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今の中国で本当に強いのは

2014-02-15 19:00:00 | 編集手帳
2月11日 編集手帳

中国には、
都市住民と農民を厳格に区分する戸籍制度がある。
数年前までは、
農村から出稼ぎに来た親が連れてきた子供が都会の公立小中学校に入ることは難しかった。
親たちは稼いだカネを出し合って空き家を借り、
自前の「学校」を運営した。

現在、
北京などの公立校は、
そんな子を受け入れるようになったという。
派手さはないが、
大きな前進だ。
背景には、
「すべての子供に平等な教育を」との世論の高まりがあった。

憲法の枠内での人権擁護を唱える著名な活動家、
許志永氏(40)は、
立役者の一人だ。
だが、
その許氏は逮捕された。
権力を握る役人の資産公開なども公然と求めたことが、
当局を刺激した。

北京の裁判所は先月、
公共秩序騒乱罪で懲役4年の判決を言い渡した。
法廷で許氏が読み上げようとして制止された陳述書には
「社会の進歩の代償は、私が引き受けたい」とあった。

出稼ぎ農民の子供たちに将来の夢を尋ね、
その答えに驚いたことがある。
「しっかり勉強して、
 役人になりたい」。
苦労している親から、
世の中の現実を聞いたのだろう。
今の中国で強いのは誰か、
子供でも知っている。
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