1月26日 BIS+SUNDAY
“海のASEAN”
ブルネイ、マレーシア、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア。
海のASEANの特徴は民族や宗教、言語が多様なことである。
いま日本企業がこの地域に強い関心を持っていることを示すデータがある。
今後3年間でこの地域に事業展開するのにどの国が有望かと日本企業500社に聞いたところ
1位だった中国が4位
3位 タイ、2位がインド
1位が海のASEANの雄 インドネシア。
50%近い企業が有望だと答えた。
“海のASEAN”の大国インドネシア。
1人あたりのGDPは消費が爆発的に増えるとされる3000ドルを3年前に超えた。
新車の販売台数も年間(去年)122万台。
市場の9割を占めるのが日本のメーカーである。
いま各社は現地のニーズを取り入れた車づくりに力を入れている。
ホンダは去年9月 ASEANで開発した新型車を発表した。
特徴の一つは地上からの高さ。
地面から車体までの高さは18,9センチ。
ホンダが現地で販売するなかで最も高くした。
インドネシアでは大雨が降ると道路が頻繁に冠水。
対策として十分な高さを確保したのである。
また部品の現地調達率を高めるなどしてコストを削減。
価格を日本円で130万円台に抑えた。
ホンダはこの車をテコに年間の販売台数を2年後には今の3倍以上に拡大したいとしている。
(ホンダ 伊東孝紳社長)
「インドネシアの人々の役に立つ楽しい車を提供していきたい。
さまざまな要望に応えられるように体制を整えたい。」
一方 インドネシアで先行するのがトヨタ。
去年は43万台を販売し20年以上シェアトップを続けている。
去年3月には第2工場も稼働。
現地での販売だけでなくここで生産した車を中東や中南米へ輸出する拠点にしている。
来年末までにインドネシアからの輸出を2倍に増やしたいとしている。
トヨタは今新たな取り組みも始めている。
現地で深刻化している渋滞への対策である。
都市部では車の増加に道路の整備が追い付かず1キロ進むのに1時間以上かかることもある。
このためトヨタは日本政府とともに渋滞の激しい交差点の改善に乗り出している。
整備前の道路は交差点内で車が交錯し激しい渋滞の元となっていた。
整備後は交差点に入る車を制限しスムーズに流れるようにした。
現地の交通事情を改善することで自動車社会の発展を促そうという長期的な戦略である。
(インドネシアトヨタ 福井弘之会長)
「トヨタの持っている“カイゼン”マインドで少しでも渋滞を解消できればと。
この国と一緒に成長していくことが何かできないかと。」
一方 地道な人材育成を続けることで売り上げを急速に伸ばしている企業がある。
飲料メーカーのヤクルトである。
23年前にインドネシアに進出。
今では年間11億本を売り上げる。
1日500本以上を売るベテランの販売員はお客の懐に入り込み次々と売っていく。
急成長のカギは販売員への徹底した教育にある。
過去の苦い経験がそのきっかけとなった。
進出当初の1990年代は売り方は販売員にまかせっきり。
商品の知名度は上がらず売り上げも伸びなかった。
辞める販売員が続出し売り上げがさらに低迷する悪循環に陥っていた。
(インドネシアヤクルト 上野早苗社長)
「ここでどういうヤクルトレディシステムがうまくいくか
いろいろやってみよう。
もう1回やり直しをしようと。」
教育についての考えを改め手間と時間をかけることにした。
販売員になったばかりマエムナさん(25)には教育係が1か月つきっきりで指導に当たる。
「毎日飲めば健康にいいですよ。」
「ゆっくりね。
よく聞こえないよ。」
実際の販売にも同行する。
「こちらはユディさん。
やってみて。」
「おはようございます。」
「名前を呼んで。」
「ユディさん おはようございます。」
客との会話が上手く弾まずなかなか商品が売れない。
「たまに買うけど今日はいらない。」
教育用のチェックシートも用意。
・あいさつやご機嫌伺いをする
・顧客を名前で呼ぶ
など30項目を細かく指導する。
「今度はご機嫌伺いをすること。
まだ社交辞令が少ないね。」
こうした取り組みで売り上げが増え販売員の収入も増加。
辞める販売員は大幅に減少したのである。
(インドネシアヤクルト 上野早苗社長)
「まだ我々がインドネシアで入っていない場所は相当ある。
今の3倍くらいの売り上げは上がってくるんじゃないかと信じている。」
