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若狭・常神シーカヤックツアー!

2006-04-20 21:52:02 | Weblog
《常神カヌー旅日記》
まだ梅雨の明けない去年の7月某日、4人のカヤッカーが若狭の常神を訪れた。海も川も汚れたエリアが多くなったなかでも、日本海の若狭湾一帯はまだまだ綺麗な海が残っていて魅力的である。

三方五湖の一つ、水月湖の湖岸沿いに北上し、塩坂越(しゃくし)のトンネルを貫けると世久見湾へと出る。山の中腹を行く道路から見下ろす海は透き通り、底の岩が浮いて見える。沖には去年に訪れた烏辺(うべ)島が間近に望むことが出きる。遊子、小川、神子(みこ)、常神とつなぐ道路は昭和44年に完成したとか。それまではいわゆる陸の孤島であったのであろう。

最奥となる常神の集落より出艇する。コンディションは絶好の凪状態、時より島へ海水浴客を運ぶ漁船が港を出て行く。この付近には適当な砂浜がないため、沖の御神(おんがみ)島の浜まで送迎をしてるいとのことであった。
それぞれの舟で、それぞれのペースで岬を目指す。凪に加え、梅雨の曇天のため適度に涼しい。この辺りの透明度は水深20mとか、吸い込まれそうな海にクラゲの群れが気色悪い。

最初に常神岬を訪れる。冬の強風と荒波に削られた断崖は圧倒的な迫力がある。このエリアはサザエなどの魚介類が多く、漁船を停めて海に潜るダイバーがいた。
振り返ると御神島の山が尖って見える。この角度は舟からでないと眺めることが出来ない。贅沢な遊びだなとほくそえむ。

反時計周りに島を一周する。今回、初めて同行をさせていただく京都のTさんは、カヤック以外にも岩を登るクライマーでもある。島の大岸壁を見上げてはクライミングの可能性を探っているようであった。

大きな洞窟に出会う。高さは十数メートルほどあろうか、天井からしたたり落ちる水に濡れながら洞窟の奥へ艇を進める。静まり返ったドームの中は神秘的であった。パドルを休め、静かな波の上下に艇を任せる。

南の岬を大きく回りこみ、適当な浜に上陸する。まさしくプライベートビーチ、早速泳ぎ始める御仁も。Tさんが持参したカップラーメンに舌鼓を打ち、温めのビールで咽を潤おす。その味は格別で、高級レストランなどとは比較にならない。
突然、後ろの岩場から岩がゴロゴロと崩れ落ちる。風化の進む島は崖崩れの巣でもあるらしい。そそくさと島を離れる。

次の訪問地は岩潜りの出来る岩礁。頭のつかえそうな岩の穴を潜って中へ入る。外から入る光のためか、海の色はバスクリンのようなグリーンで美しい。カヌーならではの楽しみである。

初夏の一日、充実のカヌー旅であった。少しばかりの勇気と基本技術さえあれば体験出きる素敵なプチ冒険であった。