And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

ノーマン・メイラーのような広告

2015-12-14 21:19:26 | 日記
80年代以降のマイルスは晩年のフェリーニ映画と同じでなくてもよかった、もっといえばないほうがよかったのではと思う。優秀な若手を相変わらず採用してバックはのりまくるのだけど、弱々しいトランペットで失速してしまう。かつてのような激しい音楽はできず、そこらのフュージョンなんかとは比べものにならない音楽を作るのだが、それはジャズの終焉そのものだった。と深刻に書くほどマイルスを好きだったことは一度もない。コロンビアのコンプリートを聴き終えて、それぞれの時代面白かったけど80年に復帰してから急激に失速したなと順番で聴いていくとよくわかった、ただそれだけ。では好きなチャーリー・ミンガスやジェリー・マリガンはそういう聴き方するかといったらしない。音楽に変化はあってもマイルスのように50年代と70年代が全く違った音楽になっていないから。そういう面ではビル・エヴァンスなどレパートリー、メンバーが替わっているくらいで中身はほとんど変わっていない。それなのに何十枚どころか手に入る物はすべて揃えてまんべんなく聴いてるとはいえないが、それでも飽きずに聴いている。飽きずに聴けるのがジャズだ。ビートルズでさえ本当にいい音楽を作ったのは5年。仲良くやっていたってあれ以上は無理だっただろう。解散して個々それなりの音楽を演奏したが、驚くべき音楽など作れなかった。そこらのロックならよくて2,3年、それ以上は名前だけで売る。金が山ほど入ってそれぞれわがままになり、そのうちけんか別れ。金稼ぐにはヒット曲出したメンバーが集まって再結成とうって昔のヒット曲を歌う。ジョン・レノンが早く死んだのもあるが唯一そんなことしなかったのがビートルズ。ポール・サイモンが自分の才能の枯渇を恐れていたという。枯渇どころかサイモンとガーファンクル時代とは全く別の音楽でまた大ヒットさせた。ボブ・ディランがアコースティックギターでプロテストソングを歌い続けていたらこんなに有名になっていなかっただろう。ロックやポピュラーは変化しなければ飽きられるが、本当にいい音楽を作れる時期は限られる。飽きないのがジャズ。黄金時代のジャズミュージシャンは早死にが多いことももしかしたら飽きられなかった要因かも。いい悪いそれぞれ出してきたがチック・コリアやキース・ジャレットは40年聴き続けている。レコード、CDと新譜を出し続けているから。不満は一番好きなギル・エヴァンス、CDになっていないレコード何枚もあること。4回の来日で3回聴きに行けたことはよかったが、スイートベイジルでも聴いてみたかったな。パンフレットにもらったサインどこかにあるはずだ。