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友は・・中国か、アメリカか

2010-11-14 23:54:26 | 編集手帳
  11月2日 読売新聞編集手帳


  与謝野鉄幹は『人を恋ふる歌』にうたっている。
  〈友のなさけをたづぬれば/義のあるところ火をも踏む…〉

  友人とは何かといえば、
  信義を重んじ、そのためには火中に身を投じることもいとわない、そういう間柄のことだ、と。
  鉄幹流の定義にかなう「友」米国との間で結ばれた同盟関係によって今の日本があることに、
  異を唱える人はいないだろう。

  なあに、米国だけが友人じゃないさ――とばかりに日米関係を軽んじ、
  中国との親密ぶりを誇示したのが「鳩山首相―小沢幹事長」体制下の民主党政権である。
  その結果、何が起きたか。

  わが国固有の領土である尖閣諸島を見ればいい。
  北方領土を見ればいい。
  「義のあるところ火をも踏む」友人との間に吹くすきま風を中国やロシアにつけ込まれ、
  いいようにされている。

  〈友をえらばば書を読んで/六分の侠(きょう)気四分の熱…〉。
  書物の本家とはいえ、
  軍事力と経済力を頼んで無理を通そうとする
  「六分の凶器四分の欲」の国は真の友たり得ない。
  政権交代から1年余、
  領土・領海を危険にさらして友人の選び方をようやく学習するとは、
  払った授業料が高すぎる。
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