かづさふるさと紀行

ふるさと「加津佐」の今をあなたに。

権現脇遺跡の説明会ー南島原市

2013年03月09日 | 日記



今日は、3月9日 土曜日 天候は晴れ。
いつもの朝は、何となく暖が欲しいのですが、今日はそんな気配すら感じません
でした。朝から連れ合いは、同級生のところに、友達と一緒に見舞いに行っています。
私の今日の日課は、先日から、新聞記事などで報道されていた、南島原市深江町
にある、権現脇遺跡の発掘説明会に参加することでした。

遺跡の発掘現場の見学は、一般の人にはなじみが薄いかも知れません。
でも、発掘遺跡は、数千年前の、あるいはそれ以上の年代の生活や
その土地の成り立ちなどを知るうえで、とても貴重なものです。

   

私は、午後からの説明会に参加したのですが、すでに、市教委の学芸員
さんの説明が始まっていました。噴火活動による爆風で木が倒れた痕跡
(倒木痕)について、どういう経過をたどって、倒木痕が形成されたのかが
よくわかりましたよ。

   

配布された説明資料によると、眉山の噴火活動による爆風によって、この
倒木痕が形成されたと書かれてあります。ちなみに、そのおおよその時期は
4~6千年前ということでした。この遺跡そのものが、縄文時代の終わりから
弥生時代の初めころだということなので、年代的には納得できるものでした。
地層には、その時代の土器や石器なども発掘されたそうです。発掘現場の近く
のプレハブに、その出土品が展示されていました。

この辺りは、その当時でも、人が住むにふさわしい条件が揃っていたということ
でした。湧水なども、その条件のひとつだったのでしょう。
いずれにしても、火山と人間が共生していた場所として、貴重な遺跡のひとつ
ということでした。眉山や平成新山を目の当たりしながら、この火山環境の中で
数千年前から人類が生活していたという、その思いに触れることができ、また
脈々と受け継がれてきた人類の営みに、感動した時間を持つことができました。

   
   

帰る途中、深江埋蔵文化財噴火災害資料館に立ち寄りました。
そこには、権現脇遺跡の出土品を中心にした、縄文・弥生土器や石斧、勾玉
などが展示してあり、縄文、弥生時代の生活の一端を伺い知ることができます。

   

資料館の中には、平成2年に雲仙普賢岳の噴火が始まり、翌年から大きな災害
をもたらした当時の写真も展示してあり、自然災害の脅威を改めて思い起こしました。
自然と人類の共生、変わらない命題かも知れません。