ぼくには数字が風景に見える/ダニエル・タメット
サヴァン症候群の筆者が、
自分の言葉で考えや頭の中で見えるものを書いた手記。
数字と筆者との切っても切れない関係。
数字の手触りや頭の中で数字が色や形をもったものであること、
個性をもったものであることが、
筆者の生々しい描写によって描かれている。
その頭の中での数字の扱われ方は、想像が出来ないもの。
サヴァン症候群であるが故の人生での苦悩などとあいまって、
リアルな一冊。
少女には向かない職業/桜庭一樹
「心がぱりんと割れた」など、
負の心の機微の描写が秀逸。
たががはずれる瞬間、負の感情がせりあがる瞬間、
独特の空気感をまとった文章で読ませる。
個性的な人物描写と即物的な文章がいい。
タイトルのつけ方も独特で、シニカルな感じ。
作中に出てきた推理小説も読んでみようかしら。
赤×ピンク/桜庭一樹
初期の作品のせいか「私の男」や「少女には向かない職業」ほど、
私の中の桜庭一樹感はない一冊。
まぁまぁ、かな。
前2冊はかなり好きで、他の作品が読みたくなったのだけれど。
桜庭一樹で新しい作品が読みたいものの、
いまいちまだ文庫になってない。
・・・単行本で買おうかなぁ。
ぼんやり空でも眺めてみようか/竹山聖
「まちなみ」に連載されているエッセイ。
連載されているものも毎号読んでいるものの、
単行本を買ってしまうくらい、いい。
コンペに挑む際のリアルな様子。
ところどころにはさまれる名言の引用にもはっとすることしきり。
魅力的に思う人は、その人となりの魅力はもちろん、
その人の持っている知識やモノの考え方に対して惹かれるわけで。
そういう意味でこの人の書く文のテンポや考え方がいい。
端々から、この人の持っている知識が垣間見える。
そしてそれが建築という分野にとどまらない知識であるがゆえに
竹山聖という建築家の人間的な幅を感じる。
まだ連載は続いているからそれも読んでいるわけだけれど、
またそれが単行本になったらその作品も買うんだろう。
建築について話してみよう/西沢立衛
建築の空間を愛でるのも面白いが、
その建築物が何を考えて産み出されたのか、
どういう空間を切り取りたかったのか、
そういう過程を読むのは面白い。
ただ、なんとなく、SANNAの建築は魅力的だし、
西沢立衛さんも建築家としては優秀なのだけれど、
この本を読む限り、この人の文章には正直それほど魅力を感じなかった。
書いていることについては建築家らしい独特の視点があり、
ふむと思うことも多かったのだけれど。
その人の奥に広がっているものが見えなかったせいか。
インタビューが差し挟まれていない、
ただのエッセイなり書き留めたものなりを読んでみたい。
サヴァン症候群の筆者が、
自分の言葉で考えや頭の中で見えるものを書いた手記。
数字と筆者との切っても切れない関係。
数字の手触りや頭の中で数字が色や形をもったものであること、
個性をもったものであることが、
筆者の生々しい描写によって描かれている。
その頭の中での数字の扱われ方は、想像が出来ないもの。
サヴァン症候群であるが故の人生での苦悩などとあいまって、
リアルな一冊。
少女には向かない職業/桜庭一樹
「心がぱりんと割れた」など、
負の心の機微の描写が秀逸。
たががはずれる瞬間、負の感情がせりあがる瞬間、
独特の空気感をまとった文章で読ませる。
個性的な人物描写と即物的な文章がいい。
タイトルのつけ方も独特で、シニカルな感じ。
作中に出てきた推理小説も読んでみようかしら。
赤×ピンク/桜庭一樹
初期の作品のせいか「私の男」や「少女には向かない職業」ほど、
私の中の桜庭一樹感はない一冊。
まぁまぁ、かな。
前2冊はかなり好きで、他の作品が読みたくなったのだけれど。
桜庭一樹で新しい作品が読みたいものの、
いまいちまだ文庫になってない。
・・・単行本で買おうかなぁ。
ぼんやり空でも眺めてみようか/竹山聖
「まちなみ」に連載されているエッセイ。
連載されているものも毎号読んでいるものの、
単行本を買ってしまうくらい、いい。
コンペに挑む際のリアルな様子。
ところどころにはさまれる名言の引用にもはっとすることしきり。
魅力的に思う人は、その人となりの魅力はもちろん、
その人の持っている知識やモノの考え方に対して惹かれるわけで。
そういう意味でこの人の書く文のテンポや考え方がいい。
端々から、この人の持っている知識が垣間見える。
そしてそれが建築という分野にとどまらない知識であるがゆえに
竹山聖という建築家の人間的な幅を感じる。
まだ連載は続いているからそれも読んでいるわけだけれど、
またそれが単行本になったらその作品も買うんだろう。
建築について話してみよう/西沢立衛
建築の空間を愛でるのも面白いが、
その建築物が何を考えて産み出されたのか、
どういう空間を切り取りたかったのか、
そういう過程を読むのは面白い。
ただ、なんとなく、SANNAの建築は魅力的だし、
西沢立衛さんも建築家としては優秀なのだけれど、
この本を読む限り、この人の文章には正直それほど魅力を感じなかった。
書いていることについては建築家らしい独特の視点があり、
ふむと思うことも多かったのだけれど。
その人の奥に広がっているものが見えなかったせいか。
インタビューが差し挟まれていない、
ただのエッセイなり書き留めたものなりを読んでみたい。