twitter上でtama_lion さんのご協力の元、まとめました。オオカミ再導入に関する私的な論点整理です。はっきり言って取り合う必要も本来はないのですが、コロッとなびいちゃう自治体もあるので仕方なくですね。
1.目的 シカなどの鳥獣を適正に保つ方法として見た場合
争点.シカなどを本当に減らせるのか? 大型の野生動物を選択的に捕食するのか?
捕食したとして影響はいかほどか?たとえば、病死するような個体を捕食しても個体数に大きな影響は無い(病気の個体が除かれることで個体群が健全に保たれるくらいの意味はあるかもしれないが)。費用対効果はどうか?(後述するが大型動物の再導入には莫大な費用がかかる)
2.再導入計画としてみた場合
争点 MVPS(最小存続可能集団サイズ)を確保できるか?
再導入のための設備費用、人件費はどうするのか?
トキの場合は施設建設に約14億4千万円(用地費を含む)とされている。建設してからも世話をする人などが当然必要なわけで、それらの費用をどうするのか?
3.外来生物としてみた場合
争点.野犬との交雑はどうするのか?交雑個体の扱いはどうするのか?
そもそも、あからさまな野外への外来生物の導入が支持されるか?野外に放逐するというオオカミ再導入は「人間のコントロール下に置く」という外来生物利用の原則から明らかに逸脱している。
トキやコウノトリは事業が30年以上つないできてある意味、引くに引けないわけだけが、新規にそんなものが認められるか?
4.獣害対策としてみた場合
争点.家畜、人への影響は?本当に襲わないのか?狂犬病など感染症はどうするか?
人と軋轢が生じた場合、誰が対応するのか?厄介事を増やすだけではないか?
だいたいこんなところですか。これ以上踏み込むとなると、英語の分厚い資料と格闘になりそうです。
こんな面倒くさいことは考えたくないという方へ
以下のブログの記事がまとまっており参考になります。
Deer Management Crises in a National Park
シカの生態と餌環境の変遷についてと空間スケールで生物の移動を捉えることの重要性について。
チコにラット・コントロール・エージェントが務まるわけ
ありふれた生物、猫を題材に捕食者の家計簿について書かれた良記事。
1.目的 シカなどの鳥獣を適正に保つ方法として見た場合
争点.シカなどを本当に減らせるのか? 大型の野生動物を選択的に捕食するのか?
捕食したとして影響はいかほどか?たとえば、病死するような個体を捕食しても個体数に大きな影響は無い(病気の個体が除かれることで個体群が健全に保たれるくらいの意味はあるかもしれないが)。費用対効果はどうか?(後述するが大型動物の再導入には莫大な費用がかかる)
2.再導入計画としてみた場合
争点 MVPS(最小存続可能集団サイズ)を確保できるか?
再導入のための設備費用、人件費はどうするのか?
トキの場合は施設建設に約14億4千万円(用地費を含む)とされている。建設してからも世話をする人などが当然必要なわけで、それらの費用をどうするのか?
3.外来生物としてみた場合
争点.野犬との交雑はどうするのか?交雑個体の扱いはどうするのか?
そもそも、あからさまな野外への外来生物の導入が支持されるか?野外に放逐するというオオカミ再導入は「人間のコントロール下に置く」という外来生物利用の原則から明らかに逸脱している。
トキやコウノトリは事業が30年以上つないできてある意味、引くに引けないわけだけが、新規にそんなものが認められるか?
4.獣害対策としてみた場合
争点.家畜、人への影響は?本当に襲わないのか?狂犬病など感染症はどうするか?
人と軋轢が生じた場合、誰が対応するのか?厄介事を増やすだけではないか?
だいたいこんなところですか。これ以上踏み込むとなると、英語の分厚い資料と格闘になりそうです。
こんな面倒くさいことは考えたくないという方へ
以下のブログの記事がまとまっており参考になります。
Deer Management Crises in a National Park
シカの生態と餌環境の変遷についてと空間スケールで生物の移動を捉えることの重要性について。
チコにラット・コントロール・エージェントが務まるわけ
ありふれた生物、猫を題材に捕食者の家計簿について書かれた良記事。