―TSUREZUREGUSA―

つれづれと、日々のおもひをつづること。

「良く稼ぎ、良く使う」

2007-02-28 00:09:25 | BOOK
サントリーの元社長、佐治敬三さん
サントリーでの「お酒」の側面の
オーナーとしての功績は言わずもがな
会社の業績をぐんぐんと伸ばして、
資産を惜しみなく文化活動に投入。素敵

サントリー美術館、鳥井音楽財団、
サントリーホールなどの文化施設を次々と開館。
生き方や人生観、大切にしているもの等が素敵だなぁ、と、
こころから思える人物
その佐治敬三さんを取り上げた番組
私のこだわり人物伝
この番組の2月度が、堺屋太一さんが語る「佐治敬三」
1,3週目も見逃して、
結局2週目しか見れてなかったのだけれど、
今日の4週目は、
「サントリーミュージアム天保山」をとりあげての
安藤忠雄との対談だったので、見ようと決めていた。
2週目に見たものと合わせて感じたのは、
佐治さんの人徳と感受性の豊かさ。
芸術をこよなく愛していたこと。
人生を楽しんでる人生観
何かを成し遂げる大きな人物って、
やっぱり人間的に懐が大きいし、人に慕われる
ばんばん稼いで、芸術を愛して惜しみなくお金をそそぐ。
特別お金持ちになりたいと思ったことはないけれど、
こんな風にお金を使えるなら、
お金持ちになりたい


2週目をみたあと読んだ佐治敬三さんの著書「へんこつなんこつ」
(・・・読んでから昔読んだことあったのに気づいたものの
生い立ちから、サントリーの会社が大きくなっていく様、
扱っているお酒について、
加えて、自分が創設した文化施設に対する思い、
芸術に対する想い、考えが書かれた一冊
へんこつ なんこつ - 私の履歴書

日本経済新聞社

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お金を惜しむところ、お金を厭わないところを
自分でしっかりと持つこと。
自己投資と浪費は別物
ゲーテの格言集でも似たようなくだりが出てくるけれど、
芸術や自然に対する自分の目や意識を養うことで得るものは、
心の豊かさや、キャパシティの大きさに比例するかなぁと。
そういう意味での「浪費」は素敵だと思うし、
そういう価値観でいたい。
いろんな意味で、素敵な大人になりたいもんです

画集とは別物

2007-02-25 21:33:00 | ART・建築
夢の美術館―大阪コレクションズ国立国際美術館

大阪市立近代美術館建設準備室、
国立国際美術館、
サントリーミュージアム天保山、
の3つの美術館の所蔵コレクションの展覧会。
本当は、併設展示の「ピカソの版画と陶芸」がお目当てで、
美術館を目指して中の島をてくてく
でもいざ美術館に行ってみると思ったよりも
大阪コレクションズが良さ気だったのと、
版画よりも絵が見たいなぁと思ったのでそちらに変更
国立国際美術館、
この美術館ってあんまり建物的にはあんまり好みでなくて、
建物にはウキウキしない
いつ行ってもその美術館に居るだけで
ウキウキする美術館もあれば、
そうでもない美術館もある。
ただそれだけのコトなのだけれど、
結構訪れる回数が多い美術館なだけに、
なんだかなぁといつも思う
その分、まっすぐ展示室に向かえるから
悪いことばかりでもないのだけれど

展示作品は…、思った以上に、良かった。
印象派から近代まで。
常設のコレクションだけでも、
こうやって3つの美術館が集まると、見応え十分
どっちかというと、20世紀の近代ものの割合が多かった
…3つとも新しい美術館だから、余計かなぁ。
正統派な油絵から、
遊び心満載のコラージュものやインスタレーション
チャック・クロースの「Joe」にはびっくり。
リヒターので似たような作品見たことあったけど、
それとはまた違って、大きさと、精密さとが圧巻
写真のようなアクリル画
今回みたいに性格の違う作品を同時に見るのって、
なんか何倍も楽しめる感じで、
なんだか特に今日の自分の気分にも似合ってた

近代ものを見て思ったことは…、
やっぱり単純に「大きい」のってぐっとくるなぁ、ってこと
マーク・ロスコやフランク・ステラ、モーリス・ルイス…。
圧倒的に大きい存在にただ塗られているキャンバスであったり、
思い切って潔くすこーんと突き抜けた余白であったり…。
部屋の真ん中の椅子にちょこんと座ってぼーー…っと
単純に、スケールアウトした作品に向かい合うと、
色彩の極彩色とキャンバスの大きさに包みこまれる感じ
何も考えずにぼーっとしているようで、
それでいて無意識に色々なことが頭をよぎったり
小さくて精密な油絵よりも、
とてもとても大きなキャンバスに塗られた
色鮮やかな線やカラフルな色彩
それらを眺めることが今日はとってもなんか良かった
色々なことが喚起されたようで、
色々なことがリセットされた気がする

…また、明日からもがんばろー。

手術台の上のミシンとこうもり傘は美しいのか?

