And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

Bonjour Princesse de Sagan

2018-09-24 11:40:19 | 日記
昔は全く関心のなかったカーペンターズ。紙ジャケットで出たので最初の何枚か買ってみた。どれもいい。特に驚いたのがデビュー盤。半分くらい兄の歌が入っていてこういうのを目指していたのかと。最初に出たジャケットも復刻されてあまりにひどいジャケットに驚くが、これもヒット曲出してからでないと変えてもらえない事情もそうだろうと思う。「遙かなる影」がヒットしてから日本では出たので、最初の日本で出たアルバムには「遙かなる影」が追加され題名もそれが使われたらしいが、もちろん今のCDには入っていない。2枚目、3,4とどれもいいのだが、これは全く色合いが違うというかこれ1枚だけが独立した個性を持っている。カレンの歌とリチャードのアレンジはこれからも続くし、好みでは「アソングフォーユー」が一番好きかなと思うのだけど、少なくともベスト盤のカーペンターズとは全く違う音楽という気がする。それでもこういうのばかり聴いていてもとアンソニー・ブラクストンを聴くとちょっと気分変えすぎかとすぐ止めてしまった。聴き続けられる音楽はやはりバッハだろうか。それでもリピートをまじめに演奏するのはだめ。グールドのゴールドベルク変奏曲が認められたのはリピートなしの軽快な演奏だったからだろう。レオンハルトはチェンバロでもリピートなしなので聴いていて最後までいってしまう。近年の演奏ではシュタイアーが評判いいようだが、リピートを全部行い最初のテーマだけで4分もかかるので、それだけで眠くなる。グールドも2度目の演奏はリピート入れてるが全部でないのでまだ許せる。
この間CDショップで買ったベルグルンドのシベリウス交響曲全集5枚組で1000円。ネットで買うより安いというのは滅多にないのだけれど、旧EMIものボックスがその値段で出ていた。シベリウス交響曲全集なんて何種類もいらないと思っていたって、その価格なら買ってしまう。しかもきれいな紙ジャケットになっていて手抜き感なし。ジャズのボックスもののようにとにかく詰め込みましたではいくら安くてもとても買う気がしない。吉川訳「失われた時を求めて」12もやっと半分過ぎてアルベルチーヌに対する未練が終わったところ。すごいものだ。ただそれだけで文庫300ページいってしまうのだから、初めて読む人はいらいらするか、やめてしまうかどちらかだろうけど、ここまで読み進めた人ならもう一息やめることはしないか。あと1,2年で吉川訳も全訳終了。この本の読まれない時代に出版できることは運に恵まれている。でも今は何種類か文庫で出ているがなくなるのも遠くはなさそうだ。