And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

フォークナー、フォークナー!

2014-04-30 14:26:34 | 日記
70年代後半、集英社版世界の文学という20世紀のプルースト、フォークナー以降のその当時でいう現代文学選集が出た。
といえカフカ、ジョイスなどは含まれていたが、それでフィリップ・ソレルスなどを知った。
特に印象深いのが現代詩集でオルソンの「かわせみ」をそれで読んだが、これはすごいと思ったのがネルーダの「マチュピチュの頂」
解説の篠田一士が「空前絶後の傑作」と書いてあってその通りと思った。

それ以来ずっと篠田一士という名前は自分の中の頭にあったのだが、若くして亡くなった。
最初に出たときは知らないが、新刊の帯がついているので本屋で文庫になったとき買ったのであろう、「二十世紀の十大小説」
「失われた時を求めて」「伝奇集」「城」「子夜」「U・S・A」「アブサロム、アブサロム!」「百年の孤独」「ユリシーズ」
「特性のない男」「夜明け前」10作品の解説。
読んでないのが邦訳が出ない「U・S・A」半分以上は読んだが面白くなくてやめた「特性のない男」学生時代にくじけてから
今更と読んでいない「百年の孤独」
「失われた時を求めて」は3回違う訳で読んで今も新訳を読み続けている。「ユリシーズ」も違う訳で2回、
「夜明け前」は面白さがわからず2回、「アブサロム、アブサロム!」も何回か読まないと構成がわからないと思うのだが、
疲れるからもう読まない。
ヴァージニア・ウルフ、サルトル、ソール・ベロウ、ミッシェル・ビュトール、思いつくだけでもいくらでも出てくるが
ジャズ喫茶で店の選曲した音楽を聴くのと同様、信頼する評論家のお勧めを読むのは面白い。
初めて知ったのが「子夜」と「特性のない男」だったが、面白くないのが面白かった。


ライン フォー ライオン

2014-04-22 12:56:01 | 日記
地方に住んでいても、学生の頃から知っていて、しばらくぶりの再訪、名曲喫茶ライオン。渋谷の雑踏にこんな別次元空間が未だ残っている。
ジャズ喫茶はもはや目をつぶって頭を前後させる客はいなくなったが、名曲喫茶は昔のまま。名曲喫茶も指揮棒と楽譜持ってレコードに合わせて振っている人いたが、さすが今はいまい。


A Hit By Varese

2014-04-20 00:57:53 | 日記
昔シカゴというロックグループのLP買ったとき、1曲目に「A Hit By Varese 」
という曲が入っていて、解説読むとヴァレーズというのは現代の作曲家だという。
そのエドガー・ヴァレーズのLPを買ったのは高校生の時だと思う。
ズービン・メータというその当時人気のあった指揮者ので他の演奏よりわかりやすいということだった。
ストラビンスキーの「春の祭典」をはじめとしてシェーンベルクなど、初演のとき大騒ぎになったというのは
20世紀に入って特に目立ち始めた。「春の祭典」の場合は音楽そのものより、バレエの振り付けが問題だったと
いうのは再現したバレエを観るとそうだと思う。シェーンベルクなどは現代音楽に当時の客がなれていなかったのは
あるだろうが、モーツァルトを演奏するわけではないのだからわかりそうなものだが、
弦楽四重奏なのにいきなりソプラノが歌い出したら馬鹿にしてるのかと思うか。
でもピカソの展覧会で客が怒り出して、絵をめちゃくちゃにしたなんて聞いたことない。
大騒ぎになったのはヴァレーズもそうで、すごいことに「砂漠」の初演で大騒ぎになったのが記録に残っている。
これこそ戦後なんだから現代音楽聴きに来たんだろうといってやりたいが。
シェルヘン指揮CDで手に入る。罵声入りライブなかなか何度も聴こうとは思わないが貴重な記録。