2007-02-25 21:32:15 | ART・建築
「手術台の上の ミシン と こうもり傘 の出会いのように美しい」
               ――――――――ロートレアモン

有名な言葉らしく、
今までにも聞いた覚えのある言葉。
聞く度、手術台の上のミシンとこうもり傘が、
なんで美しいのか不可解な感じがしてた。
でもなんかよく分からないから、
こうやって記憶に残るのかなぁとも思う
なんにせよ、
これを主題にした作品をいくつか見たら、
なんかちょっとだけミシンがエロクて
美しいような気がしないでもなくなった気がする

嗚呼・・・、なにこのラインナップ

2007-02-24 15:19:28 | 映画
フランス映画際2007作品・来日監督

なんといっても、ミシェル・ゴンドリー
嗚呼、来日なんて。そんなそんな
監督作品「恋愛睡眠のすすめ」でミシェル・ゴンドリーが来日予定。
都内ホテルで会見ってどこだよーって感じだけど
ミシェル・ゴンドリーはやっぱり巨匠な感じで、
映像自体は、自分の好みと少しズレている映像もあるものの、
名前を聞くだけでウキウキする
ビョークのPV達が好き。特にJOGA。
好きなものをと言われると、
ビョークのものよりも、
「THE CHIMICAL BROTHERS」 の 「LET FOREVER BE」
「DAFT PUNK」 の 「AROUND THE WORLD」あたりにくらくら

映画祭自体は関西にも来るから、
作品自体はみれるかなぁ
「マリー・アントワネット」もだけど、
「8人の女達」とか、
おフランスな感じのする映画って、
なんとなくフランスが良く似合う軽やかな感じで、
フランス語も耳に心地よくて好きだったりする

上映会場は、
六本木/3月15日(木)~18日(日)TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
お台場/3月17日(土)~18日(日)シネマメディアージュ
横浜/3月予定 TOHOシネマズ ららぽーと横浜
難波/3月18日(日)~20日(火)TOHOシネマズ なんば
高槻/3月19日(月)~20日(火)TOHOシネマズ 高槻

なんば、高槻あたりを狙って・・・

やっぱりタラソテラピー

2007-02-24 00:48:29 | 運動
コンセプトは、タラソテラピー
とりあえず、タラソテラピー
女友達との春の「美」的なご褒美トラベル

一番気になるのは此処。
ウトコ ディープシーテラピー センター&ホテル
シュウウエムラに惹かれてるのと、
インテリアの素敵さと…

『世界的なメークアップアーティスト・シュウ ウエムラ氏と
室戸海洋深層水の運命的な出会いによって、
高知県室戸市に誕生したウトコ ディープシーテラピー センター&ホテル。
体温とほぼ同じ温度に保たれた室戸海洋深層水で、
心身がよみがえるスパ・プログラムとトリートメント・・・。
温暖な海洋性気候のもと、雄大な太平洋に抱かれながら、
独自の美容哲学に基づくディープシーテラピー』

・・・を、体験してみたいってなもんで。
難点は、交通の便のわるさ
高知の先っぽだもんなぁ
でも他のタラソテラピーな候補地も気になるものの、
なんかやっぱり直感的に、此処、行ってみたい

懐疑的な感じ

2007-02-22 21:37:32 | エトセトラ
黒川紀章氏、都知事選に出馬の意向

黒川紀章氏、都知事選で出馬会見・「金持ち主義を変える」

出馬してしまえ、というパワーはすごいと思う。
でもなぁ。どうなのかなぁ。
公約として色々あげてるものの、
公約黒川紀章が自身の公式HPで公開しているもの)
因縁としてあるのが、五輪誘致だという感が否めない
そもそも、
「石原慎太郎都知事が立候補を辞退しない場合には、都知事選に立候補する」
っていうのが、どうかと。
第一印象として、否定的な想いがわいてしまった。
そういう第一印象って、
なかなかぬぐうのって難しい

五輪誘致を目標にスタートした「新東京計画2050」とのからみとか、
その辺どうなのかなぁとも思ったり
「新東京計画2050」の都市計画は安藤忠雄さんが中心。
建築家同士で考え方が違うのは当然だし、
五輪誘致も含めて都市計画に対する想いが異なるのは当然。
でもそこに知事選というものがからんでくると、
どうも不可解な感じを個人的には抱いてしまう

JAMな休日

2007-02-21 22:07:16 | 運動
この前の週末、
今年はじめての雪山へ。
近場に日帰り。
行き先はスキーJAM勝山

今年は行かずで終わるかなぁと思ってたから、
少ししか滑れなかったけど、満足
・・・にしても、今年って暖冬なんだと改めて
2月の半ばと思えぬあたたかさ。
ボードウェアの下はロンT一枚、
ネックウォーマーもいらずの気温。
・・・春スキーみたいだったー。仮にも2月なのに

