And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

悲しみのジェットプレーン

2015-05-31 13:21:40 | 日記
日本ではしばらくないが、飛行機事故のドキュメンタリー番組を観ているとあるのが格安航空会社の事故。大手が使い古した飛行機を使って、しかも整備も手抜きで飛ばすから、それは事故起こるわというのが数多くある。まだそれだと我慢はできないにしても安いからかとなるが、未熟なパイロットの判断ミスでそれくらいのトラブルまともなパイロットだったら還ることできただろうというのがあったり。台湾のチャイナエアライン小さくはないのだが4年に1度大きな事故を起こすとか、オリンピックでないのだから。2003年に設立されたインドネシアのアダム航空、2007年に100名の死者を出す事故を起こし、そのあと1ヶ月後に死者は出なかったが着陸失敗炎上。さすが安くても地元の人間すら乗らなくなり2009年破産したのは当たり前。もちろん欧米の大きな航空会社の事故もあるけれど格安航空会社の実態を見た気がした。チェイスというロックバンド、レコードを3枚出して、飛行機で移動中事故でメンバーのほとんどが犠牲になった。たまたまバスで移動しようとしていたメンバーは助かり、サバイバーというグループを作りレコードジャケットにご丁寧に事故で燃えてる機体の前で並ぶメンバー。これはロックとはいえ悪趣味でないか。チェット・ベイカー「イン・ヨーロッパ」のジャケットは飛行機の尾翼の前で女性と抱き合うチェット。でかでかとパンナムの尾翼大写しで裏の写真もわざわざパンナムのバッグを持ってパンナムのタラップを上るところ。絶対航空会社からスポンサー料出てるだろうけど、これ以外に航空会社の絡んだジャケット知らない。なぜこれだけ?スタン・ゲッツの「イン・ストックホルム」は題と関連させるためだけでスカンジナビア航空の飛行機を写してると思うし。「大空港」という映画が当たって何本も続編が出たが、その中でパイロットが乗り移るのがあった。実際にあった事故で酸素不足でパイロットが倒れ自動操縦のまま飛び続けたが燃料切れで落ちたというのがあって乗客も酸素切れで死んでいたが、実際に乗り移れることができたら救えたのだろうか。そういえば向田邦子が亡くなったのも台湾の飛行機だった。

青い寝室

2015-05-26 00:08:30 | 日記
ビートルズもモノ、アメリカ盤、日本盤としかも紙ジャケットでステレオ盤が出て、さすがに出つくした感がある。何度出しても金になるのはクラシックでいえばグールド、ジャズでいえばマイルスか。50で死んだというのもあるがグールドは意外と枚数少ない。長生きしてどんどん録音したルービンシュタインとは枚数違うのは当たり前。最後まで録音していたのにこれまた意外と少ないホロヴィッツは途中引退があるから。ソニー、RCAなどはオリジナルジャケットでLP通りに入れてるから1枚1枚ゆっくり聴こうという気になるが、EMIの番号振っただけのジャケットに詰め込んで、たとえばといってもみんなそうなのだがカラヤン、フランソワ、オイストラフ、コルトー、ロストロポーヴィッチなどなどとても順番に聴いていこうなどとは思わない。忘れていたエリントンのRCAコンプリート。1枚でもなかなか聴かないのに。やはりレコードジャケットがあって、それを眺めながら考えられた曲順で聴くからいいんだ。CDになってから買ったのだがベニー・カーターの「アローン・トゥゲザー」ストリングの入ったムード音楽風ジャズ。一番聴かないタイプの音楽だが、古めかしい男女が腕組んでるジャケット、なぜか惹かれて買った。オーネット・コールマンの「ロンリーウーマン」は絶対1曲目でないとだめなのだ。デューク・ジョーダンの「フライト・トゥ・デンマーク」のように別テイクを途中にはさんで流れを台無しにしているのもある。映画のカットした部分の復元はなんか得した気がして歓迎だ。それによって吹き替えが変わったり字幕になったりするテレビ映画はちょっとしらけるが、たぶん昔そのままと思われる「逃亡者」は逆に流れを切るくらいカットしてナレーターで補っている。レンブラントの「夜警」が枠に収めるため後年カットされていたというのも有名な話。テレビで映画をよく放映していた頃2時間枠でコマーシャルは30分。当然その分はカットになるが、それだけカットしても面白かったのは声優のおかげもあるのではないか。アラン・ドロンは野沢 那智、クリント・イーストウッドは山田 康雄と今でも吹き替え版を観たいという人は多くいるだろう。レアなのが「カサブランカ」カラー版。LDボックスで出たのだけれどDVDにはなっていない。特別版もノーカット版、コンプリートもいらない。CD、DVDになっていない名盤、名画まだまだあるのだけれど。