“海のASEAN”
ブルネイ、マレーシア、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア。
海のASEANの特徴は民族や宗教、言語が多様なことである。
いま日本企業がこの地域に強い関心を持っていることを示すデータがある。
今後3年間でこの地域に事業展開するのにどの国が有望かと日本企業500社に聞いたところ
1位だった中国が4位
3位 タイ、2位がインド
1位が海のASEANの雄 インドネシア。
50%近い企業が有望だと答えた。
“海のASEAN”の大国インドネシア。
1人あたりのGDPは消費が爆発的に増えるとされる3000ドルを3年前に超えた。
新車の販売台数も年間(去年)122万台。
市場の9割を占めるのが日本のメーカーである。
いま各社は現地のニーズを取り入れた車づくりに力を入れている。
ホンダは去年9月 ASEANで開発した新型車を発表した。
特徴の一つは地上からの高さ。
地面から車体までの高さは18,9センチ。
ホンダが現地で販売するなかで最も高くした。
インドネシアでは大雨が降ると道路が頻繁に冠水。
対策として十分な高さを確保したのである。
また部品の現地調達率を高めるなどしてコストを削減。
価格を日本円で130万円台に抑えた。
ホンダはこの車をテコに年間の販売台数を2年後には今の3倍以上に拡大したいとしている。
(ホンダ 伊東孝紳社長)
「インドネシアの人々の役に立つ楽しい車を提供していきたい。
さまざまな要望に応えられるように体制を整えたい。」
一方 インドネシアで先行するのがトヨタ。
去年は43万台を販売し20年以上シェアトップを続けている。
去年3月には第2工場も稼働。
現地での販売だけでなくここで生産した車を中東や中南米へ輸出する拠点にしている。
来年末までにインドネシアからの輸出を2倍に増やしたいとしている。
トヨタは今新たな取り組みも始めている。
現地で深刻化している渋滞への対策である。
都市部では車の増加に道路の整備が追い付かず1キロ進むのに1時間以上かかることもある。
このためトヨタは日本政府とともに渋滞の激しい交差点の改善に乗り出している。
整備前の道路は交差点内で車が交錯し激しい渋滞の元となっていた。
整備後は交差点に入る車を制限しスムーズに流れるようにした。
現地の交通事情を改善することで自動車社会の発展を促そうという長期的な戦略である。
(インドネシアトヨタ 福井弘之会長)
「トヨタの持っている“カイゼン”マインドで少しでも渋滞を解消できればと。
この国と一緒に成長していくことが何かできないかと。」
一方 地道な人材育成を続けることで売り上げを急速に伸ばしている企業がある。
飲料メーカーのヤクルトである。
23年前にインドネシアに進出。
今では年間11億本を売り上げる。
1日500本以上を売るベテランの販売員はお客の懐に入り込み次々と売っていく。
急成長のカギは販売員への徹底した教育にある。
過去の苦い経験がそのきっかけとなった。
進出当初の1990年代は売り方は販売員にまかせっきり。
商品の知名度は上がらず売り上げも伸びなかった。
辞める販売員が続出し売り上げがさらに低迷する悪循環に陥っていた。
(インドネシアヤクルト 上野早苗社長)
「ここでどういうヤクルトレディシステムがうまくいくか
いろいろやってみよう。
もう1回やり直しをしようと。」
教育についての考えを改め手間と時間をかけることにした。
販売員になったばかりマエムナさん(25)には教育係が1か月つきっきりで指導に当たる。
「毎日飲めば健康にいいですよ。」
「ゆっくりね。
よく聞こえないよ。」
実際の販売にも同行する。
「こちらはユディさん。
やってみて。」
「おはようございます。」
「名前を呼んで。」
「ユディさん おはようございます。」
客との会話が上手く弾まずなかなか商品が売れない。
「たまに買うけど今日はいらない。」
教育用のチェックシートも用意。
・あいさつやご機嫌伺いをする
・顧客を名前で呼ぶ
など30項目を細かく指導する。
「今度はご機嫌伺いをすること。
まだ社交辞令が少ないね。」
こうした取り組みで売り上げが増え販売員の収入も増加。
辞める販売員は大幅に減少したのである。
(インドネシアヤクルト 上野早苗社長)
「まだ我々がインドネシアで入っていない場所は相当ある。
今の3倍くらいの売り上げは上がってくるんじゃないかと信じている。」