高松からバスで30分のところにある
「イサムノグチ庭園美術館」。
特筆すべきは、まずその厳重な見学者管理。
飛び入りでの見学は不可。
全て予約制。
電話予約も不可で、往復はがきで申し込んで、予約をする仕組み
。
実際に行ってみると・・・、
その厳重管理がうなずける、その野ざらし感。
これだけ自然な状態で野ざらしに作品を置いている分、
見学者をきちんと把握する必要があるんだろうな
。
イサムノグチの美術館は世界に3箇所あって、
そのうちの一つが、ここ
。
あと二箇所は、ニューヨークと札幌。
以前、ニューヨークのイサムノグチ庭園美術館を訪れた時、
その彫刻が自然の庭の中に無造作に置かれていて、
その無造作感が素晴らしく、良くて
。
こういう風に作品を雨ざらし野ざらしに扱って無造作に置くのは、
日本の美術館ではムリだろうなぁ、と、
美術館を愛でつつ、
日本の美術館のあり方を思ってため息をついたものだけれど・・・
。
この香川の山の中にある「イサムノグチ庭園美術館」を訪れてみて、
日本にもこういう風に作品を飾る美術館があるのだと嬉しくなった。
日本にもこういう美術館が存在するんだと
。
写真不可だったので、写真は何も無し。
ざんねーん
。
大きく分けて展示スペースは二つ。
彫刻庭園と、アトリエ
。
彫刻庭園は、
庭園というよりは、山
。
山の中に、ノグチの作品はぽつんぽつんと無造作に置かれている。
眼を転じれば、拡がる稜線の借景
。
作品がある中、
瀧や小川も岩で表現されていて。
まるで枯山水の概念
。
ノグチの作品はキレイな部屋の中にあるよりも、
自然の中で自然に存在するのが美しいと改めて嘆息
。
「岩」「石」という限りなく有機質な自然素材が素材なのに、
手を加えることで作品がまとう、つるんと無機質な空気感。
大自然の景色の中に、作品が醸し出すジブリの世界のような異世界感
。
アトリエは、原石、未完成作品、完成作品が、無秩序に。
ただ無秩序といっても、それはノグチがそこに置いたものだとか。
石を配置した上で、ノグチが石を石を移動して作品を仕上げていっていたらしい
。
作品はどれもみなそれ一つで完結するようで、
それでいてそれぞれが個々に呼応し合っていて・・・。
作品を一つ一つ眺めるも良し。
遠景ととらえて一歩ひいて眺めるもまた良し
。
ニューヨークのイサムノグチ美術館では思いとどまった
イサムノグチの「あかり」を衝動買い。
「あかり1N」お買い上げ。
間接照明で癒されよう・・・
。