このところ大相撲を面白く観ている。スポーツ観戦がゆっくりできるのは贅沢だと思っている。畑仕事がある時は、午前中早く出て、午後も1時に出て3時まで、4時までに薪風呂に入り、サイダーを飲みながら、夕飯の支度をしながら大相撲を見る。夕方の時間をゆっくりできるのは至極の贅沢さだと思っている。
今場所は照ノ富士が膝の不具合で休場してしまい、大関の御嶽海、正代が負け越したものの、他の力士が奮闘している。そんな中、玉鷲が最も優勝に近づいている。
この人は凄い。数字に弱いのいで忘れたけれど、最高齢の現役力士だと思う。しかも皆勤賞まである。一度優勝もしている。インタビューを受ける時の顔がとても可愛い。北勝富士も独特のルーティンがあって、楽しく観させてくれる力士の一人。時間いっぱいになると、拳を額に当てて、悩んでいるように見える。今場所久々の好調で、玉鷲と優勝争いをしていた。面白かったのは玉鷲と北勝富士が対戦した一番。玉鷲は迷いがないように見えた。大相撲は特に心理戦が影響する。戦う前から玉鷲有利と思っていた。多分、北勝富士は考えすぎてしまう。玉鷲はシンプルなのだ。勝敗は見えていた。そして結果も予想どーりで玉鷲が勝った。
お相撲さんたちは、インタビューで必ず「一日一番」と言う。親方たちに普段言われている事だろうと思っていたけど、毎日見ていると、立ち合いの厳しさ、瞬間の気持ちの勝負、技、対戦相手、楽な相手など一人もいない。わー勝った勝った、と贔屓の力士が勝つと喜ぶけれど、明日の対戦相手を見ると、あーあ大変だ、と思う。一日一番は毎日新たな気持ちで土俵に立つためのルーティーンなんだと思えてくる。
贔屓しているお相撲さんは、貴景勝、この人はこの体でよくお相撲さんになったなあ、と思う。手は短い、足は短い、丸い団子に手足がついている人形みたいだ。自然、突き押しになる。それに魚みたいに、お口をぱくぱくしている。
明生も応援している。一旦怪我で落ちたけれど、やっと上がってきて、今場所前頭一枚目になった(?)。やっと強い相手と対戦できて嬉しいと言っていた。うちでは子豚ちゃんと言っている。NHKの教育で放送していた「ひつじのショーン」に出てくる豚さんに似ている。
素人が言うことではないかも知れないけれど、王道の力士という人がいる。
今のところ、若隆景と琴の若がそういう人だと思っている。若隆景は現在関脇で
大関候補である。私は現役時代の千代の富士を見ていなかったけど、千代の富士みたいな力士になるかも、と思っている。この人のインタビューが誠に面白くない。でも強くなって欲しいし、見ていて唸ることもよくある。そんなに体が大きくないけど筋肉質の身体が素晴らしい。
宇良という力士もほんとに面白く、対戦直前、手を顔の前で揺らしながら集中している。「戻し返し」だったかなあ、かって朝青龍がやって以来の決め手で、相手の脇を抜けてひっくり返ったのだ。小兵だけど、体重を150キロまで増やし
本人の理想の体重とか。膝に怪我をしてしまって、長いこと幕内から落ちていた。照ノ富士と同じように膝に厚いサポーターをつけて復帰してきた。怪我が怖いけど、以前は照ノ富士が一番好きな力士だったけど、横綱までになって頑張る姿に頭が下がる。
それにしても、あんなに重い人相手に戦うわけだから、腰や膝を痛めるのは
当たり前かも知れない。
コアラの高安と玉鷲の対戦は今日一番の取り組みだ。
高安に優勝させてあげたいと思う相撲ファンは多いと思う。私もその一人である。玉鷲も素晴らしい力士だしね。今日の一番、期待しよう。