異邦人

2014-04-14 00:33:19 | 日記
ちょっとふり向いてではありません。
学生の時読んで、感性に刺激を受けたカミュの「異邦人」。
「ペスト」「シーシュポスの神話」「反抗的人間」など何冊か手を出したが、
やはり「異邦人」の太陽にはかなわないというより、カミュに関心が薄れてしまった。
でリバイバルで「異邦人」。ヴィスコンティが監督した「異邦人」を観たが、小説通りでちっとも面白くない。
遺族がストーリーにさわらせなかったという制約があったようだが、全くヴィスコンティらしくない。
ビデオから今まで一切出てないというのは、カミュ、ヴィスコンティどちらかの遺族からストップがかかっているのか。
つまらない映画ではあったが、それだけ抜けているのも悔しい。
それ以上に観てみたいのが、デシーカが監督したサルトルの戯曲「アルトナ」の映画化。
これも観る機会はないのではと思うが、紀伊國屋あたりからDVDで出してくれないかな。
ジョイスの「ユリシーズ」「若き芸術家の肖像」はDVDになっているのだが、外国盤で英語が聞き取れなくいまいち。
プルーストの「失われた時を求めて」は「スワンの恋」と「見いだされた時」が映画になってるが
「見いだされた時」はダイジェスト的で面白かった。「ゲルマント公爵夫人の赤い靴」のエピソードも出てくる。
カフカはオーソン・ウエルズの「審判」が有名だが、DVDで「城」を見つけた。よくもまあ「城」を映画にしたものだ。
ノーマン・メイラーの「裸者と死者」も映画になっていて観てるのだが、小説を読んでいないのでノーコメント。
ヌーヴォーロマンではロブ・グリエの「去年マリエンバートで」でもこれは映画化ではなく脚本だろう。
まったく話がそれてしまったが、未だカミュと名前を聞くだけで若い頃に戻ったような気がする。
あの頃だけの風であり、響きなのだ。
その証拠に何年か前「異邦人」を読み返そうとしたら、つまらなくて途中でやめてしまったから。


四月は残酷極まる月だ

2014-04-08 20:40:10 | 日記
T.S.エリオットの話ではなく、「四月の思い出」I'll Remember Aprilのことを。
ジャズ・スタンダードナンバー数限りなくあり、歌手などはどれだけレパートリー持ってるんだろうと思う。
聴くほうはもちろん好き嫌いある。この曲は大嫌いというのはスタンダードにはなかなかないだろうが。
自分も好きなスタンダードは何曲もあるが、すぐ思いつくのがI'll Remember April。
「リラの花を死んだ土から生み出し」
好きなので誰が演奏してもついにっこりしてしまうのだが、レコードの頃から好きなのがC・ミンガスのアンティーブのライブ。
特に名の知れた名演ではない。バド・パウエルも加わっているが晩年なので、すごいソロをとるわけでない。
何がいいのかと思うとリズム。ゆったりやられるのは好きじゃない。あとドルフィーとアーヴィンの掛け合い。
ということはミンガスのアレンジがいいということになるか。
「地面を雪で忘却の中に被い」
歌ではカーメン・マクレエのニューポートライブ。エラとビリーのライブにボーナストラックとしてついている。
カーメンは好きだから、この曲だけじゃなくみんな好き。
ジュリー・ロンドンのカレンダーガールの中で4月の曲に選ばれている。13月まであるところがミソ。でも9月はセプテンバーソングだろう。
キース・ジャレットのスタンダードはいい加減聴き飽きたが、さすがI'll Remember Apriいいなあ。
バド・パウエルのルーレット盤は定番すぎてパス。
好きな歌手で歌っているのがあると思うのだけれど、探すの面倒。
「このしがみつく根は一体何だ。」
チャーリー・パーカー先生の演奏はゆったりしすぎて好きではない。
ディズニーのLittle April Showers、April in Paris、P・サイモンのApril come she will何でだろうね、4月、9月は人気ある。
2月の歌とか聞かないし。
「僕は君と一緒にロックランドにいるのだ アメリカを横切るハイウェイを通り 海の旅から水をしたたらせながら 
僕の夢の中にたどり着いて 君は西部の夜に閉ざされている僕のコテージのドアに向かって泣いている」
僕はギンズバーグを読んで泣いている。