And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

四月は残酷のホームラン王だ。

2014-07-30 18:47:52 | 日記
リラの花を死んだ土から生み出し
T.S.エリオットを読んだのは間違いなくジョイスより前だ。
アメリカ詩に対する興味はエリオットから始まっているが、いつの間にかエリオットってアメリカ詩人に入るの?
と思うくらいの興味でしかなくなった。でも「荒地」はプロデューサー、エズラ・パウンドのテープ編集が入っているとはいえ
何度読んでも、たとえばオーネット・コールマンの「フリージャズ」シェーンベルクの弦楽四重奏第2番を初めて聴いたときのような
新しいものが生み出されるときの緊張感を持っていて、詩を読むという何か恥ずかしい行為が飛んでしまう勢いがある。
たとえばジャズを聴きだしたときにブルーベックの「テイクファイブ」など聴いてブルーベックを何枚か集めるのだが、急に興味がなくなって
それどころかバカにしたりする。でも何かの拍子に聴くとよくてたまに出したりするようなものか。
でもこれ以上文章が続かないのはやはり興味ないんだな。



反射していますか

2014-07-26 23:57:19 | 日記
昔から洋画ばかりで日本映画など見向きもしなかったのだが、10年くらい前、急に観たくなって、
LDで次々名画らしきものを集め出した。初めは黒澤、「七人の侍」くらいしか観たことなかったが、
オークションで黒澤のLDを全部落として観始めた。出た頃の黒澤のレーザーディスクは高くてそれだけで腹立ったのだが
その頃はオークションで安く手に入れられた。黒澤終わったら小津。小津安二郎こそ何も観たことなく、これも
全部LDで揃えた。それも終わったら溝口健二。溝口の場合は戦前のものが失われている物が多かったが、現存するフィルムは
すべてLDで揃えられた。溝口も初めてだったが、小津の家庭ものとは違い、どろどろした人間関係が面白かった。
そして木下恵介と揃えたが、黒澤以外は2度観ようとは思わなかった。そのすべてDVDで買い直したが、どれとして観直した物はない。
日本映画はそんなものかと思ったが、唯一観直して面白いと思ったのが本人の監督作品でなく、
新藤兼人が昔のゆかりのある人にインタビューした「ある映画監督の生涯」
人間としての溝口健二、本当に面白い。俳優、スタッフに無理難題を言いまくる。映画が儲かっていた時代なので
黒澤だけでなく監督はみな天皇。映画のためだけに原寸の松の廊下を作ってしまう。国宝の壺持って来い、電柱気に入らないからなくせ、
自分の気に入った空になるまで撮影しない。女優入江たか子に昔使われていたという屈辱から、のち落ち目の入江たか子を罵倒して立ち直れないようにしたとか。
それで傑作揃いかといえば、観られないような駄作も多々ある。戦時中は息子がお国のために死んでよかった、よかったという戦意高揚映画まで作ってる。
映画監督は奇人変人多いというが、ここまでの人間はいないと思う。こんなのそばにいたら大変だが、「映画」として観るとこんな面白い人間いない。


ベケットを待つことはない

2014-07-22 18:20:22 | 日記
本屋でたまたまー昔はよくあったのだ、たまたま本屋に寄ったらというのが。今ではネットで注文したらすぐ届くー
ベケットの「ゴドーを待ちながら」の新書を見つけた。いつの間に新書になったのだろうと買った。
でも最初何行か読んで読むのをやめた。たとえて言うならケージの音楽に2度びっくりはしないというとこか。
どうせ読み返す時間があるならシェイクスピアだろうと。3部作の小説こそとても読み返せない。
同じアイルランド出身でありながら、ジョイスはダブリンに記念館もあるのにベケットはダブリンではほとんど何も見ない。
蝋人形があったくらいか。ジョイスだって若いときにアイルランドを出て死ぬまで戻らなかったのだが、ダブリンを題材にしているから
やはりアイルランドの作家となるのか。
「ゴドーを待ちながら」がなかったら有名にはならなかったであろうし何でノーベル賞かもわからないが、いいじゃないベケット好きとかいうと
頭良さそうに聞こえて。理系はわからないがノーベル文学賞はすべての偉大な作家、詩人に与えられているわけではないのでそれで価値を決めることはできない。まったく聞いたこともない作家もたくさんいる。ヴァレリーのようにもう少し長生きしていたらもらえたのにという例もある。
ノーベル賞はどうでもいい。絶対にゴドー以外のベケット作品読んだことある人のほうが「ユリシーズ」読んだことある人より少ないと思う。
「ゴドーを待ちながら」に神を待っているみたいな陳腐な解釈は論外で、パロディにしようとしてもつまらん物まねにしかならず、
デュシャンの「泉」ケージの「4.33」ラウシェンバークの「ホワイト・ペインティング」と同じく2番目はなく、いかなる解釈も必要としない。
自分にとってベケットは「ゴドーを待ちながら」は面白かった。3部作の小説はよくわからん。あとは読んでないになる。
それでいいのかもしれない。全部読もうと思ったり、研究書を読むのはベケットの正しい読み方ではないはずだから。


