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ものづくりを救う “デザイン”の力

2020-12-14 07:14:35 | 報道/ニュース

11月13日 NHK「おはよう日本」


可愛らしい置物
と思いきや実はコマ。
コマとして遊ぶだけなら飽きた時おもちゃ箱にポイ。
しかし底に台座があれば遊ばない時間も部屋に飾って楽しめる。
このコマのデザインを手がけたのは山形県天童市のデザイナー 萩原さん。
これまで山形の魅力を引き出すデザインをいくつも生み出してきた。
たとえば室内用のシューズ。
売り上げが伸び悩んでいた企業と制作した。
萩原さんは商品の色や形だけでなく
これまでこの企業にはなかったブランド名を提案。
商品のイメージが伝わりやすいロゴと名前を付けた。
するとブランドを起ち上げて2年で取引先が3倍ほどに増えたという。
(萩原さん)
「例えるなら町医者。
 ずーっとかかりつけのお医者さんのように伴走している。
 そこで困りごととかを“こういうふうにやってみませんかね”とか
 お薬という形ではないんですけど
 そこをデザインというものに置き換えて提案させてもらっているような感じですかね。」
そして2年前
米沢のコマ工房とともに生み出したコマ。
きっかけは県が主催した地元企業とデザイナーの交流会(2016年)だった。
木の素材の美しさに引きつけられた萩原さん。
デザイン次第でさまざまな商品に展開できると感じた。
コマ職人の蔦さんは新たに若い顧客を獲得したいと考え萩原さんにデザインを依頼することにした。
しかし萩原さんから提案されたデザインを最初は受け入れられなかったという。
(蔦さん)
「私の作っているこけしはこれなんです。
 伝統こけし。
 萩原さんが考えてきてくれたのが飾りコマのこけし。
 どいう見てもこのこけしは売れない。
 こっちのほうが絶対かわいい。」
そこで試しに若い社員や知り合いに評価を聞いて回った。
すると
「若い人たちはみんなこっちって言うんです。
 そんなにこっちがいい?
 と言ったら
 やっぱりこっちのほうがいいって言うんですね。
 萩原さんにちょっと謝って
 “ごめんなさい じゃあ作りましょう”ということで
 作り始めたのがこの飾りコマの最初の一歩なんだ。」
こうして次々と新たなデザインのコマが誕生。
販路も拡大しようとしていた矢先
新型コロナウィルスの影響で売り上げを支えていた観光客が激減。
蔦さんの会社は5月に倒産してしまった。
(萩原さん)
「ようやくいろんな商品が作ったりとかチャンスが広がってきて
 ここで閉じてしまうのはすごくもったいないので
 何とか継続できる方法がないかな。」
萩原さんは自費でコマをつくる工具などを確保し
小規模でも生産を再開させようと動き始めた。
さらに職人たちが仕事を継続できるように新たな製品開発も提案。
「この形って結構作るの大変?
 まず試作品を作る必要があって。」
「ぜひ早くに商品化して。」
地域のものづくりが未来に向けて持続する道を作ろうと努めている。
(萩原さん)
「商品が自分が生きているよりも長い間残っていく商品になってほしいなって
 何とかそういう長い間愛されるものづくりができたらなと思っています。」




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