2月10日 編集手帳
レストランで。
「ボーイ君、どうして皿がこんなに濡ぬれているのかね?」
「お客さま、それはスープでございます」。
西洋の小話にある。
量が物足りないうえに、
用意された料理がそのひと皿だけでは、
腹をすかせた人はがっかりする。
客は雇用のステーキも食べたい。
防災のソテーも食べたい。
福祉のケーキも、
五輪のパンも食べたい。
ごく少量の、
それも生煮えの「即・脱原発」スープひと皿に頼れば、
まあ、
この結果も致し方のないところである。
都知事選で台風の目になった細川護熙氏が、
舛添要一氏に大差で敗れた。
都民の暮らしを良くするために持論を訴えた、
というよりは、
持論に日の目を見させるための踏み台として都知事選を利用した。
その印象が最後までぬぐえない。
レストランのお客として丁重に扱われるつもりでいたところを、
自分の1票がシェフご推奨料理の“ダシ”に使われそうな気配に嫌気が差し、
背を向けた有権者もいたはずである。
都民はまだ何の料理も口にしていない。
メニューを見比べて口八丁の舛添レストランを選んだだけである。
手八丁のほどは、
これから見せてもらう。
レストランで。
「ボーイ君、どうして皿がこんなに濡ぬれているのかね?」
「お客さま、それはスープでございます」。
西洋の小話にある。
量が物足りないうえに、
用意された料理がそのひと皿だけでは、
腹をすかせた人はがっかりする。
客は雇用のステーキも食べたい。
防災のソテーも食べたい。
福祉のケーキも、
五輪のパンも食べたい。
ごく少量の、
それも生煮えの「即・脱原発」スープひと皿に頼れば、
まあ、
この結果も致し方のないところである。
都知事選で台風の目になった細川護熙氏が、
舛添要一氏に大差で敗れた。
都民の暮らしを良くするために持論を訴えた、
というよりは、
持論に日の目を見させるための踏み台として都知事選を利用した。
その印象が最後までぬぐえない。
レストランのお客として丁重に扱われるつもりでいたところを、
自分の1票がシェフご推奨料理の“ダシ”に使われそうな気配に嫌気が差し、
背を向けた有権者もいたはずである。
都民はまだ何の料理も口にしていない。
メニューを見比べて口八丁の舛添レストランを選んだだけである。
手八丁のほどは、
これから見せてもらう。