アイスクリームの皇帝

2014-07-19 14:16:19 | 日記
また音楽の話。
オークションでミッシェル・ポルナレフのレコード落としてみたが、恥ずかしくて家族に見せられない。
昔3枚目だけ買ったことあるが、なかなかよかったなと思っていた。ただ昔も今も思うのだけど
何で「シェリーに口づけ」があんなにヒットしたのだろう。ラジオでヒット曲聴いていた時代ずっとランクから落ちなかった。
CDで今聴くとこれこそ恥ずかしくて、ボリューム小さくする。シングルで買ったのは「哀しみの終わるとき」A面歌で、B面演奏だけ。
ドヌーブとマストロヤンニの写真が載ったジャケット。今でこそCDも何枚か買ったが、当時はバカ人気とおかしな格好するのでとても近づきたくなかった。
恥ずかしいといえば、デヴィッド・ボウイ。ホモくさくてとてもレコードに寄ることすらできなかった。ボウイも今聴くといい音楽やっていたんじゃないかと思う。ボツになったのでブレルの「アムステルダム」なんかあったり。バックでデヴィッド・サンボーンを吹かせたりすると、歌よりアルトが気になる。
そのすべてが70年代に終わったことなので懐かしいという思いで聴くしかない。
というより70年代ロック確かに面白かったが、今更聴くものではない。ロックは鮮度のあるうちが華。
金儲けで再結成するグループ多いが、あのクリームのように無残な姿をみせるのがおち。再結成しなかったのがビートルズくらいか。
ーガラスの把手が三つ足りないー


水の笑い

2014-07-16 23:53:56 | 日記
今日は珍しく、マーラーの交響曲を1曲通して聴いた。
たまにあることだが、大抵2楽章始まる頃には深い眠りにつく。そしてこれを書きながら
また珍しくブルックナーを聴く。ブルックナーは1年に1度くらい、マーラーと違って寝る前にとめるので、
7番など有名な2楽章にたどり着けない。前にも書いたかもしれないが、それとチャイコフスキー、モーツァルトを入れると
嫌いなビッグ4。まだチャイコフスキーならヴァイオリン協奏曲、モーツァルトならクラリネット五重奏かト短調の弦楽五重奏と
1曲くらい好きな曲あるのだが、ブルックナー、マーラーはほぼ交響曲だけという限定があるせいか、みな嫌いかというとその通り。
ブルックナーの7番2楽章、マーラーの5番4楽章はヴィスコンティが映画で使っているので、映画音楽代わりに聴くことあるか。
ロッシーニ、ヨハン・シュトラウスが好きかといえば、そういえば好き嫌い以前に関心ない作曲家はたくさんいるなと思うのので、
いくらかは関心あるのか。
でも間違いなくブルックナー、マーラーを聴こうと思うときは、気分のいいときではない。何かつまらないから好きな音楽を聴かず、
たまにこれでもと出すにすぎない。今日もそんな日かと思うと早くブルックナーを止めて好きなバルトーク、あ、さっき聴いたか。
ギル・エヴァンス、ミンガスと思っているうちに4楽章まできた。ブルックナー、マーラーを両方最後まで聴くなんてあと1年はないだろうから
聴いてしまうか。今日は日曜日ではないが、「待ちくたびれた日曜日」的気持ちになった。「暗い日曜日」にならないだけいいか。
「暗い日曜日」?シャンソンにするか。ヴォケールの日本のライブもいいし、いやボワイエの「聴かせてよ愛の言葉を」を聴いて寝ることにしよう。