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キャビア市場で存在感増す中国

2020-12-10 07:04:57 | 報道/ニュース

11月11日 NHKBS1「国際報道2020」


キャビアはトリュフやフォアグラと並び世界3大珍味のひとつとされるチョウザメの卵である。
キャビアはカスピ海沿岸のロシアやイランが産地としてよく知られているが
1990年代以降
乱獲や環境汚染などの影響でチョウザメが激減。
2010年からはカスピ海でのチョウザメの漁が禁止された。
その代わりいま世界各地で盛んに行なわれているのが養殖である。
最近では90%以上がこの養殖ものだと言われている。
中でも急速な勢いで生産を伸ばしているのが中国である。

中国浙江省にある湖。
浮かんでいるのは世界最大のキャビアの養殖場である。
養殖場には数十万匹以上のチョウザメが飼育され
世界で取引されるキャビアの生産量も3分の1を占めるという。
水産業の政府系の研究機関を経て
20年以上前から養殖に取り組んでいる韓さん。
水温調整が難しく養殖中に多くのチョウザメが死んでしまったこともあった。
常に最適な環境にするため
水温や酸素濃度を24時間自動調節する装置も利用している。
エサにもこだわっている。
(キャビア養殖会社 韓副社長)
「自ら研究開発した飼料です。
 成長の段階に合わせてエサを変えています。」
キャビアを作るには最低でも7年
高級品種では20年もの年月がかかるといい
人工繁殖して一定程度の大きさになったチョウザメは湖でじっくり育てる。
その後成長したチョウザメは陸地に作った生けすに移し
卵が育ちやすいよう水温や水流などを調整してキャビアを生産する。
“食の安全性”の問題が指摘されることもある中国産の食品。
そのため徹底した品質管理を心掛けているという。
(キャビア養殖会社 韓副社長)
「多くの人が中国産の食品の安全性を心配していますが
 私たちは品質を追求しているので
 消費者を納得させることができると思う。」
中国産キャビアの味や品質を知ってもらおうと中国各地で試食会を開催。
外資系のホテルの幹部やシェフからも高い評価を得ている。
(外資系ホテルのゼネラルマネージャー)
「このキャビアは品質が非常によく
 仕事ぶりもプロフェッショナルで感心した。」
いまやフランスの一流レストランやドイツ大手航空会社のファーストクラスでも使用されるなど
その品質が認められ始めている。
100g30万円近い高級品から
100g1万2,000円余のリーズナブルなものまで用意。
日本を含めて30以上の国や地域に輸出してそのシェアを広げようとしている。
(キャビア養殖会社 韓副社長)
「キャビアをより身近なグルメにして
 庶民の食卓に届けていきたい。
 世界で最も質の良いキャビアをつくる会社となり
 長く愛されるブランドにしたい。」
急速に拡大する中国産のキャビア。
ここでも世界での存在感を高めている。



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