≪峠旅 佐久から上州への峠群をゆく! その2≫
下仁田はとても魅力的な田舎町であった。西上州の山間に開けた小さな町で、昭和初期にコンニャク景気で大いに賑わったという。今でもコンニャクとネギが名物である。
二日目の朝、先ずは土産物屋を訪れる。コンニャク御殿とでもいうのか、会長直々にお話しを伺う。店頭には群馬出身の総理大臣の寄せ書きがあった。成り行きで、上野村村長へのメッセージと土産を預かる。
川沿いの静かな道を辿って南牧(なんもく)村を目指す。河原からはカジカ蛙の素適な鳴き声が聞こえ、新緑の山の斜面に貼り付く民家も感じが良かった。
途中、塩ノ沢峠を越えるというIさんと分かれ、三人で大上峠を目指す。西上州の谷筋は深く、一向に高度を上げてくれないのが気に掛かる。
熊倉の分岐でお茶タイムとする。バーナーでお湯を沸かし、リラックスタイムを過ごす。突然、空き家と思われた民家よりご婦人が現れ、冷たい飲物の差入れを頂いた。地元の方の人情に触れるのはツーリングの大きな楽しみでもある。
いよいよ大上峠への上りに入る。ひたすら、ただひたすらにペダルを漕ぎ、幾つものカーブをこなして行く。救いは5月の爽やかな風、汗ばむものの、濡れを感じるほどではない。
大上峠は静かそのものであった。峠の碑と地蔵様だけの何もないところではあるが、拭き抜ける風も心地よい場所であった。
峠を下り、再度、ダムのところより十石峠に挑む。峠は車やバイクの観光客で賑わっていた。展望台に上ってみるが、感動はあまりない。そそくさと下りに入る。
Sさんと豪快なダウンヒルを楽しむ。童心に帰るひと時であり、自転車の最大の楽しみでもある。途中、湧水で濡れたカーブに差し掛かる。おまけに砂も薄っすらとのっている。まともの突っ込めば転倒間違い無し、危うく二人で止まり、冷や汗をかいた。
上野村乙父(おっち)にある黒沢家住宅や上野村村長宅に立ち寄り、神流(かんな)川沿いに今日の宿となる乙母(おとも)の今井旅館を目指した。神流(かんな)川の谷沿いに開けた上野村は辺鄙なところでもある。今から20年前、日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落し、520名の命が奪われた場所でもある。
下仁田はとても魅力的な田舎町であった。西上州の山間に開けた小さな町で、昭和初期にコンニャク景気で大いに賑わったという。今でもコンニャクとネギが名物である。
二日目の朝、先ずは土産物屋を訪れる。コンニャク御殿とでもいうのか、会長直々にお話しを伺う。店頭には群馬出身の総理大臣の寄せ書きがあった。成り行きで、上野村村長へのメッセージと土産を預かる。
川沿いの静かな道を辿って南牧(なんもく)村を目指す。河原からはカジカ蛙の素適な鳴き声が聞こえ、新緑の山の斜面に貼り付く民家も感じが良かった。
途中、塩ノ沢峠を越えるというIさんと分かれ、三人で大上峠を目指す。西上州の谷筋は深く、一向に高度を上げてくれないのが気に掛かる。
熊倉の分岐でお茶タイムとする。バーナーでお湯を沸かし、リラックスタイムを過ごす。突然、空き家と思われた民家よりご婦人が現れ、冷たい飲物の差入れを頂いた。地元の方の人情に触れるのはツーリングの大きな楽しみでもある。
いよいよ大上峠への上りに入る。ひたすら、ただひたすらにペダルを漕ぎ、幾つものカーブをこなして行く。救いは5月の爽やかな風、汗ばむものの、濡れを感じるほどではない。
大上峠は静かそのものであった。峠の碑と地蔵様だけの何もないところではあるが、拭き抜ける風も心地よい場所であった。
峠を下り、再度、ダムのところより十石峠に挑む。峠は車やバイクの観光客で賑わっていた。展望台に上ってみるが、感動はあまりない。そそくさと下りに入る。
Sさんと豪快なダウンヒルを楽しむ。童心に帰るひと時であり、自転車の最大の楽しみでもある。途中、湧水で濡れたカーブに差し掛かる。おまけに砂も薄っすらとのっている。まともの突っ込めば転倒間違い無し、危うく二人で止まり、冷や汗をかいた。
上野村乙父(おっち)にある黒沢家住宅や上野村村長宅に立ち寄り、神流(かんな)川沿いに今日の宿となる乙母(おとも)の今井旅館を目指した。神流(かんな)川の谷沿いに開けた上野村は辺鄙なところでもある。今から20年前、日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落し、520名の命が奪われた場所でもある。