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輪旅 小熊林道から鷹狩山・大峰牧場へ!

2006-12-06 22:15:51 | Weblog
≪輪旅 小熊林道から鷹狩山・大峰牧場へ!≫

 信濃の国がサイクリストの聖地であることに異論は誰もないと思う。飛騨山脈や北信五岳の眺め、歴史を刻んできた素朴な峠群や林道、温泉、道祖神、祭り、民話、一茶・・・信州への興味は尽きない。

 11月の末、今年も鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳の勇姿を観たくて小熊林道を訪れてきた。去年は紅葉の真っ盛りではあったが、飛騨山脈の稜線に雪はなく、その迫力には欠けるものがあった。今年は山の冠雪と快晴に恵まれ、至福のサイクル・ツーリングを楽しむことが出来た。

 スタートは大町市の郊外、大糸線の信濃木崎駅近くより走り始める。田園風景の向こうには後立山の山並みが白く鋭鋒を見せている。大きく見えているのは左から蓮華岳、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳のようだ。ランドナーを道脇に停め、記念写真を撮る。

 木崎湖の湖畔にて小休止、松林は閑散としていて寂しげである。夏はキャンプやボート遊びで賑わうのであろう。小熊林道はその先より始まっていた。

 林道横の広葉樹林の紅葉はすでに終わり、寒々とした木々だけが林立していた。その合間に光線が差し込み、幻想的な雰囲気を作り出しているのが嬉しい。道には落ち葉が積もり、その上をガサガサと自転車を走らせる。時より青く佇む木崎湖が眼下に望まれる。

 1時間あまり、急坂を上り切ると前方に白く冠雪した山々が木々の間に見えてくる。爺ヶ岳であろうか、真っ青な空を背景に雪をまとった岩肌が見事である。「これを観たくてやって来たんだ!」と心の中でつぶやく。

 千メートルほどの標高を横に走る小熊林道は絶好の展望コースでもある。小さなカーブを曲がるたびに山の迫力は増し、やがて主役となる鹿島槍ヶ岳も大きくその勇姿を現す。この季節、通る車も少なく、何度も自転車を停めて写真を撮る。生憎とコンロは持って来ていないため、お湯を沸かしてのコーヒーブレイクは楽しめなかった。

 木崎湖の展望台へ着くと、そこにはパラグライダーの愛好家たちが待機していた。樹木が刈り払われた斜面の下には小さく木崎湖が、その南には安曇野の風景が霞んで見えている。突然、パラグライダーが飛び立っていった。

 鹿島槍スキー場へ出、そこより左折して鹿島の集落を目指す。黒沢林道はこの区間を差すようだ。雪山に向かってダウンヒルを楽しむ。下り切ったところで鹿島川を渡り、T字路を左折する。左手の河川敷は広葉樹の原生林で見応えがあった。その先の集落にある鹿島大神は興味深い。

 一度、大町まで戻り、三日町より鷹狩山(1164m)を目指す。途中にある霊松寺はかなりの名刹のようで、ゆっくりと訪れてみたい所だ。道脇にススキの茂る道をグングンと上がって行く。再び、眼下には大町の市街が見下ろせた。

 鷹狩山の頂上は絶好の展望台だ。さえぎる物は何もなく、大町市街の向うには白い山々が連なっているのが望める。小熊林道からの眺めとは違う感慨があった。

 更に稜線上の道を南下して唐花見(からけみ)湿原に向かう。高原野菜の畑の向うに茶色い湿原が見えるが、今の時期は何も見るべき花は咲いていないようだ。

 相川トンネルの横に出、道路を横断して大峰牧場を目指す。多少は標高が低くなったせいか、真っ赤に紅葉したカエデが見事であった。大峰牧場あたりから望む北アルプスも魅力的である。また、東方向に見下ろす八坂村の景色も信州らしくて興味が湧いてくる。いずれはじっくりと走ってみたい。

 秋の夕暮れは釣瓶落とし。池田町側へ向かう道を一気に下る。下り切ったところより山際の静かな道を北上し、スタート地点へと戻った。前方には暮れなずむ北アルプスの山々がシルエットとなっていて美しかった。

フォトアルバム(期限付き)
http://album.nikon-image.com/nk/NK_AlbumPage.asp?key=944217&un=56921