一つ、日本公演をするとしたら十中八九四季がやるのだろうけれど、
ビリー・エリオッとの演目には、
子供から老人まで聞きやすい、あの四季独特の発声法の台詞まわしは
似つかわしくないような気がする。
四季の発声法が似合う作品はあって、
むしろ四季の作品はいつも好きなのだけれど、
ビリー・エリオットのような現代劇で、特に訛りも魅力の一つの作品では、
あの独特の発声法の聞き取りやすさはどうなんだろうか。
四季のウエストサイドストーリーを観に行った時に
ぼんやり感じたことでもある。

ただ、日本公演が実現すればものすごく嬉しいし、
ぜひ観に行きたい!

それまで、今回ロンドンで観た講演の記憶が自分の中にたくさん残しておきたい、と思う。

最近毎日ビリーエリオットのCDを聴いているので、
もう一度、映画の方の「リトル・ダンサー」も見たくなってきた。

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