紫の世界

2015-05-24 12:04:13 | 日記
「必勝歌」というプロパガンダ映画。溝口健二も一つを受け持っていることがなければ、全く観ることもなかった映画。息子がお国のために死ねてよかったと祝杯をあげる映画なのだから国策映画もここまできたかというのと溝口健二は強いものにはへりくだって弱いものを罵倒する話は本当だったんだと感じさせる。溝口は戦後一変民主主義万歳みたいな映画も作っているのだから。人間的にも最低、駄作もごろごろというのが溝口らしいのかもしれない。黒澤の「一番美しく」と「わが青春に悔なし」も同じ。小津安二郎は二人ほど極端な映画は作らなかった。本人が徴兵されているからなおさら作れなかったのかもしれない。木下恵介は「陸軍」で息子を取られる悲しさを出して軍に睨まれた。なかなかそういう時代に作れるものではない。「必勝歌」は「死霊の盆踊り」と同じくらい笑えたが、「もはや戦後では」なく戦前になりつつある昨今では笑えなくなってきている。Born At The Right Timeのはずだったのだ。戦争映画を観てかつてはというより楽しんだのだ。子どもの頃テレビで観た戦争映画といえば「眼下の敵」ロバート・ミッチャムとクルト・ユルゲンスかっこよかった。「大脱走」のちのスターが総出演。それよりもマックィーンのかっこよさだけの映画だった。あとはナチスか日本が悪役の正義は勝つみたいな映画。「史上最大の作戦」を観ると連合国軍が圧勝したかのように思うがオマハビーチのように第一陣の9割死んでとか連合国軍にとっても悲惨な戦いだったのだ。上陸後にその10倍の戦死者が出ているのにそんなことは映画では教えるわけがない。好きなのはルビッチの「生きるべきか死ぬべきか」をリメイクした「メル・ブルックスの大脱走」元のルビッチ版もしゃれた映画だった。どうせ戦争を嘘で固めた映画にするのであれば笑い飛ばしたほうがいいに決まっている。

山田帽子店の謎

2015-05-18 00:26:51 | 日記
吉川一義訳の「失われた時を求めて」新刊がやっと出た。ネット取り置きして書店へ行き、取り置きした旨伝えると、これですね。帯にでかでかと「同性愛のテーマ」これから垣間見てしまうシーンに突入するのだけれど、ちょっと恥ずかしかった。プルーストも「失われた時を求めて」も店員は知らないだろうから、マイノリティの人かそれに興味を持ってる人と思われるのでないかと。逆を思うとそれだけで手に取る人もいるかもしれない。官能小説でないのだからそれ期待して読むとどこに出てきたとたぶんわからないか、その前に退屈で読むのをやめてしまうだろう。「ユリシーズ」が卑猥と出版禁止になったのと似たようなものだ。出るとすぐ読んでしまうのだが、今回は学生の時から何十年ぶりかでドストエフスキーの「未成年」を読もうとしているので後回しになる。記憶に間違いなければ、大学入るまでドストエフスキーは読んだことなく、ゼミで最初に読んだのが「未成年」とんちんかんなレポートを書いたのを覚えている。最初だったので何の先入観もなく読んだが、今解説を読むと一番難解でのようなことが書いてあった。そうだったか?自分は「悪霊」に一番苦労したが。「罪と罰」や「カラマーゾフ」などは面白くてあっという間に読んだように覚えているが、日記や文章で残しているわけではないので確かではない。記憶などは自信持ってこうだったと覚えていることでも、調べたらどこでそんなように記憶したのだろうと思うことがよくある。1980年の1月からジャズとクラシックのレコードは買ったものをノートに一言感想と残しているので、音楽に関しては探せばどう思ったかくらいはわかる。本も半年くらい何を何冊読んだかわかるようにつけたことあったがやめてしまった。そのとき誰の訳だったか「失われた時を求めて」を3ヶ月かからず読んでしまった。それは記録してあるから何ヶ月かかったとわかる。学生の時「失われた時を求めて」を読んだときは1年かかったが、実際はそれ以上だったかもしれない。共同訳、単行本と読みづらい要素はたくさんあった。しかも何も知らず読んだので、ラスコリニコフのような主人公がいてというストーリーを想像しているものだからサロンのくだらない長々とした話に頭にきたが、今思うとサロンのくだらない長々とした話もこの小説の主題の一つであると思う。今はわかる。くだらない人間とくだらない話こそ人生そのものだと。

クリスマスツリーの栽培

2015-05-13 23:09:15 | 日記
ジャズを聴き始めたときからキース・ジャレットのピアノソロが好きでというより「ソロコンサート」がジャズを聴き始めるきっかけになったくらいだった。「ケルンコンサート」は借りたレコードをテープに録音して聴くくらいだったが、「フェイシングユー」と「ソロコンサート」はよく聴いた。キースはいい悪いがはっきりしてその前も後もつまらないのは本当につまらなかったから全部集めようなどとは思わなかったがソロは出ると買った。そのうち「サンベア・コンサート」というレコード10枚組のソロが出たが、学生の身分ではとても手が出なくジャズ喫茶で聴くしかなかった。それが6枚組のCDになってやっと全部聴けるようになった。コンサートに行こうかと思って行かなかったときの録音なので、意地になって聴かなかったのもある。最近これレコードだとどこで切っていたのかとか、どういうパッケージだったのだろうと思って、中古でしかも手頃な値段でないかなと探したらあった。しかもシミ汚れもない30年以上前のレコードとは思えないくらい状態のいいのが。昔は特にピアノソロは針のバチバチが気になった。何度か続くと取り替えに行くくらい気にしたが、今は懐かしさで気にならない・・ことはない。今も気になる。久々にターンテーブルにレコードを置く緊張感。その割にCDより数倍音がいいとは思えない。次かけたときどこかで音が割れてるかもしれない、傷を拾うかもしれないと思うと一度は聴き通そうとは思うが、あとは眺めるだけになるだろう。でも思う。この頃このセットを買えたなら、さぞわくわくしながら聴いただろうなと。今CDでは100枚組以上のボックスもある。カラヤン60,70,80年代と10年ずつ一つのボックスで買えるなんてレコードでは想像もつかないことだった。ハイフェッツやホロヴィッツのコンプリートも買った。しかしこの「サンベア・コンサート」を聴く感動と同じ感動を味わったことはない。しかも「サンベア・コンサート」はCDで何度も聴いてるのに。また特別きれいなものを手に入れたから新譜を買ったときのような喜びを味わえてなおさら。
子供はクリスマスツリーを見て驚く