ミホんち

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先週の一本

2011-04-06 22:56:00 | 映画・テレビの話
 せっかくの映画の日だからと、下娘と中州大洋に出かけた金曜日。「こ、こげな広いとこにこれだけしか観客おらんと?」とびっくりする下娘だが、確かになあ。ちょっとレトロで昔ながらの映画館って感じが素敵なんやけど。博多駅にもでっかい映画館ができちゃって、また観客を奪われるんかな。中州大洋を守る会としては心配だ。

  

 「ザ・ファイター」 2010年 米国 ★★★★
 監督 デヴィット・O・ラッセル
 主演 マーク・ウォールバーグ

 町の期待を背負った名ボクサーであったのに、だらしなさと気の短い性格が災いして、薬物にも手を出し破滅的な日々を送る兄ディッキー(クリスチャン・ベイル)その兄からボクシングを仕込まれた弟ミッキー(マーク・ウォールバーグ)は母(メリッサ・レオ)や兄の言うなりに試合を重ねるが、一度も勝利には結び付かなかった。ある日、酒場で働くシャーリーン(エイミー・アダムス)と出会って、ミッキーの心に希望の灯がともる。

 アカデミー賞の助演男優賞をクリスチャン・ベイルが。助演女優賞をメリッサ・レオが受賞して話題となった作品だが、文句なしにこの二人の存在感がすごい。ベイルは体重を13キロ落として、歯も髪も抜いて役作りしていったそうだ。髪も抜き、というので生え際かと思ってたら後頭部にハゲがあったんやけど、それのこと?すごいね。

 レオの猛烈ママぶりも強烈。そして、この兄弟のほかにお姉ちゃんが6人やったか7人やったかいるんだけど、これがまああなた。どこをどう探してきたら、こんなにあくの強いゴリゴリした姉ちゃんズを揃えられるのかと感動さえしてしまう。これが皆ミッキーに口を出す出す。モンスター家族、収拾つかず。

 ボクシング映画というのは「ロッキー」にしても「ミリオンダラー・ベイビー」にしても、そこにブルーカラーの厳しさを背中に背負って展開するわけだけど、本作も同じく。満ち足りた生活から名選手が作られる、なんていうのはボクシング界ではあり得ないんやろうか?ボクシングほど精神力が強くないとやっとられんスポーツってないっちゃないと?だって、憎いとか嫌いとかいう感情があるわけじゃないのに、殴り合いするんだよ。これは厳しい。
 
 主演のウォールバーグは助演組の陰でかすむんだけど、そこがかえって彼の善良さとか人の良さに反映されてジワリとした存在感。おもしろい!おもしろさっていう点では作品賞の「英国王…」よりも上をゆく。ぜひどうぞ。2時間あっという間です。

コメント
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