・・・もぅ来週は3月入っちゃうなぁ。
あと一回くらい行っときたいもんだけど

先は長し

2007-02-21 22:00:48 | BOOK
失われた時を求めて〈1〉第一篇 スワン家の方へ〈1〉

集英社

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高校の頃くらいに読みかけて
挫折していた作品。
第一編~第七編までの超大作
プルースト=この「失われた時をもとめて」だといっても
過言でない作品。
様々な訳が出ているし、
この作品を書いたプルーストの心理や時代背景を解説した書籍も多々。
文庫で分かりやすいように訳を見直したという完訳版で
読み始めてみようかと、購入。
結構な分厚さの文庫本で13冊に分冊されての発刊

・・・やっぱり文章は難解
語彙がというよりも、文章の飛びっぷりが。
あちこちに話が飛ぶし、時代も回想と現実が行ったりきたり
ただ、訳者の人が始めの解説で、
「途中でやめないで欲しい」と繰り返し言っていて。
途中分けが分からなくなっても、
第七編で全てが話が融合されて壮大なストーリーが完結するのだから、
最後まで読んで欲しいという趣旨の言葉が、切々と
・・・前書きにも、後書きにも

・・・そう書かれてしまうと、そうなのかなぁと
あらすじ読むと、そそられるし
いつか読もうとぼんやり思っていた作品だし。
気長に読み進めていこうかな、と
ほかに読みたい本を間にはさみつつって感じで
ただ、文庫で買っちゃったのはしくった感有り。
字が大きいのは読みやすさへの配慮なんだろうけど、
個人的に字がまるっこくて大きくて行間も開いているものより、
ある程度細かい方が好み
単行本だとそのゆとりの文字配置が逆に味わいが出て
良かったりもする時もあるけれど・・・。
13冊中4冊買っちゃったけど、
分厚い単行本2冊でまとまってる抄訳版を
買いなおそうかしらと思ったり
・・・読んだらまた感想こうかな。

壮大な時間を経て

2007-02-21 21:36:34 | BOOK
僕らは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して

ソフトバンククリエイティブ

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ビッグバン宇宙論(サイモン・シン)を読んだ流れで、
読むことにした一冊。
切り口が「原子」という点、
論旨のまとめ方と視点の取り方は、
サイモン・シンのものよりもずっと純粋に物理学。
整然と系統だてられていて読みやすいし、
逆に「ビッグバン宇宙論」を読んだばかりだからこそ
面白い側面があったり。

全く関係ないのだけれど、
アンパンマンのマーチの歌詞の一部の、
「時ははやくすぎる。いつか星は消える
という歌詞をおもいだしました。

アシンメトリーな魅力

2007-02-17 22:33:04 | 映画
前のエントリーに続き、しつこくマリー・アントワネットの感想。
というか、そういえばと思い至ったことがあったので、
つらつら書いてみようかと

それはヴェルサイユ宮殿について。
今回の映画は、ヴェルサイユ宮殿で
実際のロケが行われた映画
なので、外部も内部も庭園も、
ヴェルサイユ宮殿の魅力がたっぷり
映画のカラフルさに魅了されつつ、
ぼんやり建物について始終感じていたのは、
「シンメトリーだなぁ」ということ。
西洋建築はシンメトリー(左右対称)が美とされていて、
建築も、庭園もシンメトリーな配置が多い
よく比較されるのが日本庭園のアシンメトリー(左右非対称)さ。
日本庭園は遠景近景とも、どちらかに重心があって、
植樹も、石の配置も綿密に計算されたアシンメトリーな美しさ
対して西洋の庭園等は、正統なものほど、
全てがシンメトリー。
ヴェルサイユ宮殿の庭園も、
道から、並木から、噴水から、
半分に折ったらぴったり重なるようなシンメトリーさ
建物も外観ももちろん、
部屋の内部も、家具の配置も、
細かな窓の造作も、扉も、
給仕の人の立つ位置も、
もぅ気にしだすと細かいところまでシンメトリー。
なのでくるくる移り変わる画面で、
目に飛びこんでくるのはシンメトリーな画が多い

でも、そこで気づいたこと。
それは、自分の感覚として、
どこかアシンメトリーなものに惹かれる傾向にあるということ
マリー・アントワネットの映画の中でも、
いいアングルだなぁと思った画は
アシンメトリーが顔を覗かせていた
例えば食事のシーン。
家具も給仕の配置もシンメトリーで、
マリーと王太子が並んで食事を取っている図。
二人が並んでいるので全てがシンメトリーで完結
でも同じように全てがシンメトリーな中、
マリーだけが長いすに横長に寝そべって何かを食べている図は、
そのカットの中でマリーだけがアシンメトリーで際立って、
画として、なんかとりあえず、いい
シンメトリーさの中のアシンメトリーさが
「いい」と感じること。
これって、日本人の感覚なのかなぁ、と
日本庭園然り、生け花の生け方然り、
日本画の構図然り、着物の柄然り…
日本の美しさはアシンメトリーと切り離せない気がするし、
アシンメトリーの絶妙なバランスが美しい文化だと思う
どちらがいい悪いでなく、
シンメトリーさの中の少しのアシンメトリーな画を、
「このカットが好きだ」と
理屈抜きで直感で「いい」と思う自分の感覚。
そんな自分の中の感覚を再認識。